記事一覧

第73回広島2人デモ 11月8日報告

ファイル 226-1.jpgファイル 226-2.jpgファイル 226-3.jpgファイル 226-4.jpgファイル 226-5.jpg

みなさま

随分遅くなりました。

もっと早くやらなきゃいけない、と思いながら
1週間があっという間に経ち、報告を上げる前に
次の2人デモの準備にかからなくてはならなくなりました。
まるで1周遅れのトラックランナーみたいです。

11月8日の第73回広島2人デモの報告です。
参加者は5人、哲野、網野、じゃけえさん、Kさん、原田さんでした。

広島県では11月10日(日)に県知事選挙が控えていました。
皆さんご存知の通り現職湯崎氏が当選しました。

11月8日には伊方原発3号機再稼働問題についての両候補からの回答をチラシにして
いつものチラシと一緒に配布しました。

▼第73回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131108_A4.pdf
▼特別報告チラシ(広島県知事候補の回答)
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/ikata20131108_A4.pdf
なお質問はこちらです
▼特別報告チラシ(広島県知事候補への質問書)
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131101-ikata_A4.pdf

ちなみに広島市内に住むお母さんグループ
poco a pocoさんも広島県知事両候補にアンケートをしていましたので
ご紹介しておきます。

http://pocoapocom.exblog.jp/

では先に街の反応からです。
すっかり恒例の「えべっさん」(えびす講)で本通りが飾り付けられて
街はすっかり年末お祭りモード、商店街の音楽もピーヒャラでした。
▼「えべっさん」
http://www.chushinren.jp/eventinfo/ebisu.htm
今年は11月18日~20日です。

チラシは40部用意していたのですが、売れ行きはよくありませんでした。
というのも、ほぼ折り返しまで哲野と網野の2人だけのチンドン屋状態だったので
チラシを配布する余裕がない上に
哲野が「チラシありますよ」と見て分かるように手に持って歩いておらず
声をかけて「チラシください」と言わねば出てこない状態だったので
余裕のなさに声をかけづらかったのかもしれません。
(あとで叱っておきました)

この時は哲野と網野と2人しかいなかったので
網野が2本プラカードを持ち、スピーカーを抱えて歩いていました。
哲野がマイクを持ち、チラシの入ったビニールケースを
小脇に抱えてカンペ用のチラシ1枚を見ながらしゃべっていました。

この時哲野はズボラを決め込んでビニールケースのチャックもあけてない状態。

出発してしばらくして男性が哲野に近づいてきて
チラシをくださいというもので、
スピーチを中断して小脇に挟んだケースを出して
「すみません、開けて1枚取ってください」という状態でした。

あとでみんなと話してみると、
確かに配ったチラシは少なかったんだけど
配り手のマンパワーが不足で配ったチラシの半分くらいは
取りに来た人だったことが特徴と言えるかもしれません。

途中デモを気にするように(声をかけづらそうに)ついて歩いていた若い男性にチラシを差し向けると
チラシを取ってくれました。
また、外国人の若い男性が私たちのデモの写真を撮るので気になっていましたが
彼は途中声をかけてきました。
アメリカに住んでいるベルギー人の男性で、日本中の反原発イベントを見に来たそうです。
広島の本通りを偶然歩いていて、もしかして反原発の少人数デモじゃないかと思って
哲野に何をしているのか、と話しかけました。
哲野が「反原発のデモだ」と言うと嬉しそうにバチバチ写真を撮りはじめました。
また、哲野のところに戻ってきて、「特に何を訴えているんだ?」と聞きました。
哲野「広島から一番近い原発は、わずか100kmのところにある。
    いま日本では一基も原発は動いていないけど
    最初に動くのはこの原発だろう。
    で、この原発(四国電力伊方原発3号機)の危険を色々説明している。
    まだ広島の人はこの原発のことをよくわかっていないからね。
    ICRPのことは知ってるかな?」
男性「外部被曝だけを問題にしている団体だろ?」
哲野「そう!そう!その通り!わかりやすい理解してるね。
    そのICRPのリスクモデルについても批判して歩いている。」
その男性はあと2週間日本に滞在して、各地で反原発のイベントを見て
ニューヨークへ帰ると言っていました。どうもカメラマンのようです。
以上今日の街の反応でした。

