(2010.4.13)
オバマ政権と核兵器廃絶 一般関連資料

「オバマ、イスラエルの核計画を標的に?」
(Is Obama targeting Israel's nuclear Programs ?)


2010年4月11日付けイスラエル・ツデイ(電子版)に掲載された記事。
<http://www.israeltoday.co.il/default.aspx?tabid=178&nid=20893>

 4月12日からアメリカで開始される「核保安サミット」に、急遽イスラエル首相のネタニエフが出席をとりやめた。首相が出席するとつまらない約束をさせられるかも知れない、と云う警戒感かららしい。アメリカはイスラエルの保有する核兵器については一切公式には触れていない。これは核兵器を持たないイランに対する言いがかりに近い現状と、鋭いコントラストをなしている。この状態のまま、5月のNPT再検討会議に臨むと、新興国や途上国からの反発を受け、オバマ政権の「核エネルギー独占」体制構築に大きな障害となる、という懸念があるのではないか?オバマ政権は、「できるだけ公平に扱ってますよ」というポーズだけでも取る必要がある。たとえば、09年5月に発表された「アメリカの戦略態勢議会員会」の最終報告書の付属資料では、イスラエルを「核兵器保有国」としてはじめて公式文書で認めている。(「推定 世界の核弾頭保有量」<http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/obama/USA_SP/strategic_posture_6-02.htm>参照の事)しかしこうしたアメリカの対応は、イスラエルから見ると大統領オバマの敵対行動と見えるようだ。それともう一つ、エジプトやトルコだけではなく、もっと多くの国々で、「核兵器保有国イスラエルをやり玉に挙げよう」という雰囲気の強いことが、この記事から窺えることだ。もしかすると予想以上に、新興国・発展途上国の結束は強いのかも知れない・・・。

 イスラエルの首相、ベンヤミン・ネタニエフは先週末(4月9日が金曜日)、今週(4月12日が月曜日)から始まる、アメリカがホスト国をつとめる「核軍備サミット」(英語の元の言葉は“nuclear arms summit”。だからこの記者はオバマの「核保安サミット」の性格について何か勘違いしているらしい。)に出席しないことに決めた。イスラエルの副首相で原子力問題担当相のダン・メリドーが代わりに出席する。

 ネタニエフの執務室によれば、この決定は、エジプトやトルコがこのサミットを、イスラエルの核計画を終わらせる国際的な取り組みに変えてしまおうと意図していることを知った後に行われた。イスラエルの指導者が出席していなければ、(エジプトやトルコが)そうすることはさらに困難になる。

 しかしイスラエルの日刊紙「マーリブ」(“Ma'ariv”)はこの週末、ナタニエフを闇討ちしようとしているのは、なにもエジプトやトルコばかりではないと報じた。

 ディモナのイスラエル原子炉の科学者たちは、「マーリブ」紙に、過去数ヶ月の間、アメリカの入国するビザを入手できず、これまで彼らが日常的に物理学や化学あるいは原子工学にかんする知識を入手していたアメリカのいろんな大学に入れない、と語っている。

 これら科学者は、オバマ政権はディモナで必要とする部品や消耗品を非公式に禁輸措置にした、と語った。

 オバマは彼自身、ネタニエフに対してNPT(核兵器不拡散条約)にイスラエルが最終的に署名するよう辣腕をふるおうとしているがこれは可能なのだろうか?この2人(オバマとネタニエフ)の指導者の間にあるここ数ヶ月の緊張関係を考慮すれば、またオバマのイスラエルに対する徹頭徹尾の敵対意識を考慮すれば、イエルサレムの多くは人たちは、ありそうなことだと、信じている。


 イスラエルは全く自分たちを取り巻く状況が見えていない。オバマは単にアメリカのメンツを守り、5月のNPT再検討会議に向けて、発展途上国や新興国に対する「口実」を求めているだけなのに・・・。