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第96回広島2人デモ

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みなさま

毎度お騒がせします。
第96回広島2人デモの報告です。

今回、チラシがなぜ20ページになってしまったのか?

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140418.pdf

網野「なんで20ページになってしまったんだっけ。」
哲野「ドント・ギブ・ミー・ホワイト・リ-ブス」
網野「シラバくれるな、と。」
哲野「もともと、君が一般市民に向けて原発の経済問題を
   解説したチラシをつくりたいと言ったのがスタートじゃないか。
   それは簡単にはいかないよ、膨大な中身になるよ、とボクが言ったじゃないか」
網野「それはそうだろうけど、原発問題は経済ビジネス問題でもある
   そこがみえないとなぜ電力会社が原発に固執するのか
   これだけ反対があるのになぜ原発が続くのか
   そこが説明されないと反原発に向けて一般市民は納得しない。
   いまだって歩いていると、電気が足りなくなるとか、電力会社が赤字になるとか
   まだまだ説得力がある。」
哲野「いやだから、そこはボクも同意するよ。
   だから今回の企画になったわけだろ。
   それをなぜ20ページになったか、それはないだろう。
   結局調査と分析にまるまる10日間もかかってしまった。
   すべては君が張本人」
網野「しかし、20ページはやりすぎ。
   そこまでおしゃべりが止まらなくなるとは思わなかった。」
哲野「それでもまだまだ説明し足りない。
   原発メーカーの焼け太りぶりも説明したいし。
   東京電力の経営の中身も中途半端だし。
   電力会社以外の発電所も火力発電しか扱えなかったし。
   だいたい今おおざっぱに言って、電力会社9社(沖縄電力除く)で
   発電能力が2億1000万kWある。
   これは原発を含んだ話。
   それに対して、非電力会社系の発電容量が火力発電だけで3400万kW
   これに水力発電約1000万kWを加えたら4400万kW。
   おおざっぱにいって日本の発電容量全体で電力会社の占めるシェアは83%程度。
   でも世間的には電力会社以外の発電はしていない、と思い込んでいる。」
網野「しょうがないよね。電気の話をする際に、非電力会社の電力の話をしないんだもの。マスコミが。」
哲野「いや、経済欄にはちゃんと出るんだけども、
   関連性がないビジネスネタとして扱うからぴんとこない。」
網野「そうだよねえ。まさかその電力が電力会社が買って、私たちに供給しているとは
   お釈迦様でも気が付くめえ・・・って冗談だけど、
   ああいう記事を読んだときに、私たちはどこかの工場に供給される電力だと
   勝手に思い込んでしまうような扱い方をしてる。」
哲野「こうなるとやっぱりマスコミが一番悪い。
   経産省や電力会社は原発推進に誘導しようとする発表をする。
   いや、そうじゃないでしょ、事実はこうでしょ、と書かなきゃいけないのがマスコミだけど
   マスコミは朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、NHK、TBS・・・例外なく経産省や
   電力会社の発表通り記事を作っている。
   だから新聞やテレビだけ見てると正しい電力事情は伝わってこない。
   ・・・何の話だっけ?」
網野「20ページでも言い足りないという話でしょ。」
哲野「そうそう、そうだった。
   今回のチラシでは電力会社の高コスト発電体質についてもほとんど触れていないし
   原発が安い発電手段だという嘘も有価証券報告書から見て充分に書かれていない。
   僕としては不満だらけだけども、まぁ20ページ超すと一種の非常識だからね。」
網野「非常識はいいのよ、あっちが非常識なんだから。
   問題はフトコロよ。」
哲野「それはそうだよね。20ページをチラシを40部作ると、トナー代痛いよね」
網野「20部でも痛いよ。」
哲野「いや、これからは8ページ、どんなに多くても8ページで抑えよう」
網野「しかしこのシリーズは例外だけどね。」
哲野「そうなのよ。次が三大メガバンクグループを中心にした金融業界の話でしょ?
   そうするとまた、基本データや解説が長々となるのよねえ。」
網野「ビジネスマンにとってはこういうデータを見るのは当たり前なんだろうけど
   自分の仕事の関係以外のデータはわざわざ調べては見ないよね。」
哲野「そう、そう。そこなの。
   やっぱりこの社会を動かしているのは、社会の第一線で働いてる色んなレベルのビジネスマン。
   彼らはこういう話はよくわかる。
   が、電力会社の経営分析とか原発の経済非合理性のデータとか、
   電気が足りないのカラクリとかは、やっぱり共通認識とはなっていない。
   彼らが原発の非効率・高コスト、
   原発を維持するために意図的に火力電力を高くしているみたいなことを知れば、
   やっぱり事故で危ないとか、被曝問題とか、という視点以外に
   反原発に回ると思うよ。」
網野「だって1円10円のコストを削減するために、四苦八苦しているわけだから。
   それが原発ビジネスは湯水のように税金と電力料金が投入されてる、
   しかもコスト削減の経営努力もしていない、
   で、債務超過の危機を迎えて、打つべき手段は電力料金の値上げ。」
哲野「だろ?みんな値上げはしたいよ。でも、値上げすればお客さんが離れる。
   だから我慢して一部の寡占・独占業界を除けばコスト削減やってるわけだろ。
   そりゃ、事実を知れば怒るよな。
   僕が今回のチラシで念頭に置いていたのは、こういうビジネスマン層だったんだけど。」