あと各自スピーチは以下にまとめてありますのでご覧ください。

以上簡単ですがご報告いたします。

▼各人スピーチ全文▼

◆哲野
毎度毎週お騒がせしております。
デモというよりみなさんにお役に立ちそうな情報を
チラシやプラカードやスピーチにして歩いているデモです。
毎週金曜日2人で歩いております。

11月2日のことだそうですが自民党幹事長石破茂氏が札幌で講演したそうです。
福島は避難区域を3つに分けています。
これから先、帰還は難しいであろうと思われる区域が帰還困難区域。
予想被曝線量を50mSvを超えるところが帰還困難区域
20~50mSvが居住制限区域
一応建前の上では20mSv以下だが1mSv以上
ここを避難指示解除準備区域

色んな言葉を使っていますが20mSvを一つの境目として
20mSv以上は避難させる、20mSv以下はやがて戻ってくる
こういう分け方が出来ると思います。

いままで政府は一貫して今の避難者を全員帰還させる
誰が考えても無理だと思うのですが
ずっとそういう政策を取ってきました。

11月2日の石破茂幹事長講演では
全員帰還は出来ない、それをそろそろ考えなければならない時に来た
つまり福島の人たちに真実を告げる時が来たという内容だったそうです。
このまま建前の全員帰還政策を採っていると、
いつまで経ってもフクシマ事故が現地の被曝問題として目処がつかない…

(ここで顔見知りが2名すれ違い)

ここで帰還することが出来な人を確定して
もう賠償してしまおう、賠償することによって一段落つく
避難問題は一応決着がつく、こういうことだと思います。

みなさんちょっと考えてもらいたい。

原発事故が起こった
放射能が漏れて行った
なぜ人々が、私たちが避難しなければならないのか

それは放射線に被曝して健康損傷するからです
わかりきったことです。
今の法律では追加被曝線量年間1mSvを上限値とする、ということになっています。

ただし年間1mSv以上の被曝をする放射能を放出した責任者に罰則規定があるわけ
ではありません。

福島ではなぜこの年間1mSvが適用されなかったか
ICRP国際放射線防護委員会というところが2007年に勧告を出しました。
その勧告に従えば、苛酷事故を起こした時には3つの被曝状況が考えられる。
1つの状況は「緊急被曝状況」である。
2つ目の状況は放射能が原発から大量放出した時期が終わって
まだ平常に戻らない時期を「現存被曝状況」、
そして原発事故が起こらない時期、
原発は事故を起こさなくても普段に放射能を放出していますから
この状況を「計画被曝状況」と呼びます。
この「計画被曝状況」の時が1mSvなのであって
福島原発事故の時のように放射能が大量に放出した時期は
これは計画被曝ではない、緊急時被曝である、
緊急時被曝は年間1mSvを適用しない
年間20mSvから100mSvの間で選びなさい

故郷に戻るためには放射線量を下げなければなりません。
ですから除染政策がはじまりました。
チェルノブイリ事故の経験で言えば、除染をしても
さほど放射線量は下がらないということがわかっているんですが
建前上、全員帰還政策を採っている、
自然の減衰を待つ、のではなく人工的に放射線量を下げるためには除染と言う手
しかありません。
大変な作業です。
10兆円で済むという話もありますが、10兆円では済まないでしょう。

案の定、除染をしてもさほど線量は下がりませんでした。
全員帰還政策は無理だということは、ちょっとモノのわかった人であれば了解し
ていました。
しかし全員帰還させるんだ、それまで待ってくれと言い続けるのも限度があります。

そこで石破さんの札幌講演の発言になりました。
別な言い方をすれば「そろそろ福島の人たちに真実を告げる時が来た」
こういう風に言う事が出来ると思います。
真実とはなにか、いったん放射線に汚染された地域はなかなか元に戻らない
20年30年50年100年経ってもなかなか元に戻らない。
これをみなさん、了解してちょうだい、これが自民党政権と石破幹事長が言い始
めたことです。
これが真実です。
そしてこの真実は、何も福島だけではなくて、日本全国に住んでいる私たちに告
げられる真実でもあります。
いったん放射能に汚染された土地はなかなか元に戻らない、線量はさがらない、
これが真実です。

