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第101回広島2人デモ 7月4日報告

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みなさま
(いくつかのメーリングにお送りします)

第101回広島2人デモの報告です。

今回は6月30日に主なデモメンバーに集まっていただきチラシ会議を開きました。
いろんな案が出されましたが、最終的にほぼ全員一致で
「美味しんぼ」の鼻血問題を取り上げることになりました。

「低線量内部被曝と鼻血には因果関係があるのか」が話題の中心になりました。
哲野が別意見を出しました。

哲野「問題の要点は、低線量内部被曝と鼻血に因果関係があるのかないのか、
   ということではないと思う。
   僕個人は因果関係がある、と思っているが
   今回のポイントはそこにはなくて、
   被曝と鼻血には因果関係はない、と言い切る根拠が本当にあるのかどうかだと思う。」
網野「私の知人にも東京に降り立ったとたん、鼻血が出た人がいる。
   それ以外の要因が考えられないと本人も言っている。
   因果関係があるということにならないの?」
哲野「広島でも原発事故の2か月後、坂町の保育園で保母さんや園児が
   ほとんど鼻血を出したという不思議なことが起こっている。
   だから経験知では因果関係がある、と僕も思う。
   しかし、科学的に立証されていない現在ではあくまで経験知であって
   結局は出る出ないの水掛け論に終わってしまう。
   それよりも重要なことは環境省や美味しんぼに反感を持つ人たちが
   よく言うように、『科学的に見て福島からの放射能との因果関係は考えられない』
   と言い切ることが本当に出来るのかだと思う。
   科学的にたいした根拠がないのに、科学的という言葉を振りかざして
   身の回りの様々な経験知による被曝被害の存在を封じ込めてしまおうという
   動きのほうが、むしろ今回は問題ではないか。

   低線量被曝と鼻血の因果関係が立証されてないと同様、
   低線量内部被曝と鼻血の因果関係がない、とも立証されていない。
   それをテーマにしたいんだけど、どうだろうか」
大歳「そうそう。科学的という言い方で身の回りに起こっている被曝影響の疑いを封じ込めると同時に
   福島現地の復興への努力に水を差すとか、福島差別だとか、情緒的いい方で、
   そういう疑問を封じ込めようとしている。」
網野「そうそう。私たちは福島現地だけを問題にしているのではない。
   低線量内部被曝の危険があるのは、日本全国の話だ。
   それを無理やり、福島だけに限定して『福島差別』とか『風評被害の助長』とか称して
   私たちの素直で素朴な疑問を、情緒的に封じこめようとしている、
   ということは言えるよね。」
哲野「そうそう。問題はないと言い切る科学的根拠があるかないかだ。
   福島からの放射能で鼻血がでるという訴えをする人は
   広島も含めて相当広範囲にわたっている。
   問題は低線量内部被曝で鼻血は出ないとする科学的根拠が本当にあるのかないのかだと思う。
   もしなければ、やはり、現実にどうなっているのか、調査を開始すべきだと思うが
   調査したくない理由として『科学的根拠』を持ち出しているんだと思う。」
Kさん「福島の人たちは率直に疑問を持っても、モノを言えない雰囲気になって
   バッシングまであるよね。疑問を率直に口に出せない。
   それが全部、科学的根拠で片づけられているけど、本当に科学的に見て正しいのかどうか…」

ということで全員一致でこのテーマからはじめて内容を展開することになりました。

低線量内部被曝の基本的な話やICRPリスクモデルの持つ非科学的な考え方、
また、ICRPの線量体系が持つ基本的な欠陥、
チェルノブイリ事故の時とは大きく異なり、外部被曝線量推計とその影響のみに絞った
福島原発事故での放射線影響評価の仕方など、
基本的な要因を中に入れ込むことにしたので
中高生基礎知識のシリーズ第3回としました。

▼第101回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140704.pdf

なお、5月12日午前の菅官房長官記者会見の鼻血問題関連の部分を文字起こしをしてアップしております。

http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/index.cgi?no=308

集合場所いく途中、大歳さんと合流。
集合場所には警察の方が来てました。
指令書の確認後、チラシを渡します。
すぐそばの原爆ドーム前から出発の集団的自衛権反対の大規模なデモがあり、
そこに向かう人も何人か私たちに声をかけていきます。
中にはチラシを受け取って行く人もいました。

