記事一覧

第87回広島2人デモ 2月14日報告

ファイル 263-1.jpgファイル 263-2.jpgファイル 263-3.jpgファイル 263-4.jpgファイル 263-5.jpg

みなさま

毎度お騒がせします。
第87回広島2人デモの報告です。
今日の参加者は5人
哲野、網野、じゃけえさん、大歳さん、原田さんでした。
Kさんからは都合で参加できないとの連絡がありました。

▽今日のチラシ(告知した段階で9Pに誤植がありましたが、修正しております)
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140214.pdf

出発30分前、チラシを印刷し、さてプラカードを作成しようと
イラストレーターで原稿を作成し終えました。

プリンター出力しようとすると、プリンターが動きません。
確認すると「イメージドラムを交換してください・・・」
寿命が近づいているのはわかっていました。
が、注文は済んでいるのに届くのは明日。
まさかここで寿命を迎えるとは思いませんでした。

哲野「仕方ない、プラカードなしでやるか・・・」
網野「…手書きでいこう!」

ということでプラカード1枚だけ(表裏)を手書きで作成。(網野の汚い字)

出発直前になってA4専用の白黒プリンターがあるのだから
分割出力して貼り合わせてつくればよかったと気が付きました。
人間、トラブル時には冷静な思考が働かないものですね。
ましてや原発事故でいざ炉心溶融となったときに、冷静に対処できるものでしょうか。
こういう時はいろんなトラブルが一気に複合して二次災害、三次災害を起こすものです。
福島原発事故の時も、あとで振り返ってみれば、数々の幸運に恵まれたにも関わらず
冷静な判断を欠いた現場が事故を大きくした、という側面もありましたね。
(それ以上に東電本社が冷静な判断ができてなかったようですが)

しかし、この手書きのプラカード、これが意外に新鮮だったようで
多くのビジネスマンからは「どこの政党のまわしものか?」と警戒なく見られたようです。
この手書きでも、関心のあるテーマなのか、じっと凝視する人が多かったですし
チラシを取りに来る中高年層のビジネスマンが多かったです。
プラカードとチラシのクオリティの落差に「えっ・・?」と言う風に見比べる人もいました。

▽今日のデモ前

集合場所に着いて待っている間、
哲野「今日になって気が付いたんだけど、電源開発のデータがあったじゃない。
    火力・水力あわせて発電容量は1700万kWだよね。
    これはほぼ東北電力の発電容量に匹敵する。
    非常に大きな発電容量なんだ。
    (東北電力発電容量 水力:242万kW、火力:1183万kW、原子力:327万kW 計1752万kW)
    売り上げは電源開発6,660億円(実際は6,560億円)
    東北電力は確か、1兆8000億じゃなかったかなぁ。(実際は連結ベース1兆7087億)
    発電容量がほぼ同じで、売り上げが3倍近く違う。
    これはなぜか?今日気が付いた。」
網野「ちょっとまって。それってどういうこと?」
哲野「答えは意外と簡単だろう。
    ひとつには、電源開発には顧客は10社しかない。
    卸売会社だからね。
    ところが東北電力は小売り会社だから、顧客は770万口はあるだろう。
    当然販売管理費が全然違う。人件費がかかるからね。
    でも、これだけでも違う。
    一番合理的は説明は、あとで詳しく分析するけど、
    間違いなく、1kW/hの販売単価が違うということだ。」
網野「電源開発の販売単価が3分の1近くも安いってこと?」
哲野「推測ではそうなる。
    考えてみれば、全然不思議じゃあない。
    電源開発は半分が水力だ。
    燃料費ゼロだからね。
    火力発電は全部一番低コストの石炭火力だ。(地熱発電が1万5000kWあるけど)」
網野「じゃ、なんで東北電力は高いの?」
哲野「その質問に答えるのもわりと簡単だろうね。
    まず水力の比率が低い。それに利用率も低い。
    火力1183万kWのうち、石油・重油・ガスが760万kWも占めている。
    特に東新潟火力発電所は石油・重油・LNGで481万kWという馬鹿げた発電所だ。
    これで動かして厖大な燃料費で赤字にならないほうがおかしい。
    原子力発電も300万kW以上ある。
    これを動かしても動かさなくても、厖大な運用コストがかかる。
    要するに電源開発と比べると、発電コストが全然違ってる。
    だからどうしても高くなるわけだ。」
網野「じゃ本当は電源開発みたいに、安く電気がつくれるってこと?」
哲野「データからみればそうなる。
    恐らくは電力会社の無能経営のために我々は本来の料金より倍以上の値段を払ってるだろうね。
    そう考えてみると、アメリカの電力料金と比較してなぜ日本が倍以上するのかも説明がつくんじゃないか。
    つまり電源開発のコストが先進国の世界標準だってことだよ。」
網野「それ、やらないといけないね。」
哲野「電源開発と電力会社のコスト料金体系の比較はしっかりやっとかないといけないだろうね。」