というわけで長い20ページになりました。
用意したチラシも20部でした。

4月18日は、雨は降りませんでしたが、曇って寒々した日でした。

▼出発前の天気(18時直前に、街頭に灯がともりました)

▼サツキのつぼみが大きくなってきました。咲いてる枝もあります。

▼今回のプラカード

待っていると警備の警察の方が来られたので、指令書の確認をし、チラシを渡します。
哲野がポイントを説明します。
じゃけえさんが登場。
音楽が鳴って3人で出発です。

スピーチのトップバッターはじゃけえさんです。
じゃけえさんは、今日のチラシのトピックを説明したあと、

じゃけえ「日本の原発はいま全て止まっています。
     運転はしていますが、稼働はしていません。
     1kW/hの発電もしていません。
     でも、原発設備を維持するのに、厖大なお金がかかっています。
     廃炉にしないかぎり、原発の維持費はどんどんかさんでいく一方です。

     原発は他にもお金がかかります。
     原発の寿命は40年ですが、他の発電手段と違って廃炉に厖大なお金がかかります。
     電力会社はこれを毎年解体処理費として積み立てていますが、
     現在の会計処理規則の下では必ず積立不足になります。
     いざ、廃炉にしようとしても、積立不足のお金は結局純資産で賄う以外にはありません。

     おまけに、使用済み核燃料も資産として計上しています。
     使用済み核燃料がなぜ資産なのか?
     それは使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、新たな燃料を作り出すことができる、
     だから資産だという理屈です。
     こんなおかしな会計処理をしているのは、世界でただ日本だけです。
     もともと核のゴミを資産などと言っているわけですから、
     原発をやめるといった時点でゴミはゴミ、つまり資産価値ゼロとなります。
     こうした資産をゼロにするためには、充分な純資産を持っていなければなりません。
    
     ところが、その純資産はどんどん危険水域まで目減りして、廃炉もできない状況です。
     原発をやめると言った時点で、電力会社の純資産はマイナス、つまり債務超過、つまり倒産です。
     電力会社は倒産しないために、原発を続けようとしています。

     原発をやめられない理由はなんなのか。
     電力会社の事情はなんなのか。
     それを今回のチラシで扱っています。
     お手にとってご覧ください。」

    「福島原発事故はまだ終息の入り口にも立っていません。
     ところが原発は再稼働の準備が進んでいます。
     現在の規制基準では原発は苛酷事故を起こすものとして
     重大事故対策を中心に審査が進んでいます。
     原発は事故を起こすことが前提で再稼働の準備が進んでいるのです。」

    「広島から一番近い原発はどこにあるか、みなさんご存知でしょうか。
     広島から一番近い原発は、四国の愛媛県にある、伊方原発です。
     広島から100kmの位置にあります。
     この伊方原発が再稼働に最もちかいグループで、今審査が進んでいます。
     事故を起こさない、絶対に事故を起こさないというのはならともかく、
     事故を起こす可能性がある、として再稼働準備が進んでいます。
     原子力規制委員会の放射性物質拡散シミュレーションと
     同じく原子力規制委員会の原子力災害対策指針を合わせ読むと
     伊方原発でもし福島並みの苛酷事故を起こしたら
     広島市は1週間の被曝線量4mSv、一時移転の対象区域となります。
     一時移転とはいうものの、事実上の避難です。

