(2010.3.27)
オバマ政権と核兵器廃絶

<参考資料> ハルマゲドンへの道―9/11陰謀説

 「9/11陰謀説」である。これは、「9/11は内部の仕業」(9-11 Was an Inside Job)と題する有名なサイト<http://www.bushstole04.com/index.html>に掲載された「囚人の惑星・ドット・コム」(Prison Planet.com)<http://www.prisonplanet.com/>のポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)の論文である。

 「9/11は内部の仕業」も「囚人の惑星」も早くから、「9/11」はアメリカ政府(=当時ブッシュ政権)の犯行だ、とする説を唱えていた。私もこの説に魅力を感じつつも正面から取り上げることがためらわれてきた。ためらってきた理由は何よりこの説があまりに突飛で、荒唐無稽に見えているからだ。それと、これは無理のないところでもあるが、この説が提示する証拠はほとんどが状況証拠で直接証拠を提示できていないからだ。といってこれまで示してきた状況証拠に合理性がまったくないという訳ではない。それどころか、十分説得力をもった状況証拠だった。少なくともブッシュ政権がこの事件の当初に打ち出していた「オサマ・ビン・ラディン犯行説」よりも説得力に富んでいる。魅力を感じていた理由は、「9/11」を「内部犯行説」とした方が、その後の世界の展開をうまく説明できるからだ。(しかしなんでも「陰謀説」にしてしまえば、ほとんど何事もうまく説明できることも事実である。)いわば誰もがおかしいと思ったことを、あきらめずに追求してきた、という言い方もできよう。「ウソをつくならできるだけ大きなウソをつけ。その方が本当らしく見える」という言葉が示すように、陰謀説の「荒唐無稽さ」の外観に惑わされて、この説の検討を怠ってはならないとも感じてきた。

 2010年、しかし、「内部犯行説」は無視できなくなった。アメリカでどんどん各分野の専門家を含んで支持者が拡大している。かれらの主張も徐々に、部分的ではあるが直接証拠を提示しつつある。しかし私が彼らの主張に説得されてしまいそうになる一番大きな理由は、彼らの姿勢である。これだけの間接証拠を集めれば、1冊の本にして、おどろおどろしいタイトルをつけて発売し、一儲けを企むことだってできる。(実際アメリカでも日本でもこうした出版物は多い。出版とはひとつ間違えばヤクザなビジネスである。間違えなくてもやくざなビジネスか。ネ、講談社さん。)こうした連中の目的はいかに話題を集め、それとともにいろんな手段で金を集め、さっと次に乗り換えるかである。

 彼らはそうではない。一貫してこの問題を追求し続けている。そして彼らの主張は「アメリカの民主主義」の復権にその基礎を置いている。だからよく勉強しているし、またアメリカ市民の立場から、アメリカの民主主義の立場から、この問題を眺め、追求している。少なくとも彼らの姿勢は「本物」だと私は長い間感じていた。

 この論文の執筆者ポール・クレイグ・ロバーツも早くから「内部犯行説」を唱えていた。この「ハルマゲドンの道」(<http://www.bushstole04.com/911/road_armageddon.htm>)は、2010年2月25日に「9/11は内部の仕業」に掲載されたものだが、ロバーツはこれまでの「内部犯行説」論者の根拠、アメリカでの支持の広がり、「9/11事件」がブッシュ政権―オバマ政権と続くアメリカの覇権奪回の試みにいかなる意味をもっているか、などを比較的手際よく紹介している。そしてアメリカ市民がしっかりしないと、世界を破滅に導いていくことを警告し結んでいる。私からみると至極まっとうな主張が多い。私からすればこれは勉強しておく価値があると考えたわけだ。

 文中には中見出しが一切ない。中見出しをいれた。説明や注釈は短くて済むものは、(青字)で文中に入れた。長くなりそうなものは(註1・・・註n)の形で欄外に出した。
以下本文。


ハルマゲドンへの道(the Road to Armageddon)


