(2010.4.24)
<参考資料>イラン核疑惑:テヘランの「反核サミット」関連


そのC 中国:「どの国も核兵器を使用すべきでない」


 中国はこの会議に外交部長補佐官のチェン・グーピン(Cheng Gouping)(<http://www.mfa.gov.cn/eng/wjb/zygy/gyjl/ChengGuoping_eng/>)を送り込んだ。グーピンは4月17日の会議初日に、「どの国も核兵器を使用すべきではない」という趣旨の演説を行った。これはイラン・ニュース・エージェンシー(Iran News Agency-IRAN。日本ではイラン国営通信)の2010年4月17日付けの記事。(<http://www.globalsecurity.org/wmd/library/news/china/2010/china-100417-irna01.htm>)。以下本文。

 テヘラン、4月17日、IRNA発:中国の外交部長補佐官、チェン・グーピンは土曜日(4月17日)、世界のいかなる国も他国に対して核兵器を使用することを認められていない、と述べた。

 グーピンは、60カ国以上の参加で、テヘランで開催されている、2日間にわたる「軍縮と不拡散に関する国際会議」の開会式の演説であいさつした。

 グーピンは、核兵器に相対して安全保障のなされた場所を特定することは、核軍縮や大量破壊兵器の不拡散に対して大いに助けになると考えられる、と述べた。

 またグーピンは、最近の地球規模での進展は、世界中での核兵器廃棄にとって適切な機会を創造することにもなろう、とも述べた。

 国際社会は、核兵器の廃棄に当然向けられるべき注意を払うべきであり、また地球規模の安全を再構築すること支援すべきである、と語った。

 核兵器不拡散条約(NPT)に署名をしたすべての国は、ニューヨークで近く開かれる会議で、国際社会の支持を勝ち取ったNPTを見直すべきことを期待している。』
 すべての国は、NPT第6条に明記された固い約束に基づいて行動すべきである。』

 NPT第6条は、「核軍縮交渉」条項で、「各締約国は、核軍備競争の早期の停止及び核軍備の縮小に関する効果的な措置につき、並びに厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを約束する。」というもの。
http://www.gensuikin.org/data/npt.html>)

 核兵器の廃棄は、地域及び地球規模の平和と安定を修復するのに大いに助けとなろうと述べ、この目標に到達するため、原子力エネルギーの平和的使用が議題にのぼらされるべきだ、と付け加えた。
 さらにグーピンは、国際原子力機関は、この目的のためもっと積極的な行動を取るべきだし、原子力エネルギーの平和的使用を追求している諸国をバックアップすべきだ、と述べた。

 中東を核兵器のない世界とすることを中国はバックアップするし、この地域のすべての国がNPTに加盟することを要求すると、グーピンは述べ、この地域の緊張を緩和することを支援する、と述べた。

 われわれは、いかなる国も他国に対する核兵器の使用を認められるべきではない、と信ずる。』

 核兵器を廃棄することは、世界が安全でない状態に終止符を打つだろう、とグーピンは述べた。

よく知られているように、オバマ政権は2010年4月6日、「核態勢見直し」を発表し、非核兵器保有国に対して絶対に核兵器を使用しない、とは言明しなかったし、またイランと北朝鮮を特定して、核兵器攻撃をする場合もありうる、と述べた。
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/obama/obama_23.htm
あるいは<http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/obama/obama_25.htm>)

(そのDに続く)