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第11回 広島2人デモ 8月31日 報告

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みなさま

毎度お騒がせしております。
広島2人デモのご報告をいたします。

今回は17時から
原田さん主催の伊方原発の再稼働を許さない市民ネットワーク広島の広報デモがありました。
伊方のチラシです。ご覧ください。
http://hiroshima-net.org/cat-crew/ivent/pdf/20120831_ikata.pdf

そちらから少しご報告します。

伊方の方は応援参加3人
伊方ネット3人の計6名でした。

悪い話からいたします。
チラシを配る方に集中して意識してしまった方がいて
信号を見ずに赤信号を渡ろうとした方がいました。
警察が動き、あとで注意を受けました。

警察としてもあまりいいたくなかったようですが
言わざるを得ない状況を作ってしまったのは残念でした。
中央警察の警備課もでくの坊のようについて歩いているわけではなくて
公安委員会や交通安全委員会の意向を遵守するという仕事からすれば
私たちに注意しなければならない。これもよくわかります。

それで警備課の方々の顔も立てねばならず、
その後の2人デモではチラシまきを「遠慮」いたしました。

さて伊方デモ、チラシは100枚持って行って
デモが終わる前にすべてはけてしまいました。

目の前を歩いていたサラリーマン2名は私たちのデモ隊を追い抜きざまに
チラシを渡されたようですが
片手に持ってじっと見ていました。

哲野によるとプラカードをみていたり
興味がありそうな方にチラシを渡しにいったらしいのですが
すべて受け取ってくれたようです。
他のひとたちのチラシ撒きのはけ具合も良好でした。
人口118万人の広島が伊方原発の最大の被害地元だ、このことがわかると人々の関心は高まる、これを確信しました。
要するに広島からそんな近いところに原発があるなんて知らなかった、ということではないかと思います。
伊方のことは「四国のこと」だと思っている人が圧倒的に多い、と感じました。
知れば関心を持っていただけます。

最初は街の雰囲気が私たちに固いので
「おや?」と思いましたが
反応は手ごたえがありました。

そういえば今回、街の様子ですが人が少なかったです。

哲野がKさんに「特に若い女の人が関心が薄いんじゃないですかね?」と問いかけると
Kさんは「特にそんなことはないと思う。小さい子どもを連れた若いお母さんでも関心のない人はない」との感想。
哲野は「認識を改めなきゃいかんなぁ」と思ったそうです。

スピーチは

1.南海トラフによる大地震が心配されています。
  四国電力の伊方原発もその地震に影響を受けます。
2.そればかりではありません。日本最大の活断層、中央構造線が伊方原発の直近を走っています。
3.地震による事故が心配されています。
4.現在大飯原発の次に稼働するだろうとみられているのはこの伊方原発です。
  原子力保安院のストレステスト(耐性評価)をパスしているのは
  大飯原発3・4号機と伊方原発3号機だけだからです。
5.伊方は広島から一番近い原発です。
6.中電の島根原発が一番近い原発ではありません。
7.伊方原発は広島から直線距離で100キロです。
8.四電の社長は4月に「伊方がないと今夏電気が足りなくなる」と言いましたが
  これは四電がいかに伊方の再稼働を熱望しているか、その現れです。
  電気はもちろん、充分足りていました
9.規模の小さい四電にとって伊方再稼働は死活問題です。
  もしこのまま廃炉となれば、四電は持ちません。
  有価証券報告書を見ると、純資産が2830億しかなく
  原発の2項目だけで資産計上が2449億。
  廃炉となれば四電は費用の負担に耐えられません。
10.伊方は他の原発に比べても大量の放射性物質を排出します。
   トリチウムなどは関電の3原発を合わせてもはるかに放出量、10年間で500兆ベクレルも放出しています。
11.トリチウムがこれだけでてるという事は、他の放射性物質も大量に出ていると推測されます。
12.使用済み核燃料も約9万本も保管されています。
13.事故がなくても、津波がなくても、飛散の可能性を残す大変危険な原発です。
14.嘘をついても原発を再稼働したい理由は
   原発を動かさないと、財務体質が悪化する、これが本当の理由です。
15.四電の伊方原発再稼働をさせてはなりません。

というものでした。

では次に2人デモのご報告です。
今回のチラシです。

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20120831.pdf

※プラカードは上の画像をご覧ください。

今回、4人で歩きました。
網野と哲野、そしてKさんと大歳さんという方です。
大歳さんはツイッターを見て来てくれた方でした。

Kさんは来月県外に出られる用事があり
「これがデモ参加最後になると嬉しいんですが・・」と言ってくれました。
ホントに、停まれば歩かなくてすみます。
大歳さんは中区の某電工会社で働いているそうで、「また参加します」と言ってくださいました。

大歳さんはプラカードをひとつ持って先頭を一緒に歩いてくれました。
Kさんがチラシをもって、歩いてくれました。
チラシは今回、伊方デモの件もあり、撒くことができませんでした。
「欲しい」と取りに来てくださった方にはお渡しすることにしました。

Kさんはあとでそっと哲野に「私、撒いちゃいましたよ」
哲野「そりゃあマズイじゃないですか。まぁ撒いたものはしょうがないけど。ありがとうございました。」

今回哲野がゆっくりスピーチをして歩きましたが
プラカードを見てくれる方もいましたし
スピーチを明らかに聞いてくれているなと感じました。
特にサラリーマンの方がそうでした。