じゃけえさんも来て4人で出発です。

大歳さんは途中でまた職場に戻らなければならないということで
スピーチのトップバッターです。

▼大歳スピーチ
「今から2月ほど前になりますが、
 ビックコミックススピリッツに連載している、人気漫画「美味しんぼ」において
 主人公が放射能影響と思われる鼻血の表現を用いて話題となる、というニュースがありました。
 この主人公が鼻血を出すという表現に対し、政府や地方自治体の関係者らが
 風評被害を助長するものとして激しい批判を加えました。
 人気コミックとはいえ、かなり異常な反応でした。

 現在放射線防護のスタンダードになっているICRPの学説では
 放射線の影響から生じる疾病はがんと白血病だけ、ということになっています。
 しかし、チェルノブイリ原発事故以降、がんや白血病の増加よりも
 むしろ心臓系の疾患、および消化器系、呼吸器系の疾患の増加が多く見られました。
 また、それ以外にも高血圧や血糖値の上昇、原因不明の倦怠感など
 低線量内部被曝の影響の疑いが持たれている現象は数多く見つかっています。

 国内の放射線研究の権威の研究者たちは、こうした現象に対して
 まるで口裏を合わせたように決まって用いるセリフがあります。
 『そうした疾病と放射線との因果関係には科学的根拠がない』
 科学的根拠がないというセリフを必ず使います。
 ここでポイントになるのは、そうした因果関係がないとか
 非科学的なものであると断言していないところにあります。

 なぜ断言しないかというと、断言できないからです。

 例えば福島原発事故以降、心臓系の疾患で亡くなる方の数が増えたとしても
 そうした疾病自体はどんな時代にもあります。
 だから心理的ストレスもあるとか、経済的な要因も理由もあるとか
 色々理由をつけて低線量被曝の影響とは必ずしも言えません、と煙に巻いていきます。

 有名な学者の方でもテレビや新聞などで堂々とこうした発言をしています。

 しかし低線量被曝の健康被害についての論文は海外には数多く存在しますし
 日本国内にも書籍で売られている物もあります。
 例えばセシウム137の研究などは比較的たくさんあって、動物実験を用いた
 世界的に有名な論文もあります。
 それを見せても日本の権威ある研究者たちは、こうした資料を全く受け付けないんです。
 なぜならそれを認めるわけにはいかないんです。
 かれらがそういう立場にあるからです。

 低線量被曝の健康被害を認めてしまうと原発事故の賠償金は天文学的な数字に跳ね上がり
 もはや原発ビジネスは成り立たなくなってしまいます。
 もちろん原発の輸出も難しくなっていきます。

 それだけではありません。

 米軍は今でも戦争をする時に劣化ウラン弾という爆弾を使用しますが
 低線量被曝を認めてしまうとこれが定義の上で
 国際法上禁止されている生物兵器ということになります。
 もちろん広島長崎に投下された原爆も生物兵器だったということになります。

 つまり低線量被曝の被害を認めてしまうと
 世界の強い権力を持った支配層の論理や建前が大きく破壊されてしまう
 亀裂が入って行きます。

 だから御用学者や御用メディアを使ってでも、どんなにコストがかかっても
 被曝と言う問題を大きく人間やメディアに対しては圧力をかける
 もしくは一切無視するということを、権力を持った人はやってきています。
 こうした視点から見れば『美味しんぼ』の鼻血問題も
 色々視野を広げてみることができると思います。

 例えば御用学者といいましたけども、原発に反対している方々の学者の中には
 放射線研究を専門にやっている方がいて、そういう立場でありながらも
 低線量被曝に関して楽観的に見ている人たちも残念ながらいらっしゃいます。

 こうした方々の言っていることは本当なのだろうかと
 疑いを持ってニュースや新聞などを包括して見ていただきたいと思います。」

大歳さんのスピーチは放射線被曝問題の本質を俯瞰したなかなかいいスピーチでした。
じゃけえさんにマイクが渡ります。

じゃけえ「チラシの1ページ目には日本国憲法についての記事を書いております。
    集団的自衛権行使について触れております。
    憲法を解釈次第で変えてしまうということ自体、憲法違反になります。
    安倍さんは憲法を遵守する立場にあります。
    憲法を必ず守らなければならない立場にあります。
    その人が解釈次第で憲法の中身を変えるということ自体が憲法違反になります。

    憲法は国民が守るべきものではなく
    国民が権力を持っている人たち、国会、司法、警察が遵守するものです。

    憲法は私たちが守るものではなく安倍さんが守るものです。」

▼憲法99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
(英語原文)
Article XCI. The Emperor, upon succeeding to the Throne, and the Regent, Ministers of State, Members of the Diet, Members of the Judiciary and all other public officers upon assuming office, shall be bound to uphold and protect this Constitution.
All public officials duly holding office when this Constitution takes effect shall likewise be so bound and shall remain in office until their successors are elected or appointed.

