日本原燃 ( 株 )の「再処理施設アクティブ試験
(使用済み燃料による総合試験)経過報告(第4ステップ)」について


同報告書45Pに掲載してある「表−13 設計上除染係数を設定している核種の年間の推定放出放射能量」によれば、アクティブ試験中(2006年3月31日〜2008年2月13日まで。この期間の試験期間は合計16か月になる)、気体の形で放出したトリチウムの測定値は約16テラBqだった。年間の放出推定値に換算すると75テラBqとなる。これに対して設定されている『放出管理目標値』は、1900テラBqだから当分目標値に達することはない。それは75テラBqが危険でないレベル、ということを意味しない。1900テラBqという目標管理値がデタラメなのである。実際には青天井でいくらでも放出していいですよ、という意味に過ぎない。

 一方、液体の形で放出したトリチウム水は同期間で1800テラBqになる。同報告書には年間推計換算値が明記されていないので、単純に16ヶ月間を12か月間に換算してみると、1200テラBqということになる。年間1200テラBqという液体の形でのトリチウム放出は、日本の原発すべてが1年間に放出する液体トリチウム合計の約10倍である。またカナダの原発から放出されるトリチウム水(液体)の年間総合計に匹敵する。これはアクティブ試験の結果であり、本格操業が始まれば、恐らくこんな数字ではすまないだろう。カナダでトリチウムによる健康被害が出ているならば、六ヶ所近辺の青森県地域、陸奥湾、津軽海峡を隔てた北海道南端部でも必ず健康被害が発生するだろう。


日本原燃webサイトより
http://www.jnfl.co.jp/press/pressj2007/080227sanko1.pdf