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第140回広島2人デモチラシ 訂正・記事追加のお知らせ


<訂正と追加>【11月14日】
第140回広島2人デモチラシに不十分な点がありますので、訂正し記事を追加します。訂正箇所は9頁「電力各社の発電単価」で表7-6の<関西電力>です。関電は89期に151.55億kWh、90期に93.03億kWhの原発発電を行っており、またそれぞれの発電費も明確ですので、1kWhの原発発電単価が算出されねばなりません。ところが元の表では発電単価がそれぞれ「-」となっており、これは適切ではありません。それぞれ89期「17.87」円、90期「28.64」円と追加記載します。またこれに伴い、10頁に<関西電力原発発電単価>と題する記事を追加いたします。

<関西電力原発発電単価>
 9頁表7-6【関西電力】の項で、89期には一部大飯原発3・4号機が稼働していましたので、原発発電量は151.55億kWhでした。この時【原発発電費】は2707.55億円、従って1kWhあたりの発電単価は17.87円。90期では93.03億kWhの発電量に対して発電費は2664.59億円なので発電単価は28.64円となります。ここで面白い事がわかります。原発発電費は施設維持費が膨大にかかります。発電しなくても膨大に“発電費”がかかるわけです。ですから発電単価を下げるには「設備利用率」を上げることが決定的に重要となります。原発各社が再稼働を焦る理由がここにあります。
 また89期原発が151.55億kWhの発電をしていた時、火力発電の発電単価は12.45円でした。ところが90期原発発電量が93.03億kWhに減少すると、火力発電単価は14.22円に跳ね上がります。これはどうしたわけでしょうか?つまり原発の発電がある時には、火力発電設備のうち、重油や原油、高コストLNGなど高コスト発電設備を休止し、原発発電量が減少すると高コスト火力設備も動かさざるをえなくなり、火力発電単価が上がったというわけです。同様の理由によって、原発発電量がゼロになった91期は、さらに火力発電単価は14.36円に上がります。「原発が止まったから、火力燃料費がかさみ、赤字になった」という説明はもっともらしいのですが、電源開発の火力発電単価と比べてみてもわかるように、関西電力の火力発電設備(関西電力に限りませんが)がもともとばかばかしいほど高コスト体質であることが「赤字」の真の原因なのです。


チラシは訂正・追加アップしております。

▽第140回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20151113.pdf