じゃけえ 「それを総理大臣の解釈ひとつで変えてしまうこと自体が憲法違反です。
     集団的自衛権反対賛成以前に安倍さんが憲法を解釈すること自体が違憲です。
     そのことについてみなさん、もっと批判しましょう。」

そうです。今回の問題の本質は、私たちが戦争にいくかいかないかということではなく
本来憲法に縛られるべき総理大臣が、行政権を盾に憲法解釈までやってしまおう、
これが最大の問題点です。

じゃけえ「今回のチラシの大幅な中身は「中高生のための原発被曝基礎知識講座」です
    最近話題になった『美味しんぼ』について触れております。
    『美味しんぼ』は有名で影響力のあるマンガですが
    たかだか漫画の表現に対して、環境省や福島県や大阪市や大阪府が
    攻撃したのはなぜでしょう?
    
    環境省は福島からの低線量放射能被曝で一般住民に鼻血や倦怠感はありえないと断言しています。
    福島県の人たちの気持ちを考えればこの表現はあってはならないと攻撃しています。
    それをきいてみなさんどう思いましたでしょうか?
    『放射能による鼻血はありえないんだ、
    そういう表現をしたら福島の人たちがかわいそうだ』って思いましたでしょうか?
    大事なのは事実関係ではないでしょうか
    低線量放射能被曝によって鼻血が出る出ないかは誰も断言できません。
    鼻血が出る要因はたくさんあるからです。

    環境省が低線量被曝によって鼻血はでないと断言している根拠は
    いままでの科学的研究によれば鼻血はでないと言っています。

    実際にどうして鼻血が出たんだろうということには一切調査していません。
    科学的根拠に照らしてありえないと断言しています。
    その『科学性』は信頼に値することでしょうか、それは科学的根拠になるんでしょうか。
    そのことについて解説してありますので是非チラシをご覧になってください。

    鼻血が低線量被曝によるものではないという根拠のひとつに福島県民健康調査の結果を上げています。
    じゃあ福島県民健康調査ってどんなことしてるの?
    それを理解しなければそれが正しいかどうかもわかりませんよね。
    福島県民健康調査というのは健康診断ではないんです。
    調査しているだけです。
    調査に行った人は調査しただけで返されてしまいます。
    しかも内部被曝線量は独立して測っていないんです。
    この点がチェルノブイリ事故時と大きな違いです。
    基本調査の内容にも書かれています。
    『この調査は外部被曝を推測するものです』と。

    環境省の根拠には鼻血が起こり得るほどの内部被曝はないとしていますが
    そもそも内部被曝は測っていません。
    それで放射線被曝によるものではないと断言しているのです。
    そのことについても解説しています。」

次に哲野にマイクが渡ります。

哲野「2011年の福島原発事故から3年経ちました。
   みなさん、自分たちがどれくらい被曝しているのか、あまり気になりませんか?

   歴史的にみると地球上で大量の人工放射能で被曝したことがあります。
   大気圏核実験時代です。
   核兵器が週に3つも4つも炸裂したときがあります。
   ケネディ政権時、アメリカは核実験を4日に1度の割合でやりました。
   大量の放射能が地球上を覆いました。
   私たちも被曝しています。
   15年くらいたって全世界的ながん発症、
   特に男性は前立腺がん、女性は乳がんの発症ということで出てきました。
   このため核兵器保有国は大気圏核実験だけはやめようということで
   大気圏核実験禁止条約(日本では部分的核実験禁止条約として知られている)ができました。

   その次に大量に放射線被曝するようになったのは原発事故です。
   原発は事故が起きればそれこそ大量の放射能を浴びることになりますが
   事故を起こさなくても原発は放射能を出しています。
   ただ、それは管理値内の放射能放出だから合法だということになっていますが
   私たちが放射線被曝をしていることには変わりません。

   大気圏核実験、1960年代から先進国で急速に発達した原発による放射能
   この放射能による被曝が私たちのベースに、まず、あります。

   そして2011年、福島原発事故が起きました。
   この時放出された放射能は大気圏核実験時代に放出された放射能の1000分の1と言われていますが
   それは主に日本に集中しました。
   広島にいるから被曝していないというのはちょっとおかしいと思います。