右翼新聞「ワシントン・タイムス」の記事

 ワシントン・タイムスは、ブッシュ/チェイニー/オバマ/ネオコンの中東地域攻撃戦争に好意的であり、テロリストに「9/11」の代償を支払わせることに好意的な新聞だ。

 ワシントン・タイムスはワシントンDCのローカル紙。保守的というより右翼的新聞である。実際のオーナーは統一原理協会の文鮮明である。たとえば<http://en.wikipedia.org/wiki/The_Washington_Times>など。なおここにオバマが出てきて意外と思う人があるかもしれないが、オバマ政権はブッシュ政権の中東軍事侵攻政策を忠実に踏襲し、予算面でも中東侵攻作戦を手厚くしており、この並べ方は妥当だと思う。)

 だから、このワシントン・タイムスが、そのもっとも人気あるWebサイトコラム「ベルトウエイの内幕」の「爆弾ニュース」欄で3日間続けて、「9/11の真実のための建築家・技術者たち」(註1)の記者会見のことを取り上げていることを、この2月24日に知って大いに驚いたものだ。「9/11の真実のための建築家・技術者たち」はアメリカ国内外31箇所で、2月19日に一斉に記者会見を開いていた。プロの組織である「9/11の真実のための建築家・技術者たち」は今や1000人の会員を擁する。

 ベルトウエイ=the BeltwayはワシントンDCの別名。なおこのワシントン・タイムスのコラム記事のサイトは次。
<http://www.washingtontimes.com/news/2010/feb/22/
inside-the-beltway-70128635/?feat=home_columns>

 私は、このニュース・レポートがこれら記者会見のことをまじめに取り上げている記事を読んで、さらに驚きすらした。

 いかにして3つのワールド・トレード・センターの摩天楼が突如ばらばらに崩壊し細かな灰燼に帰したかのか?

 ワールド・トレード・センターは2本のツインタワーばかりでなく、もう一棟WTC7と呼ばれる7号館の3つの摩天楼があり、7号館もこの時一緒に崩壊した。)

写真はごく短時間に崩壊するワールド・トレード・センター7号館=WTC7。「9/11は内部の仕業」からコピー・貼り付け。<http://www.wtc7.net/index.html>

 いかにして、3つの摩天楼の鉄骨の大きな梁が、すぐ消えてしまうような、別個に発生した低温の火災の結果、突然崩れたのか?

 1000人の建築家と(建築)技術者はその質問に対する答えを知りたがっている。そして議会に対して、ツインタワーとWTC7の崩壊に関する新たな調査を命令するように要求した。』

とワシントン・タイムスは報じた。

 ワシントン・タイムスは、建築家と技術者は、連邦緊急事態管理局と全米標準技術研究所は「不十分で、矛盾に満ちた、また詐欺的な手法で達成したタワー破壊の環境調査項目」を提供したと結論し、「全米標準技術研究所の幹部たちを調査する大陪審を開くようにも要求した。」と報じている。

 連邦緊急事態管理庁はthe Federal Emergency Management Agencyで、もともとカーター政権の時に大統領直属の災害対策のために作られたが、2003年ブッシュ政権の時に国土安全保障省の下に置かれた。だから今は緊急事態管理局としておくのが正しいのだと思う。全米標準技術研究所はthe National Institute of Standards and Technologyで工業技術標準化のために1901年商務省の下に設置された行政研究機関。いずれも議会に設置された「9/11調査委員会」に技術的データを提供した。)


残滓に高性能爆薬の跡

 この報道をしているのは、リチャード・ゲイジ(Richard Gage)という記者だが、「9/11の真実のための建築家・技術者たち」の広報担当者の発言を引用して次のように云っている。
政府の高官は『国家反逆に対する公務員の職務怠慢罪』(大逆犯隠匿罪=the Misprision of Treason U.S. Code 18, SSec.2382)を宣告されるべきだ。これは重大な連邦法に対する違反だ。かれらの犯した国家反逆の証拠と共にそれを構成する。それを示唆するものは数多くある。また迫りつつあるハリド・シェイク・モハンメド裁判にも大きな影響をもつだろう。」