     (チェルノブイリ事故時、ロシア・ウクライナ・ベラルーシ政府が採用した強制移住区域の目安は
      1年間の被曝線量5mSv以上でした。)

     もし、事故を起こす可能性があるのなら、絶対に再稼働を認めるべきではありません。
     黙っていたら、賛成したことと同じになってしまいます。
     たかだか電力会社を倒産させないために、どうして私たち広島市民が
     こんな不合理なリスクを背負わさなければならないのでしょうか。
     広島市議会に、私たちの生存権を守るために、伊方原発再稼働反対の決議をあげてほしいと
     請願を提出しています。
     広島市当局は、原発問題はエネルギー問題、エネルギー問題は国の専管事項として
     国の意向に従う、との見解を出しました。
     広島市議会に対する、請願の共同請願人になっていただきたいとお願いいたします。
     現在共同請願人は2170人にまで増えました。
     私たちはこれを1万人にしたいと考えています。」

じゃけえさんのスピーチの時に、「なら電気を使うなぁ!」とヤジが飛びました。
哲野が振り返ると、中年の女性が野次を飛ばしたようです。
哲野が近寄って、チラシを読んでみてください、と差し出しました。
女性「いや、私は全部わかってる!そこに書いてあることも全部知ってる」
哲野「なら原発反対の人は電気を使うなという話にはならないんじゃないですか?」
女性「なる。日本の電気は原発なしには足りない、電力不足になる。新聞にも書いてある。
    たまたま去年の夏はほとんど原発なしで過ごしたけど、電気はギリギリだった。」
哲野「ですから、このチラシを読んでみてください。いま、お話になったことは、全くの誤解です。
   電力会社が流してる嘘です。」
女性「いや、そのチラシの中身はわかってる。私は全部知っている。」
哲野はこりゃ街角じゃあどうしようもないなと思って話を打ち切りました。
あとで立ち話の時の感想。
網野「最近、原発推進の人たちのほうが情緒的だよね。
   非科学的というか、信念が先にたっているというか。
   宗教に近くなってるね。『原発教』というべきか。」
哲野「そうそう、反原発のほうがだんだん理論的、実証的、科学的になってきてて
   原発推進の人たちが非論理的、非合理的、
   あるいは情緒感情に訴えるという傾向には、確かになってきたね。
   こないだ閣議決定された、エネルギー基本計画なんか典型的に非論理だよね。
   原発をベースロード電源と位置づける、という話だけど。
   これは原発なしには電気が足りないという話が前提で初めて成立する論理だよね。
   ところが原発なしで本当に電気が足りないかどうか、という話は全く詰められていない。
   唯一持ち出す論点は例の、『供給予備率』。
   供給予備率が3%を切ると、電力不足、停電が起こるという話だけど
   これは供給が最大限の時だけに当てはまる話で、
   毎日のピーク供給量を増やせる場合には全く当てはまらない。
   原発なしに電気が足りない、の話を詰めない、検証しないまま
   原発をベースロード電源と結論するのは、非科学的、非論理的。」
網野「街宣の時にじゃけえさんがチラシを配って受けとった男性もだっけ。
   一瞥して『こんなデマは信じない』って突っ返してきた。
   原子力規制委員会や政府が公表するデータがデマだって言い切るの?
   それで原発賛成なの?って思った。
   今日の女性なんかは、極端だよね。私は正しいの一点張り。」
Kさん「ああいう人は、自分が神だもんね。」
哲野「いや僕は、私は全部わかってる、全部知ってると言われると
   もう、お手上げ。だって、全部知ってる人は新しい情報を入れようとしないんだもん。」

次は哲野のスピーチです。

哲野「広島2人デモです。
   毎週金曜日、この時間に被曝の問題や原発の問題で、
   みなさんに余計なことをいいながら歩いております。

   今日のテーマはなぜ原発をやめられないのか、です。
   福島事故から3年経ちました。
   福島原発事故が私たちに教えてくれたことは、いったん原発苛酷事故が起これば
   私たちの地域社会は壊滅する、ということです。
   冷酷ないい方をしますが、福島第一原発に最も近い双葉町には人はもう戻れません。
   双葉町の長い歴史と、人々の営みは忽然と日本の社会から姿を消した、も同様です。
   これが原発苛酷事故というものです。
   でも原発はなくなりません。
   原発がなくならないのは、原発をなくしたくない人たちがいるからです。
   