   自分達の被曝線量がどれくらいなのか、
   いま日本で行われている大がかりな被曝線量調査は
   一か所だけ、福島県で行われています。
   福島県民健康調査、これがプロジェクト名です

   基本調査として福島県民約206万人がどれくらい被曝しているかという調査が行われております。
   しかし全員に当たって計測しようというものではありません。
   アンケートに答えてもらう。
   原発事故以降どういう動きをしたか、何を食べたか、いわば行動調査アンケートです。
   それに基づいて被曝線量を推計しています。
   これは調査の内容にも書かれていますが、外部被曝線量推定です。

   福島県や政府の説明によれば外部被曝を調べれば内部被曝もわかるとしています。
   外部被曝と内部被曝のリスクは同じだから、外部被曝さえしっかり測っておけば
   全体の被曝線量はホールボディカウンターで計ることができる。
   だから今の外部被曝線量推計でOKなんだと、こういう説明をしております。

   一見、もっともらしい説明です。

   ホールボディカウンターは全身の被曝線量を測ります。
   外部被曝線量から身体の被曝線量を引けば、内部被曝線量になると
   そういうやり方で内部被曝を推計しています。

   これが組織的で大がかりな集団被曝線量推計です。
   福島以外では行われておりません。

   外部被曝だけ調べておくと、放射線による健康被害がわかるのか?
   ひとつだけ前提があります。
   政府がいう様に、あるいは福島県民健康管理調査検討委員会がいう様に
   あるいはICRPという国際放射線防護団体がいう様に
   外部被曝も内部被曝もリスクは同じ、
   外部被曝の1mSvも内部被曝の1mSvの健康影響も同じだという前提があって
   初めて福島県民健康調査の正しさが成り立ちます。

   ところでホールボディカウンターは全身を測ると言われていますが
   全身から発するγ線の量は測ることができます。
   正確に言えばホールボディカウンターで計れるのは全身から発するγ線だけです。

   内部被曝で決定的な要因になるβ線やα線は測れません。
   例えばセシウム137、大量に出ています。
   これは一回β崩壊をして、その次にγ崩壊をする。
   そして安定的な同位体になって安定する。もう放射能を出さない。
   この過程が半分終わるのに30年です。

   こうしたβ崩壊によるβ線は測れません。

   ヨウ素131、セシウム137、セシウム134、ストロンチウム90
   こうした原発事故に伴う危険な核種はほとんどβ崩壊をします。
   厳密に言えば、ホールボディカウンターでは計ることができない。

   こうした核種はどうやって計るか?
   それは生体試料、血液、汗、尿の中に含まれる放射能を計測して出すことができる。
   バイオアッセイ法とよばれています。
   チェルノブイリ事故ではロシア政府、ウクライナ、ベラルーシでも
   被曝線量推計に血液、尿から内部被曝線量を推計しました。

   ところが日本では、内部被曝を独立して独自に推計していません。

   ホールボディカウンターでは正確な内部被曝線量は出てこない。
   自分がどれくらいの被曝をしているのかわからない。

   福島県民健康調査で発表されている数字によると外部被曝要因が99%、
   内部被曝が1%以下となっています。
   外部被曝と内部被曝のリスクが同じであれば、この方法も正しいのでしょう。

   しかし内部被曝と外部被曝が同じリスクであるという証拠はない、
   むしろ、内部被曝と外部被曝は差が大きい、
   もちろん内部被曝のほうが同じ被曝線量でもリスクが大きいと言い切れる
   科学的根拠と裏付けがあるのです。

   こういう言い方をするのはいやですけれど
   政府や電力業界は、内部被曝を過小評価して私たちを騙していることになります。

   原発は安全だということで1回私たちは騙されました。
   ちょっと考えてみていただきたい。
   いま私たちが騙されているのは原発が安全だということではありません。
   放射線の影響は100mSv以下、つまり低線量であれば人体に全く影響はない
   あるいは影響があるという科学的根拠はないという言葉で
   私たちはまた騙されているのかもしれません。