福島原発事故のような苛酷事故が起こった時なぜ我々が逃げなければならないのか
避難しなければならないのか
放射線被曝をして健康損傷するからです。
だから逃げなくてはならない

じゃあどれくらいから健康損傷するんだ
いろんな単位がありますけれども
今国際放射線防護協会が使うのが一般的ですのでここで私もシーベルトという単
位を使います。
ICRP国際放射線防護協会が「100mSv以下であれば健康に害があるという科学的証
拠はない」
彼らはこう言っています。
こういう考え方に基づいて、放射線防護が作られるんですが
ICRPはまた、「放射線被曝に安全量はない」とも言っています。
一見矛盾することを言っているようですが、実は矛盾していません。

ICRPによれば「健康に害はない」という証拠はないのだから
「100mSvまではみなさん、我慢してください。」
大丈夫ですとも言いません。安全ですとも絶対言いません。
我慢してください。出来るだけ放射能と上手に付き合ってください。
ICRPはこう言っているわけです。
この考え方はいま福島に適応されていると同時に
私たちに対しても適用されています。

原発を推進したい人は、この放射線防護リスクに関する考え方を上手に利用して
います。

そして、それは福島に対して今適用されています。
日本の法律では公衆の被曝線量は年間1mSvです。
自然の放射線以外の上限値です。これを追加被曝線量と言います。
正しく言うと、年間追加被曝線量の上限値は1mSv、これが法律で今でも決まって
いることです。

しかし、この追加被曝占領を超えたからと言って、罰則があるわけではありません。
ですから福島原発事故を起こした東電に対しても刑事罰は適用されていません。
これ自体おかしなことですが。

本来ならば福島原発事故が起こった時、年間追加被曝線量1mSvを超える人たちには
本来政府から避難命令が出されなくてはいけません。

恐らく私のざっとした経験ですが東京の一部を含め400万から500万の人たちに対して
本来避難命令が出なくてはなりませんでした。
しかし実際は年間1mSvではなく、予想被曝線量で20mSv以上に対して最終的に避
難命令がでました。
今でもこの体制が続いています。

もし避難命令が出ればそれは結局は政府のコスト、社会的コストで賄わなければ
なりません。
それは原発を維持推進したい人にとっては都合の悪い事です。
原発はコストの高いものにつく、それが社会に定着するからです。

原発のコストは安くなければなりません。高いコストではいけません。
これがICRPの放射線防護の一つの考え方です。

苛酷事故が起こった、そのコストをいかに抑えるか
もっとも手っ取り早いのは避難する人を少なくすることです。
避難する人を少なくするには、避難基準を上げてしまえばいい
法律で決まっている年間1mSvではなくもっと高い数字にすればいい
日本の政府は20mSvを適用しました。年間1mSvからすれば20倍です。
避難する人は20分の1になる。
単純に言えば避難にかかる総コストが20分の1になる。
これが現在の避難基準ですが、自民党政府は福島原発事故が起こってもう2年半
も経ちますので
「あなたは完全に避難者です。避難には補償します」
どれだけかかるのでしょうか、このコストを下げるためには避難者を少なくする。
今本当の避難者は確定していませんが、そろそろ確定しなくてはいけない
これが石破の発言、「全員帰還は困難」の真意です。
そろそろ幕引きがはじまりそうです。
今現実に福島第一原発に対しては内閣総理大臣の原子力緊急事態宣言がまだ発令
中です。
2011年3月11日に発令された緊急事態宣言は解除されていません。
今現在日本は、福島第一原発に対して総理大臣の原子力緊急事態宣言中です。

