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第93回広島2人デモ 3月21日報告

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みなさま

第93回広島2人デモのご報告です。
▼今回のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140321.pdf

今回のチラシは、伊方原発特集です。
3月17日から25日の予定で伊方原発の存在と危険を広島市民に集中的に広報すべく
広島の繁華街、本通りで街頭広報活動を
「広島市民の生存権を守るために伊方原発再稼働に反対する1万人委員会」
(略称)「広島1万人委員会」が実施しております。

http://hiroshima-net.org/yui/1man/index.cgi

私も哲野も、この広島1万人委員会のメンバーで、活動に参加しています。
この街頭活動では、次のようなチラシを配布しています。

http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20140323.pdf

この広島1万人委員会の活動は毎日18時から19時ごろまで
各人、伊方原発の存在と危険性について交代でスピーチしながら
チラシを撒くという単純なもの。
スピーチは例えばこんな具合です。

「広島市民のみなさま、ご通行中の皆様、商店街の皆様、うるさい事で申し訳ありません。
 私たちは、普通の、当たり前の、皆様と全く変わらぬ広島市民です。
 広島から最も近い原発は中国電力島根原発、ではありません。
 広島から最も近い原発は、四国は愛媛県、広島から直線わずか100km、
 遮るものとてない、瀬戸内海をはさんで佐田岬半島の付け根にある、
 四国電力伊方原発でございます。
 広島から最も近い原発は、四国電力、伊方原発です。
 直線わずか100kmしか離れておりません。

 つい先週、伊予灘沖で大きな地震がありました。
 その震源地は伊方原発からわずか40km。
 また、中国電力が今、懸命に建設しようとしている
 周防大島から近い上関原発予定地からわずかに10km強の地点でした。

 今お配りしているチラシに、その伊方原発と先日の伊予灘沖地震の震源地の
 位置関係を記載したマップを掲載しております。
 どうか、チラシを受け取って、お手にとって位置を、
 広島から最も近い原発、四国は愛媛、四国電力伊方原発の位置を
 どうかご確認ください。

 また、マップをご覧いただけるとわかるのですが
 伊方原発が南海トラフの震源域にあること
 また、伊方原発前面海域約4kmのところに
 世界有数の巨大活断層帯、中央構造線が走っていることも明示してあります。

 原発に賛成の人、原発に無関心な人、
 原発にあまり興味の無い人、
 原発に反対な人
 どうか、チラシをお手にとって、広島から最も近い原発、伊方原発が
 どこにあるかをご確認ください。
 伊方原発が広島から最も近い原発であることを知っておくことは
 賛成・反対・無関心に関わりなく、広島市民として基礎的な知識でございます。」

なぜ、こんなことを長々とやらねばらならないかと言うと、
多くの広島市民は、広島から一番近い原発が伊方原発、
直線わずか100kmしか離れていないことを知らないのです。
これを知ってもらわないといかに伊方原発の危険を説明してもピンときません。
ですから、危険の説明の前に位置の説明を必ず入れると、こういうことになります。

この広島1万人委員会の街頭活動にテーマを合わせようと言うことで、
今回チラシのテーマになりました。
なお、街頭活動は18時からと決めていたんですが
広島2人デモの時間とコースが重なりますので
この日だけは街頭活動を1時間だけずらしてもらい
デモ後の19時から街頭活動としてもらいました。

もちろんデモが終わったあと、私たち2人も参加しました。

さてデモの報告です。
この日は物凄く寒い日でした。
昼間は晴れて少し暖かかったのに、デモ直前で空が雲に覆われ
冷たい雨になりました。

▼今日のデモ前。祝日なので平和公園は遊歩道になっています。

集合場所で待っていると、警察の方がきていつも通り指令書の確認。
警察「今日は東北の方は雪で、記録的な積雪もあったらしいです」
出発前、雨模様になってきたので、時間まで哲野やじゃけえさんは商店街アーケードに移動していてもらいました。

音楽が鳴って出発です。

プラカードはテーマに合せて伊方原発問題一色。
最初のスピーチはじゃけえさんです。

じゃけえさんのスピーチがはじまるとすぐ、大歳さんが合流。
計4人。ところが、少し行くと、森本さんが参加。
計5人。

じゃけえ「広島から一番近い原発は愛媛県にある四国電力伊方原発です。
     原子力規制委員会の全国原発放射性物質拡散シミュレーションと
     原子力災害対策指針を合わせ読むと
     もし、伊方原発で福島並みの苛酷事故が起こったら
     広島市は1週間で4mSvの被曝、4mSvは一時移転の対象になります。
     一時移転とはいいますが、それは避難と同じことです。
     いま伊方原発の再稼働に反対しないということは
     黙っていることは賛成したことと同じです。
     伊方原発再稼働に賛成するということは
     規制委員会のシミュレーション通りのことがおこって
     広島が放射能に覆われる、そしたら避難する
     避難してもかまわないと言っていることと同じになります…」