1.夏の電力不足は嘘でした。
2.したがって野田首相の「国民生活を守る」も嘘でした。
3.なぜ嘘をついてまで再稼働をしたいのか。それは経済界を守るためでした。
4.野田首相は原発再稼働を熱望する関西経済界・関電を守ったのです。
5.関電は純資産がわずか1兆1183億円しかありません。
  それに対して原発資産は8894億円。
  これが廃炉となれば資産価値ゼロ、関電は遅かれ早かれ債務超過です。
6.市場はすでに敏感に反応し、年初来株価は3分の1にまで下落しています。
7.関電にとって原発再稼働は死活問題です。
8.関電に大きな投融資をしている大手銀行、日本生命などの機関投資家にとっても
  死活問題です。
9.広島にも三菱重工業、中国電力、広島銀行、バブコック日立、IHI、などの原発ビジネスがあります。
  また、横河電機は原発コントロールルームの制御パネルを作っています。
  大手コンピュータソフトハウスやベンダーは直接間接に原発にプログラムを提供しています。
  中国電力の子会社、中国電機製造、中国計器工業、テンパール工業も
  直接間接に関係しています。
10.膨大な日本の下請け構造を考えれば多くの社長さんが原発再稼働をしてくれと
  望んでいる気持ちもわかります。
11.彼らは日本経済成長のために、家族や社員を養うために原発は必要だと言います。
12.しかし、彼らは間違っています。
13.30年、50年のスパンで考えれば、放射能に怯え、原発事故に怯える社会に
   未来はありません。経済発展もありません。
   今でも東電福島原発からは毎時1000万ベクレルもの放射能が出続けて居るのです。
  福島原発事故は今もなお、つづき、政府の緊急事態宣言は撤回されていません。
14.そんな社会に未来はありません。
15.その上さらに、原発を再稼働させる、長い目で見れば彼らは間違っています。
   近視眼的です。非合理です。冷静さを欠いています。
16.きれいな土地、綺麗な空気、綺麗な水、健全な家庭、健康な身体こそ
   経済発展の基盤であり、源泉です。
17.政府は大飯原発再稼働をきっかけに次々と再稼働を計画しています。
18.大飯原発再稼働を潰せば次の再稼働はありません。
19.大飯原発再稼働は私たちの将来を決めます。

みたいな話をまわりをみながら
とっかえひっかえ、喋り、最後はゼイゼイと言っておりました。

今回初めて参加した大歳さんは先頭でスピーチを聞きながら「へえ~!」「そうなんだ!」と
時々つぶやいておりました。
で、「東芝は?」と聞くので「もちろん東芝もですよ」と答えておきました。

暑いからと避暑地や海外で過ごし、
放射能が怖いからと安全な食べ物・飲み物しか口にしない人々が
「原発は必要だ」というわけです。

経済から言うのであれば、フクシマの収束と、謝罪・補償・賠償・復興をきっちりさせてからでしょう。
それがまっとうな経済観念というものです。
それすらしない、出来ない、しようともしない、責任をとらない、国の税金を自分たちの都合の良いようにあてにし使おうとする
そんな人たちはまともな経済人とは呼べない。ただの寄生虫だと思います。

哲野もスピーチで言いましたが健康で健全な家庭があってこそ、経済成長の基盤になるのです。
一度、家族の一人でも病気で倒れたらどうなるか経験した人にはわかると思います。
特に家庭の中心である母親が倒れたら、家庭はぐちゃぐちゃになります。
働く父も子どもの世話、妻の看病、いままでしなかった家事に追われます。
お金がある人は人を雇えば、と思うでしょうが、住み込みで家政婦を雇えるほど裕福な家庭がどれほどあるというのでしょうか。
働く父親が倒れれば、一気に経済危機です。
しかも、4人の家庭で2人倒れたらどうなるか。
それが、風邪などの短期ではなく、長く体調不良になるような病気になったらどうなるか。

現実、私の場合5人中2人が倒れ、1人は要介護者、まともなのは私と父だけ、という状態もありました。
早めに仕事を切り上げ、交代で介護につき、親戚をふくめた人海戦術のおかげで乗り越えられました。
祖父祖母の今ではありえない高い年金はほぼ全額、健康保険料満額の請求に消えてゆき(年金の意味はなかった)
祖母の原爆手帳から出るお金は当人の医療費・介護費、父の働くお金で別途介護費と生活費。
2人が亡くなるまでの10数年の闘病を乗り越えられましたが
「そうではない核家族4人だったら経済的にもとてもじゃないけど乗り越えられない、
 うちはたまたまよかったが、よそ様でこんなことはまずあり得ない、ほんとにこの世の中はおかしい」
 (実際そういう人、家族崩壊した人を何度も見てきました)
介護保険制度にしてもなんにしても、家族負担が大きすぎるのです。
何度も何度も、父や母、親戚の人たちと話をするたびに「大変な時代だ」とその話になりました。

また私たちは「被爆者の子は若死にする人が多い」と話を聞かされて育ってきました。
学校には必ず4~5人の障害を持つ子どもがいて特別クラスがあるのが当たり前。
心不全や脳内出血で近所や親戚の人が亡くなり月に1~2人葬式、という時代もあったほどです。

フクシマ事故によって原爆の比ではない放射能によって
この先、10年、20年、30年と、確実に病気で倒れる、異常が出る人が多くなることが
私たちには想像に難しくないわけです。

これでまともに経済発展が出来ると思う方が頭がおかしい、と思います。

今週、18時にはもう陽が山や雲にかくれ、風もでて涼しかったです。
これから秋の夕暮れに、涼やかな良いそぞろ歩きになりそうです。
来週もしっかり歩いて行きます。

早く大飯原発が止まって欲しいです。
一生やりたくありません。

網野沙羅