この緊急事態も解除しなくてはなりません。
解除の根拠もしっかりつけねばなりません。
そういう動きがいま急速に進んでいると考えた方がよろしいかと思います。

この問題に関連して、原子力規制委員会のなかに
「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」というのがこの9月17日に
立ち上がって第一回の会合を行いました。
「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」の任務は
いかに安全・安心に帰還をさせるか、その基準と科学的根拠を見つけなさい、こ
れが任務です。
新聞はほとんど報道しませんでしたからご存知ない方が多いと思います。
原子力規制委員会のホームページを見てる私は
「ああ、これは大きな動きが起こって来たな」と思いました。
事故後2年半経って、やっと第一ステージの幕引きがはじまった、こういう動き
だと思います。

みなさんにお伝えしたいのは
「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」がどのような考え方で根拠
を見つけようとしているのか
そのことをお伝えしたいと思います。
一言でいえば、安全・安心対策チームの指針はICRPのリスクモデルと…

(ここで外国人から話しかけられる)

今私に話かけてきた人はベルギー人の人で、アメリカに住んでいるそうです。
そして今日本に来たのは、カメラ抱えているこの人ですが
原発反対、その様々なイベントに参加するためにアメリカから来たそうです。
原発反対は福島事故以降、特にヨーロッパ、アメリカ、先進国ではひとつの大き
な常識になりつつあります。
原発は事故を起こさなくても放射能を出している
ましてや放射能漏えい事故、小さな事故で放射能を出す
時には1954年のウィンズケール事故や1979年のスリーマイル島事故
1986年のチェルノブイリ事故、そして2011年の福島原発事故
こうした事故が起これば、取り返しのつかないほど大量の放射能が我々の環境中
に放出される
それが私たちの健康を急速にあるいは時間をかけて蝕んでいく
起る健康障害はがんや白血病だけではなく、心臓疾患、循環器系疾患、精神疾
患、神経疾患、
そして最近になって細胞に関する研究でわかってきたきたことは明確に遺伝する。
遺伝と言う言葉に、みなさんあまり驚かないでください。
これはどういう事かと言うと、放射線が人間の身体の中に染色体の中に持ってい
るゲノムのこと
ゲノムと言うのは遺伝子情報のことです。ソフトウェアのことです。
そのソフトウェアに狂いを生じさせる。
いったん狂いを生じさせたその遺伝子情報を代々受け継いでいく、このことがわ
かってきました。
このことを「ゲノムの不安定性」と言います。このこともわかってきました。
つまり、先進国では、ヨーロッパやアメリカではわずかな放射線でも
人間の身体に大きな狂いと障害を生じさせる、
細胞レベルではそういうことが起っている、
そういうことが21世紀に入ってはじめて、医科学的な見地から確認されつつあり
ます。
そしてその知識が一般市民の知識となりつつあります。
そしてその知識から原発に限りませんけどもあらゆる核施設は止めていこうとい
うことが
徐々に社会の常識となりつつあります。

その社会の常識を決定的に定着させたのが、福島原発事故でした。
ドイツのメルケル政権は本当は原発を続けたかったけども、原発廃止を言わなけ
れば政権が持たないことを判断して
メルケル政権は2020年代に原発ゼロにすることを約束しました。
その前、スイス政府、スイスは40%を原発に依存する原発大国ですが
スイスも現在ある5基の原発をやめることを決めました。
オーストリア、スイスに並ぶヨーロッパの衛生中立国オーストリアは、
チェルノブイリ原発事故以降憲法で原発を禁止しました。(1999年)
さらにイタリアは原発禁止政策を続けています。
アメリカでもここ2年間の間に3原発4基の原子炉が廃炉になっています。
アメリカはまた別な事情で廃炉になったんですが、
今年廃炉になった南カルフォルニアのサン・オノフレ原発は、これは経済的理由
ではなく
原発の危険を市民が察知して潰したといういきさつです。

さきほどのベルギー人の方が日本に来て、日本の原発に対する姿勢、
我々市民の姿勢がどうなっているのかを知りたいと思うのは当然でしょう。
残念ながらアメリカやヨーロッパの大きな流れに比べれば、福島原発事故を起こ
した私たち日本は
さほど大きく原発反対に向けて大きく動いていないように見えます。
実際は、信頼すべき調査、信頼すべき調査というのは
新聞やマスコミのある意味、いい加減な調査ではなくて
学術的な調査を原子力規制委員会に委託された研究を見ると
日本人の8割は実は原発に反対だという結果が出ています。
日本では多くの人、その学者の研究結果を信じるならば
8割の人が原発に反対だという意志を持っています。
しかしその意志が政治に反映されていないというところが日本の問題なのかもし
れません。
原発をやめようということが国政上の大きな争点になっていないことが
問題なのかと思います。