   原発を続けたい人は良く言います。
   『原発がないと日本の電力が足りなくなる』あるいは
   『火力電力が高コストで燃料費が高くついて、電力会社が赤字になる
    だから電気料金を上げなくてはいけなくなる』
   いまお配りしているチラシにこうした話が全く嘘・デタラメであることを説明しています。
   どうかお手にとって読んでみてください。
   基礎的なデータを入れてありますので、あるいは皆さんが考える材料になるかもしれません。

   例えば電気が足りない、の話です。
   日本で最大の発電容量を持っている会社は東京電力です。
   福島第一原発の6炉はすでに廃炉になっていますので、
   水力、火力、原発、新エネ、合わせて合計約6400万kW。
   2番目は関西電力で怪しい火力発電設備もありますけど、公式のデータでは3500万kW。
   3番目は中部電力で3300万kW。
   4番目は東北電力で2260万kW。
   5番目は九州電力で2100万kW。
   6番目はいわゆる電力会社ではありません。
   電力卸売り専門の電源開発で1700万kW。
   残りの北海道電力、中国電力、北陸電力、四国電力は
   1000万kW、あるいはそれ以下です。
   四国電力になると、約700万kW程度しかありません。
   9電力会社合わせて2億1000万kW。

   確かに9電力会社だけが発電事業者なら、原発なしでは電気が足りないか、
   あるいは足りてもギリギリかもしれません。
   しかし、非電力会社の発電能力が火力発電だけで3400万kWあります。
   これに電源開発の水力発電700万kWなど、水力発電も入れて考えてみると
   非電力会社の発電容量は4400万kW以上あります。
   原発なしで電気が足りないはずがありません。
   むしろ日本は電力生産設備過剰の国です。

   じゃなぜ、原発なしで電気が足りないと言うのか。
   それは、9電力会社の電気だけを問題にしているからです。
   電力会社以外で火力発電だけで3400万kWもあると、聞かれて驚く方も多いと思います。
   実際これら新電力は2000年代、特に2005年以降、急速に増えました。
   電力の一部自由化が2000年代に入って始まったからです。

   自由化がはじまったからといって、発電事業者がどんどん増える、というものではありません。
   どんどん増えている理由は、発電事業が日本においては当面有望な投資分野だからです。
   それではなぜ電力生産設備過剰気味の日本で、発電事業が有望な投資分野なのか。
   それは電力会社が供給する電力があまりに高すぎるからです。
   つまり高い電力料金を嫌って安い電力料金を望む需要家がたくさんいるからです。
   新電力はこうした需要家に対して電力会社より安い料金を提供する、これが有望なビジネスだというわけです。」

  「もう一つ、電力会社がどうしても原発をやめられない理由があります。
   お配りしてるチラシに有価証券報告書を分析したデータをお示ししておりますが
   もし、いま、電力会社が原発をやめたとしましょう。
   データ上は中部電力を除いてすべて債務超過になります。
   東京電力は、生きながら死んでいる、ま、ゾンビ企業のようなもんですからこれは倒産同然です。

   みなさんよく御存じのように、債務超過会社は株式上場を取り消されます。
   上場を取り消されればその時点で倒産です。
   つまり、もし、電力会社が原発を今やめたとすれば、倒産ということになります。

   電力会社が倒産なんて、そんなバカなことはありえないと思っていらっしゃる方は多いと思います。
   しかし、データはそれをはっきり示しています。
   ここに電力会社が原発をやめられない理由があります。

   電力会社は地域独占・総活原価方式の上に胡坐をかいて
   経営改善努力、生産体制の更新をしなかったツケを、いま、払わなければならない、
   倒産という形でそのツケを払う、そこまで追い詰められています。
   今お配りしているチラシにデータを示してあるので、よくご覧になってみてください。

   電力会社が原発を続けなければいけない理由は、倒産回避です。
   その倒産回避を合理化するために、原発なしでは電気が足りないの嘘、
   原発なしでは電力会社は大赤字、料金値上げの嘘、
   が使われているわけです。
   こういうバカな話が、目の前で堂々と行われている、これが実態です。
   胡坐をかいてきた電力会社救済のために、危険な原発を続ける、
   その原発を続ける費用は電気料金と税金で賄う、
   私たち一般市民にとってこんなバカな話はありません。」