 さて今、「9/11の真実のための消防士」という組織がある。主要な記者会見の会場はサン・フランシスコだったが、この組織の代表、エリック・ローヤー(Eric Lawyer)は、「消防士」は建築家や技術者の要求を支援するために存在する、と声明した。

 ローヤーは3つのビルを破壊したと主張する火災はまったく科学捜査がなされていなかった、この失策は犯罪を構成する、と報告した。

 委任された調査手順はまったく(科学捜査の方法論)に従っておらず、(現場を)保存し調査することなしに、犯罪現場を破壊してしまった。ローヤーはまた、現場には100人もの、爆裂を見聞きしたという初期時点の通報者がいたし、爆裂の証拠はラジオでも、録音媒体でもビデオでも確認できると報告した。

 同時にこの記者会見では、物理学者のスティーブン・ジョーンズ(Steven Jones)が、国際科学者検討会が発見したワールド・トレード・センターの残滓の中のナノ・テルミット法で得られた証拠を示した。この検討会はコペンハーゲン大学のナノ科学者ニールス・ハリット教授(Niels Harrit)が主宰したものである。

 テルミット法は-thermite process、金属アルミニウムで金属酸化物を還元する冶金法の総称。使用する酸化鉄とアルミニウムの混合物をさしてテルミット-thermitと呼ぶことがある。テルミット反応は高熱と光を発する特徴があるので、軍事目的においては焼夷弾に利用されている。以上日本語Wiki<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%A
B%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88%E6%B3%95>

 このナノ・テルミットは鉄骨の大梁(ガーダー)を瞬時に熔解する能力をもった高技術の爆発物の起爆剤である。

 われわれが「陰謀理論」を叫び出す前には、どの建築家も技術者も消防士も科学者もなにも理論を提出してくれなかったことをわれわれは知っている。しかし彼らは今、公式理論に対抗できる証拠を提出してくれた。この証拠にそっぽを向くことはできない。

 「9/11委員会報告」(註2)に示された公式ストーリーに、もし疑いを挟んだり、ル留保をつけたりしようものなら、「陰謀論者」は馬鹿者扱いされた。それから私たちは、(批判の対象に)「9/11委員会」の副委員長と委員会の法律顧問の両方を含めなければならなかった。彼らは本を書いた。この本の中で彼らは、調査を続けている時、政府からウソをつかれていたことを明白に述べていた。あるいはむしろ委員会のエグゼクティブ・ディレクターのフィリップ・ゼリコウ(Philip Zelikow)にウソをつかれていたことを明白に述べていた。ゼリコウはブッシュ政権移行チームのメンバーであり、国外情報諮問委員会のメンバーでもあった。それから共著者でもあるブッシュ政権の国務長官コンドリーサ・“きのこ雲”・ライス。

 きのこ雲はmushroom cloud。ライスは時々“きのこ雲”のあだなを入れて呼ばれたようだ。なぜこう呼ばれたのか私にはわからない。mushroom cloudは文字通りは核兵器のきのこ雲のことだが、むくむくと急に成長するもの、なりあがり者という意味があるそうだ。)

「西側全体が騙されている」

 政府が何を云おうが、なんべんウソをつかれたことを知っていようが、政府の云うことを信じてしまうアメリカ人は常に存在する。ソーシャル・セキュリティやメディケアを脅かすような高くつく戦争にもかかわらず、存在もしない大量破壊兵器に基づくイラクの戦争、アル・カイダとは何の関係もなかったサダム・フセイン、「9/11攻撃」に対する協力者もいなかったアフガン戦争、そして存在もしないイランの核兵器、これはアメリカの中東地域における次の戦争の口実に使われるペテンだが、それやこれやにも関わらず、アメリカの人口の半分以上の人たちは、まだ「9/11」に関するアメリカ政府のおとぎ話を信じている。西側世界全体が騙されているモスリムの陰謀だというのだ。