じゃけえさんのスピーチが終わりかけのころ、久々に森本さんが参加。
すかさず哲野が森本さんに
哲野「次、きみやってよ。」
森本さんは、しばらく網野と一緒にプラカードを持って先頭を歩きます。
網野「お忙しいでしょう、よく来れましたね」
森本「ええ、仕事も忙しいんですけど、今は子育てが忙しいんですよ。」
お子さんが生まれて11か月。今一番大変な時です。
で、森本さんのスピーチです。

森本「今から3年前、福島原発事故が起こりました。
    福島原発事故が起こった時、私は出張で千葉にいました。
    それまで原発は安全だと、事故を起こさないと信じていましたし
    マスコミの報道も正しいものだと思い込んでいました。
    千葉で福島原発が爆発したと聞いて、これは大変なことになったと思いました。
    広島に戻ってきて、それから一生懸命情報を集めいろんな勉強をしました。
    そして、原発はいらない、原発をやめさせなければならないと思うようになりました。
    いま、日本の原発はすべて止まっています。
    電気も足りています。
    でも、広島から最も近い原発、四国電力の伊方原発が
    再稼働しようとしています。
    福島原発事故を出張中の千葉で体験した私は
    もう二度とあのような恐ろしい思いをしたくありません。
    四国電力伊方原発がもし事故を起こせば
    私たちは広島から避難しなければなりません。
    こんなバカな話はありません。
    四国電力伊方原発の再稼働に、みなさん反対してください。」

次にマイクは大歳さんに渡ります。
大歳「・・・というわけで、四国電力の伊方原発は危険な原発です。
    それでは事故を起こすから危険なのか?
    いやそうではありません。
    伊方原発は事故を起こさなくても危険な原発なのです。
    伊方原発が稼働中の10年間に瀬戸内海に放出したトリチウムは
    約550兆ベクレル。
    1年間平均50兆ベクレル以上です。
    原子力業界や電力業界はこの程度のトリチウムなら無害だと言っておりますが
    本当でしょうか?
    トリチウムがトリチウム水(HTO)のままであれば、あるいは電力業界の言うとおりかもしれません。
    しかし、HTOは人間や植物、動物などの生体の中に入れば
    生体内の有機物と化合して、有機結合型トリチウム、OBTになります。
    人間の身体のなかでOBTとなったり、OBT化したものを食品・飲料の形で摂取すれば
    これは大変なことになります。
    OBTは様々な理由で人間の細胞を物理的にも、化学的にも破壊していくからです。
    確かに、HTOのままであれば、10日くらいで体外に排出されますが
    いったんOBT化したトリチウムは、体内滞留時間がHTOの20倍から50倍程度となり
    なかなか体外に排出されません。
    つまり慢性被曝状況になるわけです。
    このトリチウムを大量に瀬戸内海に放出している伊方原発は、
    事故を起こさなくても危険な原発と言えるでしょうし
    事故を起こさなくても瀬戸内海を汚染し、私たちの生活を脅かしていると言えるでしょう」

大歳さんのスピーチの時には、もう折り返し地点です。

次に哲野にマイクが渡ります。
哲野「今から3年前の3月11日、福島原発事故が起こった直後
    午後7時3分、当時の菅直人総理大臣は福島第一原発に関わる
    原子力緊急事態宣言を発令しました。
    法律用語では内閣総理大臣告示というそうです。
    それから3年後の今日も、この緊急事態宣言は解除されておりません。
    3月12日、こんどは福島第二原発の圧力抑制機能が失われたとして
    福島第二原発に関わる原子力緊急事態宣言が発令されました。
    この緊急事態宣言は第二原発の危険が相当程度低下したとして
    2012年12月22日、当時の内閣総理大臣野田佳彦名で解除宣言が出されました。
    ところが、申し上げたように第一原発については今なおかつ、緊急事態宣言中です。
    なぜ緊急事態宣言中なのか?
    それは、緊急事態宣言が出された直接の理由、
    つまり、福島第一原発施設外へ大量の放射能が放出され
    国民生活が危機に陥り、
    なおかつ、現在も避難中の住民が多数存在するからです。
    少なくとも、敷地外への放射能放出が法令で定める限度以下になり
    かつ、避難中の住民が避難解除、と言っても今の時点で帰還することは難しい地区も出ていますが
    少なくとも避難指示解除準備区域の避難が解除されるまでは
    福島第一原発による原子力緊急事態宣言は解除することはできません。
    みなさん、今日本の社会は福島第一原発事故による原子力緊急事態宣言中です。
    このことをしっかり頭に入れておいてください。
    そして、この緊急事態宣言中の日本で、
    広島から最も近い原発、直線わずか100kmの伊方原発がまさに再稼働されようとしている。
    これが異常な事態である、という認識はしっかり持っておいてほしいと思います。
    これが正常な生活感覚だと思います。」