この本通りを黙って歩いている方も
原発に反対か、賛成かと聞かれれば8割の人が反対だとお答えになるでしょう。
その学者がただしいとするならば。

しかし、みなさんが心で原発に反対だと思っていても、政策に反映されていない
原発問題が政治問題だという所以です。
原発反対と原発反対の政策とは、今日本ではかならずしも一致していません。
スイスやドイツやイタリア、イギリスなどとの違いは
スイス、ドイツでは原発反対の国民の考えが曲がりなりにも政策に反映されている
日本では政策に反映されていない
考えてみる必要があります。
私もこの問題に答えをだすことはできません。
相当の調査が必要だと思います。

ただしはっきりしていることは、日本の有権者の8割は実は原発に反対なんだ、
このことは信用しても良いかと思います。

◆じゃけえさん

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、お騒がせしております。
毎週金曜日恒例の広島2人デモです。
原発に反対して個人が集まり
みなさんに知っていただきたいことをスピーチしながら歩いております。
少しでも耳を傾けていただけると幸いです。

毎回チラシを作成し、お配りしております。
原発問題について考える際、是非参考にしてみてください。

今回のチラシは原発問題のチラシとはまた別に
11月10日迫った広島県知事選挙の大西候補と現職の湯崎候補に
広島から一番近い原発、伊方原発再稼働に、賛成ですか、反対ですか、黙認ですか
またその理由はなんですか?という質問書を選挙事務所に届けました。

質問書は受け取っていただき、
回答を頂く約束もいたしました。
そして2名の候補から
伊方原発再稼働に、賛成か、反対か、黙認かという質問の回答を頂きました。

大西候補の回答は伊方原発再稼働に反対の意志を表明します、というものでした。
現職湯崎候補の回答は国民的議論のもと、慎重に議論していくものだ、という回
答でした。

湯崎候補は3択の、賛成、反対、黙認のどれもお選びいただけませんでした。
大西候補は伊方原発再稼働反対の意思表示をしてくださいました。

湯崎候補はわからない、ということです。
質問書には広島から違い伊方原子力発電所で福島原発事故並みの苛酷事故が起れば
広島には人が住めなくなるという説明をした上で
伊方原発賛成か、反対か、黙認かという質問をしました。

日本の原発は事故を起こすことが前提で再稼働されます。
事故は起きないかもしれないし、事故は起きるかもしれない
それが何年後かもしれないし、明日であるかもしれないんです
再稼働すれば事故を起こす可能性はより高くなります。
いつ起きるかわからない事故に怯えて生活するくらいなら
再稼働せずに原発をすぐに廃炉にすることのほうが道理にあってるのではないで
しょうか

原子力発電所は電気をつくるための施設です
電気をつくるために命の危険にさらすことを容認してもいいのでしょうか
広島市議会に伊方原発再稼働反対の決議を求める請願を
累計1703名の署名とともに提出しました。
これからも広島で生活していきたい気持ちがあるのでしたら
伊方原発再稼働反対にご賛同いただけるのでしたら
署名のご協力を是非宜しくお願いいたします。

11月10日は広島県知事選挙投票日です。
広島県知事候補者は2名いらっしゃいます。
現職の湯崎候補と大西候補です。

<哲野>

彼女のスピーチの補足をします。
原子力規制委員会の規制方針はその考え方の背景に
原発は苛酷事故を起こすものだという説明がありました。
もう少し詳しく説明いたします。

福島原発事故が起こる前、みなさんよく御承知のように
原発はぜったい事故は起こさない、原発安全神話に基づいて規制行政が行われて
きました。
現在の規制委員会はその原発安全神話ときっぱり決別しました。

それではどういう考え方に基づいて規制行政を行っているのか
それは確率論的安全性評価、英語の頭文字をとってPSA
確率論的安全性評価に基づいて原子力規制行政を行っています。