そんなおしゃべりをしてると警察の方が来たので指令書の確認。
チラシを渡して雑談してると音楽が鳴りました。
出発しようとしたところでじゃけえさん登場。
3人で出発です。

哲野がチラシの内容を解説する形でスピーチ開始。
アーケードのところで女性が立ってじっとこちらを見ています。
哲野が不思議そうにその女性をスピーチしながら見ています。
すると女性が近づいて、じゃけえさんからチラシを受け取って、去って行きました。
間違いなく、デモの出発付近でチラシを受け取ろうと待っていたようです。

そういえば最近、チラシを受け取りにくる人が増えました。
哲野なんか、受け取りに来る人しか渡さなくなっちゃった、とズボラな事をいっておりますが(真面目にやれ!→網野の心の叫び)
そんな哲野のところにもチラシを受け取りに来る人が毎回数人いるのです。

じゃけえさんによると「頑張ってください」と言われたりして
チラシを毎回2~3人は受け取りに来る人が居るようです。
リピーターも確実にいるようです。

最初の本通り電停の信号待ちでは、チラシを受け取った中年のビジネスマン男性が
プラカードとチラシを交互にじっと見ています。

次にマイクがじゃけえさんに渡りました。
じゃけえさんはチラシの内容と、伊方原発の話をしました。
じゃけえ「…福島原発事故で、いったん苛酷事故が起こればどうなるか私たちは学んだはずです。
     そして原発事故は決してあってはならないものだということも学びました。
     今原子力規制委員会で原発再稼働の審査が行われています。
     福島原発事故以降、原発は『事故を起こす』ことが前提で審査が進み
     再稼働は近づいています。
     原子力規制委員会も『リスクゼロはない』『事故を起こさない保証は誰もできない』
     と言っています。
     それなのに、再稼働を認め、これを容認することは
     事故が起きてもかまわないと言っているのと同じことです。
     広島から約100kmの位置にある伊方原発が事故を起こせば
     広島は一時移転の対象になります。
     (原子力規制委員会のシミュレーションによる)
     つまり、伊方原発の再稼働に反対の声を挙げないのは
     事故が起きてもかまわない、
     広島で築き上げたものを全て捨てて避難してもかまわない、
     自己責任で黙って避難してもかまわない、と
     言っていることと同じです。・・・」
と訴え、函館市議会が2012年の9月に大間原発建設無期限凍結決議を全会一致で可決し
今回函館市が国と電源開発を相手取って建設差し止め訴訟を起こすことを発表したと述べ
私たちは現在、昨年9月に広島市議会に伊方原発再稼働反対決議を請願していることを知らせ
参加を呼びかけました。

広島市議会へ請願を上げている
「結・広島」のwebサイト

http://hiroshima-net.org/yui/

そして再びマイクは哲野へ。

哲野「ご説明した通り、電源開発は、超優良電力事業者です。
    その電源開発がなぜ危険な原発ビジネスに参入しなければならないのか?
    その危険さは一通りじゃありません。
    全炉心MOXをやろうというのですから。
    原子力規制委員会の田中さんによると
    『この事故を起こした日本で3分の1MOX(全炉心の3分の1までがMOX燃料。
     今再稼働申請中の四国電力の伊方原発3号機がそうです。)
     すら、まだまともにやってないところで、世界でやったことのないフルMOX炉心は
     相当慎重にならざるを得ない』
    というシロモノです。
    原発初参入で、しかも発電事業をよく知り抜いている電源開発が、
    こんな危ない橋をなぜ渡らないといけないのか?
    そういう目で株主を見てみると、
    日本生命、三井住友系の日本トラスティサービス、
    これもおなじみの三大メガバンクの一つ、みずほ、
    三井住友銀行本体、三菱UFJ系の日本マスター・トラスト信託
    三菱東京UFJ銀行本体・・・
    とおなじみの顔ぶれがズラッと並んでおります。
    結局、原発ビジネスの圧力は、こうした巨大金融資本からかかっているということは明白です。」