 ソーシャル・セキュリティはSocial Security。日本で云えば国民年金や厚生年金のような国家養老年金。またメディケアはMedicare。高齢者または障害者向け連邦政府管掌の医療保険。アメリカでは税金の一種として掛け金を徴収している。いずれも財源枯渇で深刻な危機に直面している。「アメリカ連邦予算の仕組みと連邦負債」の「9.軍事予算について」の項参照の事。<http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/Economy_of_the_US/11.htm>

 さらにその上、こうしたアメリカ人は、政府が何度もシナリオを変えても全く気にしない。たとえば、私たちは最初オサマ・ビン・ラディンの話を聞いた。ブッシュ政権は「9/11」攻撃を彼のせいにしたからである。何年も何年も(ビン・ラディンの)ビデオが次から次へと流され、何でも信じやすいアメリカの大衆は、ビン・ラディンの声明を厭と云うほど聞かされた。専門家はこれらビデオをニセモノとして却下した。しかしアメリカ人は自身、なんでも真に受ける体質のまま止まっている。それから突然、去年、新たな「9/11」指揮者が現れた。そしてオサマ・ビン・ラディンの地位に急撃にとって変わったのである。それが拘束者ハリド・シェイク・モハンメドだった。彼は外国拘束者として「9/11」攻撃の全体指揮を白状するまで、183回も水責めを受けた。

 拷問によって得られたこの中年男の自白が証拠を構成している。しかし「自己負罪」は建国以来の法体系ではずっと「ダメ、ダメ」だった筈だ。

 自己負罪はself-incrimination。容疑者は自分に不利になる自白はしなくてもいいことになっているし、黙秘権も行使できる。だから自己負罪による自白のみでは、有罪判定はできない、とする近代民主主義国家の司法概念。しかし自白のみを証拠と見なすのは戦前から現在まで、一貫して日本の検察が大好きな手法。)

 しかしブッシュ政権と共和党系の連邦判事達はアメリカの憲法を犯して、シェイク・モハンメドの自己負罪を唯一アメリカ連邦政府の有する、モスリム・テロリストどもが「9/11」を引き起こした証拠として有効としたのである。

 もし人がこれら犯罪行為をハリド・シェイク・モハンメドの犯したものと見なしたとしよう。それら犯罪行為は単に信じがたいものとなる。シェイク・モハンメドは、ファンタジー映画「Vフォー・ヴェンデッタ」の「V」以上の、賢く、能力に優れたスーパーヒーローということになる。シェイク・モハンメドは、連邦政府部内の16の情報部局(連邦政府部内の情報諜報関連機関はCIA、FBIや国防省、国土安全保障省などの参加の部局を合計すると16部局ある。)の裏をかき、その他アメリカの同盟国や傀儡国の情報機関の裏をかいたことになる。こうした情報諜報機関にはイスラエルのモサド(Mossad)も含まれている。地球上のすべての情報諜報機関あるいはそれらを全部寄せ集めても、シェイク・モハンメドの敵ではなかった。

 シェイク・モハンメドは、アメリカ安全保障会議、ディック・チェイニー、ペンタゴン、国務省、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)、アメリカ空軍、アメリカ航空交通管制システムを欺いた。彼はたった一回の午前中に4度もアメリカの空港安全システムを失敗させ、ペンタゴンの航空防衛システム、それは芸術品といってもいいが、を失敗させ、ハイジャックされた旅客機がコースを外れているにも関わらず、アメリカ空軍は史上初めて空中捕捉に失敗し、ペンタゴンに突入することを許した。

 9/11事件全体の首謀者とされる、ハリド・シェイク・モハンメド。1964年生まれ説と65年生まれ説がある。パキスタン人。英語Wiki
<http://en.wikipedia.org/wiki/Khalid_
Sheikh_Mohammed>
からコピー貼り付け。】