確率論的安全性評価とはどういうことかというと
わかりやすく言ってしまえば
原発は事故を起こす、事故を起こすがその発生頻度を下げていく、出来るだけ下
げていく。
そして起こっても苛酷事故になる割合を下げていく、これが確率論というんだそ
うですけども
この確率論的安全性評価に基づいて現在の規制基準が出来ています

ですから現在の規制委員会は原発は苛酷事故を起こすこということを前提にしている
その理論的な裏付けの説明は今のPSAです

◆じゃけえ

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、お騒がせしております。
毎週金曜日恒例の広島2人デモです。
原発に反対したい一心で個人が集まり
みなさんに知っていただきたいことをスピーチしながら歩いております。

今日本の原発はすべて止まっていますが
停まっている原発の中で再稼働最有力候補となっているのが
広島から一番近い四国にある愛媛の伊方原子力発電所です

日本の原発は事故を起こさないことを前提に稼働してきましたが
福島原発で苛酷事故は起ってしまいました。
事故が起こってしまったので、事故が起こったときに出来るだけ被害を小さくす
るために
基準を作って事故が起こるかもしれないけど再稼働します、と言っています。

福島で起こったことを見れば、事故はもう二度と起ってはならないことです。

事故が起きる可能性が少しでもあるのなら
原発を再稼働させないことのほうが道理にあっているのではないでしょうか
伊方原子力発電所の再稼働を容認するということは
私たちの住む広島から一番近い原発で事故が起こっても構わない
事故が起こったら広島で築きあげてきたものすべてをすてて避難しても構わない
と言っているのと変わりません。
黙っていたら伊方原発再稼働を容認した、ということになります。
これからも広島で生活していきたいという気持ちがあるのでしたら
伊方原発再稼働を容認しないでください

今回のチラシには広島県知事候補に
伊方原発再稼働に、賛成か、反対か、黙認かという質問をお届けしたのち
頂いた回答について記載したものをお配りしております。
広島県知事選挙に行く前に是非こちらをご覧になって検討してみてください

◆Kさん

毎週お騒がせしております。
広島2人デモです。
毎週原発に反対して歩いております。
みなさんに考えてほしいことがあります。

東日本震災以降、自分達の生活がどのように変化したのか
そして、これから先今まで通り自分たちが暮らしてきた生活を続けることが可能
であるのか
そういうことを考えてみてくれないでしょうか

福島原発からは今でも放射能が放出し続けています。

最近ニュースを騒がせております汚染水も増え続けています。
魚が汚染され、空気も汚染され、土も汚染され
それは人間が暮らす場所、そして食べるものが全て汚染されていくということです。

今はまだ東北の原発の直ぐ近く
それもすぐ近くと言っても、1kmや2km、例えばよく言われる30km、そういう話
じゃないんです
100km200km、それくらいが原発にとってはすぐ近くという距離になるんです。

広島は、西日本は遠いから大丈夫、そう思ってはいませんか?
もしも地震や地震以外の何か、ちょっとした事故でも
原発は事故を起こすのです

そうなった時に今住んでいるこの広島でも、空気が汚れ、水が汚れ
それに伴って食べ物も汚れ
放射能に汚染された食べ物を知らないうちに口にし
気が付いた時には取り返しのつかない事態になっているかもしれないんです

何事も無かったように今、東日本の方では被害を小さく見せようと
放射能は大量に毎日摂ることがなければ大丈夫と言っています。
ほんの少しずつでも、人間の身体が受け付けることのない
害のあるものを身体の中に摂り込むのはどう考えてもおかしいと思いませんか

それも大人だけならともかく
子どもたちやこれから生まれてくる子どもたちを育てる母親が
少しづつ少しづつ身体に摂りいれて
それを強制する社会、そういうものを考えてみてください。

<哲野>

今放射能がどんなに少なくても身体に害があるというスピーチをしていました
ちょっと私から補足します
カドミウム、重金属、ほんの少しでも身体に害があるそういう物質は
世の中にたくさんあります