   騙すだの騙されるだの、こういう言い方は非常に嫌ですけれども
   現実に私たちはある意味、日本の政府に騙され続けじゃないですか。

   被曝の問題で私たちが騙されていると思うのも無理はないと思います。

   お配りしているチラシ、或いは色んな調査研究や本や文章を読んでいただき
   ご自分の頭で判断してみてください。
   ちょっと勉強すれば、意外と、その騙しのテクニック、騙しのトリックは簡単です。
   あんまり手の込んだ騙し方はしていません。
   ただ、めったやたら、放射線被曝は難しいんだと思わせるよう、
   シーベルトだのグレイだの、マイクロだの難しい言葉を並べたてて
   私たちの理解を遠ざけようとする。
   この一見難しそうに見えるだけの放射線被曝問題は、
   真剣になって勉強してみれば、そうたいして難しいものではありません。
   むしろ物理量一本の、単純な学問体系です。
   そんなに難しいものではありません。

   今お配りしているチラシは参考になると思います。
   お調べになってご自分の頭で判断してみてください。

   外部被曝より内部被曝のほうが健康リスクは大きい、これは正しいのか?

   実は正しいんです、チェルノブイリ事故による健康損傷の様々な報告が出ております。
   ロシア、ウクライナ、ベラルーシ政府の報告を原文で読むことができます。
   英語が読める方は是非お読みになってください。

   また欧州放射線リスク委員会という団体が勧告をだしています。
   この中にこう書かれております。
   内部被曝と外部被曝のリスク差は、様々な状況によって違う
   また人によっても違う、またどんな放射線核種によって被曝するかによっても違う
   しかし、総合的に見て、内部被曝と外部被曝のリスク差は100から1000倍だろうと言っています。

   論理的に見て私は正しい推測だと思います。

   リスク差がもし1000倍だったとしましょう。
   1μSvの内部被曝をしていたとします。
   これは今の政府の方針から言えば取るに足りません。
   しかし、それに1000倍のリスクがあるとすれば、1mSvのリスクになります。

   いま法律上、私たちの被曝上限は年間1mSvとしています。
   福島のような被災地は例外です。
   一般の公衆線量の上限です。

   この1mSvに値する放射線量に値する可能性がある。
   内部被曝を過小評価することは、私たちの健康、みなさんのお子さんやお孫さん、
   ご家族の健康を過小評価することになります。

   放射線影響研究所のwebサイトを見ると、これはあくまで一般論ですが
   放射線被曝における傷害は端的にいって、確定的影響では「細胞死」であるといっています。
   大量に細胞死がもたらされると、その細胞で出来ている臓器が機能しなくなる。
   臓器不全ですね。
   そしてその臓器不全が全体に広がると人間は生命を維持できなくなる。
   これが急性被曝症状です。

   10年20年30年かけて起これば低線量内部被曝影響ということになります。
   放射線被曝の影響はとどのつまり、「細胞死」である
   ありとあらゆる健康損傷に繋がる。
   一番顕著に現れるのが老化現象です。
   被曝が一種の老化をもたらすことは、科学的知見としては常識に近くなっています。
   なぜ老化するか、それは細胞が自然に因らない老化をするからです。

   どれくらいの線量によってなるのか、それはわずかな線量でもなると専門家は言っています。」

次に網野ですが、網野はチラシで扱っている美味しんぼ-鼻血問題で、
菅官房長官の記者会見に触れました。
読んでいただく方が早いのですが、最も気になったのは記者会見に集まっているマスコミの記者のみなさんが
美味しんぼを政府として取り締まれ、圧力をかけろ、なんらかの対抗措置をとれ、と
けしかけている点です。

「美味しんぼ」ではあくまで鼻血は経験的にいえることであって、
医師まで登場させて科学的知見はないとまで言わせており
極めて妥当な描写だと思います。

つまり、これは表現の自由に属する事柄だと思いますが、
マスコミの記者のみなさんは、言論弾圧をやれ、と政府にけしかけていることになります。
マスコミの自殺行為以外のなにものでもありません。

元安橋に帰ってデモ終了。

チラシは30部用意し、ほぼ、はけました。
関心は薄いだろうと30部用意しかもっていかなかったのですが
特徴的にはプラカードを食い入るように眺める人が多かったことです。
それじゃプラカードを食い入るように見た人がチラシを受け取ったかというと、受け取らない人のほうが多かったことも特徴でした。
どういう現象でしょうかね。
網野の感想は若い男性が手に取ってじっとみている人が多いな、と思いました。
それと、まだ広島では被曝問題を正面から取り上げることはタブー視されているのかな、という印象もありました。
また、多くの広島市民にとって福島での出来事は福島の問題であって、広島の問題ではない、思い込んでいる人がまだまだ多いのだと思います。
今日本で被曝をしていない土地などはありません。

以上ご報告します。