哲野のスピーチの最中、Kさんが息せき切って登場。4人になりました。

このスピーチの時、たまたま差し掛かったのが金座街の折り返し点。
自転車に乗ったおじさんが、チラシを配っていたじゃけえさんに話しかけ
「3部くれ、撒くから」と取って行きました。
が、なぜか、私をじろじろ見て行きました。
この方は前にも、チラシを持っていった方ですが、確か原発賛成派の方だと思います。
チラシをどう使うんでしょうか。
でも「ちゃんと何を言ってるか、聞いてやろう。」という姿勢で、悪い感じはありませんでした。
あとでの立ち話。
哲野「あの時、雰囲気は異様だったよね。ボク一斉にみんなの視線を浴びた感じがした」
網野「ああ、あのむすびのむさしのあたりね。あの時は凄かったねえ。
   横断歩道を渡ってきたビジネスマンや飲食店に入ろうと列を作っている人がみんなビジネスマンで
   足をとめてこっちを見て話をきいてたもんね。」
哲野「それで僕は一斉に見られた感じがしたのか」
じゃけえ「あれは、すごかった」
Kさん「チラシを待ってる人にも差し出したけど、取って行った。
    3~4部はあそこで売れた。
   しかもみんな、中高年のバリっとした格好のビジネスマンのおじさんばっかり。」

やはりこれは、みんな興味のある話題なんだと思います。
なんかよくわからないけど、電力会社の経営はおかしい、と思っているんだと思います。
Kさんの話によると、このあとも、チラシを受け取ろうと黙って手を差し出しながら
近づいてきたビジネスマンもいたそうです。
哲野の話だと、プラカードを持って歩いていた哲野のところに
高校生がチラシをくれ、と手を差し出したので黙って渡した後、気が付いて
「今日のチラシは難しいよ~」と声をかけたら、大丈夫という風に手を振って
チラシを片手に眺めながら、去って行ったそうです。

スピーチは再度、じゃけえさんに代わり、初回と同じ内容のスピーチ。
次に哲野がじゃけえさんに『中国電力の話だけさせて』とマイクを変わります。

哲野「中国電力は原発依存率が低いので、影響が最も少ないと言われていますが
   データで見る限りはどうもそうではなさそうです。

   お配りしているチラシに中国電力の原発関連資産のデータをいれていますが
   そのなかに建設仮勘定の項目があります。
   金額は4529億円。
   突出してデカい数字です。

   これ、実は完成したばかりの島根原発3号機の建設費です。
   2013年3月末の数字ですから、2014年4月の今では、5000億円になっているでしょう。
   これを含めて中国電力の原発関連資産は約7000億円。
   この時期の純資産は6156億円。
   中国電力が原発をやめた、といった時点で債務超過の倒産になります。
   というのは、この原発関連資産は原発をやめた時点でゼロ価値資産になるからです。
   これを引き当てるだけの十分な純資産は中国電力にはありません。

   島根3号機は再稼働ではありません。
   新規運転開始です。
   しかし規制委員会は再稼働の審査体制は持っていますが、
   実は新規原発の審査の体制は持っていません。
   これから構築です。
   ですから、中国電力も島根原発3号機の運転開始申請はまだしていません。
   チャンスをうかがっているのだと思います。
   申し上げたいことは、島根原発3号機の動向が中国電力の命運を握っている、ということです。
   経営的に見れば、一事業に企業の命運をすべて賭けてしまう、これほど愚かな経営もありません。」

この哲野のスピーチ中、おじさんが哲野にずかずかっと近づいて
「頑張れよ!」と大きな声で怒鳴り、哲野が思わず、腰を引いてしまいました。
網野「あれなんて言ったの?」
哲野「がんばれよ、なんだけど、酒臭かったなぁ」
網野「なんだ。酔っ払い?」
哲野「ま、そんなもんだ。」

最後にじゃけえさんに代わって、最後までスピーチ。
元安橋に帰ってデモ終了。
チラシは途中で全てなくなりました。

立ち話はしばらく続きましたが、大事なところはもうご紹介しました。
哲野が一言。「今日は手ごたえがあった。」
全員うなづきました。

以上ご報告いたします。