しかし21世紀に入って生物学的な研究、細胞に関する研究でわかってきたことは
放射能の特殊な能力です。

それは遺伝子、染色体・・・DNAとか言ってますが傷を及ぼすだけでなく
その中に含まれている遺伝子情報、ゲノム、ソフトウェアです。
ソフトウェアまで狂わせることができるというのが放射能だということが
21世紀になってわかってきました。

これは「ゲノムの不安定性」という名前で呼ばれています。
放射能に汚染して健康損傷するということは
他の毒に触れて健康損傷するのとは大きな違いがここにあります。
放射能の影響は人間の細胞、その中心である遺伝子、
そのまた中核であるゲノムに対する攻撃なんだということを
みなさん、頭に置いておいてください。

◆Kさん

毎日毎日、食事で毒を摂りつづける、その毒によって
自分の身体が病気になり、そのあとどこかに逃げたとしても
影響のない食べ物を食べたとしても自分の子どもや孫にそういう被害を
受け継がせるのが放射能です

放射能は目に見えません
息苦しさもなく、味もしない、においもしない
けれど確実に体をむしばみ、これから先自分たちの子どもや孫
生まれてくる子どもたちに対して、本当に酷い結果をもたらすものです

どうか一度放射能が自分達のからだにどれだけ酷い影響を及ぼし
またそれを許す社会、自分たちがこれから生きていきたい社会
そういうことを考えてください
宜しくお願いします。

◆網野

毎度お騒がせしております。
金曜日毎週恒例の広島デモです。
原発や被曝の情報をみなさんに知っていただきたく歩いております。

もうすぐ県知事選挙です。
どうかみなさん、投票には行ってください。

広島県知事候補、大西氏と湯崎氏に質問書を選挙事務所に持っていきました。
その答えが返ってきました。
その答えはチラシにしてお配りしておりますので宜しければご覧ください。

私たちが問うたのは伊方原発、広島から一番近い原発
ここの3号機が再稼働され、もし福島事故なみの苛酷事故が起こったらという
原子力規制委員会がシミュレーションを出しております。
出したシミュレーションによると広島市、呉市、廿日市市、大竹市、
県の西南部は一時移転の対象となる確率が高いというシミュレーションが出てお
ります。

つまり伊方原発3号機再稼働問題は広島県民、広島市民の生存権問題に今なって
おります。

この視点から広島県知事候補両名に質問を出しました。
この事実を踏まえ広島県知事候補両名は伊方原発3号機の再稼働に
賛成されますか、反対されますか、それとも黙認されますか、という質問です。

この3択の質問にお答えになったのは、大西候補だけでした。
そして問うてもいない質問にお答えになったのは湯崎氏でした。

詳しくはお配りしているチラシをご覧になってみてください。
宜しければそれを見てあなたが広島県知事を選ぶひとつの情報源としてください。

今私たちは伊方原発3号機再稼働を止めてくださいという決議を上げてください
という請願を広島市に提出しております。
先日162名の方から共同請願人の署名をいただき、合計1703名になりました。
署名はこれからも集めて参ります。
もしよろしかったら一緒に請願に参加してください。
これが私たち広島住民として出せる声の出し方だと思います。

私たちはもちろん原発反対なんですけど
この請願には原発推進、賛成の方も署名してくださっています。
一見おかしいと思われるかもしれません。
ですが、原発を認めることと、私たちの生活を奪われることは決して相いれません。
このことをよくご理解いただいた原発推進、原発賛成の方も
この請願署名に賛同してくださって請願人の一人となってくださっています。

伊方原発3号機の再稼働問題は広島市民のみならず
呉市民、廿日市市民、大竹市民、広島県西南部の人々のいま生存権問題になって
います。
なので私たちは単純に、私たちの生存権が脅かされるのであれば
やめてくださいという声を挙げてくださいという請願を広島市議会に上げています。
もちろん原発反対の人も、そして推進の人も
原発問題はあんまりわかんないけども、自分たちの生活がおびやかされ
この広島に住めなくなるのならそんなものはいらないと
この請願に参加してくださっています。

もしよろしければチラシをお配りしているので
いま広島がどういう状態にあるのか
どういう危機に直面しているのかをお知りになって
請願に参加していただければ幸いです