次にじゃけえさん変わりました。
じゃけえ「・・・以上申し上げたように、伊方原発が苛酷事故を起こせば、私たちは広島にいられなくなります。
    今現在私たちは広島市議会に伊方原発再稼働決議をするように請願しております。
    現在、共同請願人は2082人となりました。
    (2014年3月2日現在。集計は済んでいないが、現在はこれを上回っていることは確実)
    所定の署名用紙に署名していただくことで共同請願人になっていただくことができます。
    出来るだけ多くの共同請願人を集め、広島市議会に圧力をかけ
    伊方原発反対決議を出して原発再稼働の今の政権に対し
    政治的プレッシャーをかけたいと思っています。
    原発の再稼働に賛成の方は、黙っていてもいいんですが
    反対の人は反対とはっきり意思表示しなければなりません。
    というのは、今の政治の仕組みの中では、
    原発に対して何も言わないことは、賛成だとみなされてしまうからです。
    伊方原発の危険を知って、広島の生存権を守ろうと思っていらっしゃる方は
    ぜひとも共同請願人になってください。」

じゃけえさんのスピーチ中、プラカードと拡声器を抱えたさとうさんとバッタリ。
哲野「どうしたんです、今日は?」
さとう「今日私仕事が休みなもので、横川駅近辺からここいらへんまで
    ところどころの街頭で原発反対のスピーチをしながら来たんです。
    2人デモさんに会うかなぁと思いながらいたら、やっぱり会っちゃった。」
哲野「最後まで一緒に歩きますか?」
さとう「ええ、もう。ここまでくれば最後までご一緒しましょう。」
ということで合計6人になりました。

次は網野のスピーチです。
網野「申し上げたように、今日本は原子力緊急事態宣言中です。
   原子力災害対策特別措置法によれば
   原子力災害に対応するため内閣総理大臣に強力な権限が集中します。
   原子力緊急事態宣言中は内閣総理大臣はオールマイティーの権限を持ちます。
   これは、目の前の原子力災害を最小化して早期に終わらせるための措置です。
   ところが全く残念なことに、前首相野田氏も、現在の首相安倍晋三氏も
   自分に与えられた権限を全く使おうとしておりません。
   菅首相は、今から考えれば、自分に与えられた権限をフルに使おうとしたことろを
   原発推進勢力がマスコミを使って引きずりおろされた、と言えるでしょう。
   特に、現在の安倍首相は悪質です。
   法律上自分に与えられた権限を使わず
   福島原発事故という原子力災害を最小化するための責任も果たさず
   原子力災害対策特別措置法の理念とは全く逆の、原発再稼働を推し進めています。
   法律などはあってなきがごとしです。
   また本来、この点を痛烈に批判すべきマスコミも
   気が付いているのかいないのか、まったく知らんぷりをしています。」

元安橋に帰ってきてデモ終了。
チラシは30部用意して、ほぼ全部はけました。

この日は立ち話もなし、デモ参加者全員、このまま広島1万人委員会の街頭お知らせ行動に行きました。
街頭活動に向かう途中、
哲野「寒いね。これ、春なのかね。口が動かないんだもん。
    3月にこれほど寒いのは去年はなかったよ。
    誰が悪いの?」
網野「安倍さんに決まってるでしょ」
じゃけえ「あ、そっか。いいともに出たから・・・」
網野「東北は雪だよ、雪!」
じゃけえ「『安倍首相はいますぐやめてもいいとも』て言ってる人がいました。
     アルタ前は抗議の人が殺到したらしいです。」
なんて言いながら街頭活動の場所に行ってみると、もう一ノ瀬さんが待っていました。

以上ご報告いたします。

▼デモ後の街頭活動。左端はマイクを握る森本さん。右はチラシ配布のじゃけえさん。