と、なぜ巨大金融資本が原発ビジネスが大好きなのかを簡単に説明しました。

哲野のスピーチ中、網野はチラシを見せるように掲げて歩いていたのですが
一人のビジネスマン風の男性が、デモを追い抜きざまにプラカードを凝視していました。
ところが掲げているチラシを見て、足を停め、じっと見て、
ついに意を決したように、こちらに戻ってきて「1部いただけますか?」
じゃけえさんからチラシを受け取ると、すぐに足早に去って行きました。

マイクは再びじゃけえさんに。

しばらくいくと大歳さんが登場。
いかにも現場から抜けてきましたという感じです。
哲野「いや、よく来れたねえ。現場責任者が抜けちゃあ、ブーイングじゃないの?」
大歳「まさか。終えてきたんですよ、終えて。」
哲野「ホントかなぁ。よきに計らえと言って出てきたんじゃないの?」
大歳さんは哲野の絡みにもう、相手にしないといった風情でプラカードを持って先頭を歩きました。
大歳「プラカード、どうしたんです?これ」
網野「直前でプリンターが悲鳴を上げて、もう勘弁って言うんで許してやった。
    それで私が手書き。
    今日はスピーチは?」
大歳「原稿は用意してないんですけど、やります」

大歳さんは先日の東京都知事選に触れ、結局桝添氏が当選したが、
これは自民党・公明党の組織票だった
実際、人が集まったのは細川さん・小泉さんの陣営と、宇都宮さんの陣営で
街頭演説は大勢の人が集まった、
今から我々が何を考えていかなければならないかというと
東京都知事選挙はこれで終わりじゃない、ということです。
今年は各地で府知事選挙・県知事選挙が行われます。
一番近いところでは今月の終わりに、これも降って湧いたような山口県知事選挙があります。
当然中国電力が計画中の上関原発の是非が争点になるでしょう。
全国の知事選挙でも原発立地県や周辺府・県知事選挙が行われます。
原発の是非が選挙の争点になるかどうか、これが大きな問題です。
誰を応援するか、誰を支持するかという話よりも
原発問題を選挙の争点そのものにしていかなければいけません。
それが我々がやっていかなければならないことです・・・とスピーチしました。

大歳さんのスピーチが終わりかけたところに原田さんが職場からかけつけたように登場。
やっと間に合った、みたいな表情でした。
もうデモも終わりかけなので、原田さんのスピーチは今回はありませんでした。

その時、高校生風の女の子がプラカードをじっと見て、「電源開発!」と言うので
哲野がチラシを差し出して「電源開発ってよく知ってるねぇ」と言うと
その女の子は「知らん!」と一言いってチラシを持っていきました。
よくわからないんだけど、原発問題には関心が強かったようです。

じゃけえさんのところにチラシを取りにきた女性が
女性「函館から来たんですか?」と聞くので
じゃけえ「いえ、広島の人間です。
      ですが今日は函館市が大間原発建設差し止め訴訟を起こすという話をテーマにしたんです。」
女性「私は仕事でよく函館に行ってたの。
    函館の雰囲気はよくわかる。
    好きな町なの。頑張ってね」

最後に網野にマイクが渡りましたが、しつこく安全審査ではありませんとスピーチして終わりました。

で恒例の立ち話なのですが、久々の大歳さんと5人で寒い中、なが~い立ち話になりました。
今日はバレンタインデー。
じゃけえさんから参加者みんなに、手作りチョコレートのプレゼントがありました。

じゃけえさんから頂いた手作りチョコレート
(ちなみに3粒、哲野に奪われた後です。)

解散して引き上げる途中、歩きながら
哲野「会社にいったん帰るの?」
大歳「ええ、整理がありますからいったん会社に帰ります。」
年度末が終わるまで暇はどうもなさそうです。

以上ご報告いたします。