 シェイク・モハンメドはこれら犯罪行為を、資格も持たないパイロット達で成し遂げたのである。シェイク・モハンメドは、水責めにあっている抑留者であるが、公式のシナリオではハイジャックされた旅客機がペンタゴンを攻撃したシーンを録画し、FBIが押収したという多くのビデオを、FBIが発表するのを何とか差し止めすらすることに成功している。

「国内過激主義者の危険」

 一体全体どんな人間が、あるいはハリウッドのファンタジー映画の主人公でもいいが、これほどパワフルで能力に優れているのか、これを信ずるためには人はどれほどナイーブでなければならないだろうか?

 もしシェイク・モハンメドがこれほど超人間的能力を備えているとしたら、アメリカはいかにして彼を捕らえることができたのか?この男は、貧乏くじを引いて拷問されアメリカ政府の陰謀論をアメリカのナイーブな人たちに信じさせ続けるための自白を引き出されただけなのだ。

 ここで起こっていることは、アメリカ政府が「9/11の謎」の幕引きを行わねばならないということだ。政府は裁判を行わなければならない。そして犯罪者であると確信させなければならない。そして事件が暴露される前に事件を解決できる。誰だって183回も水責めにあえば、何だって自白するだろう。

 アメリカ政府は、その奇怪な「9/11陰謀理論」に対するズラリと並べられた証拠に対して、「テロ戦争」を外から内に定義し直すことによって応えることになった。国土安全保障省長官、ジャネット・ナポリターノはこの2月21日、アメリカの過激主義者は今や国際的テロリスト同様の心配の種となった、と云った。過激主義者とは、言わずもがな、政府の日程のジャマをする人々のことである。ちょうど1000人の「9/11の真実のための建築家・技術者たち」のような人たちのことである。このグループはかつて100人だった。今1000人である。もし1万人になったらなんと呼ばれるのだろうか?

 キャス・サンスタイン(Cass Sunstein)は、オバマ政権の高官であるが、「9/11」疑惑論者に対する解決策を持っている。「彼ら(過激主義者)にじりじり浸透する。そして彼らが信用をなくすような事の出来る声明や行動を煽動する。さもなければ逮捕する。しかし、万難を排して彼らを駆逐する。」

 キャス・サンスタインはホワイトハウスの情報及び規制問題担当の執行官。ハーバード・ロースクール教授。<http://en.wikipedia.org/wiki/Cass_Sunstein>


 もし彼らが単に娯楽と嘲笑を提供しているだけなら、攻撃的なバカモノに対してなぜこのような過激な手法を採るのか?政府が今進めていることに対して何を心配しているのか?

 こんなことをしないで、何故アメリカ政府は目の前に提示された証拠に単純に立ち向かってそして答えないのか?

 もし建築家や技術者や消防士が、そして科学者が単にバカモノに過ぎないなら、ことは単純だろう。証拠を確認し否定するだけだ。なぜ警官の手先を彼らの中に侵入させ、ことをでっち上げる必要があるのか?

 アメリカ人の多くは、“彼らの”政府は航空機をハイジャックしてアメリカ人を殺したり、政府の課題を前進させるためビルを破壊したりしてアメリカ人を殺すなどとは絶対夢にも考えないだろう、答えるだろうと思う。しかし(2010年)2月3日、国家情報長官、デニス・ブレヤは下院情報委員会で、アメリカ政府は、もしアメリカ市民が海外におれば、これを暗殺することができると云った。逮捕も、裁判も、犯罪の構成を確信させることも不必要だ。ただ単にそのまま殺せばいいと。

 デニス・ブレア−Dennis Cutler Blairは第3代国家情報長官。−Director of National Intelligence。ブッシュ政権の時に情報組織の改組が行われ、それまでCIA長官が国家情報長官を兼任していたのを、CIAを格下げする形で、大統領直属の国家情報長官が置かれるようになった。ブレアは退役海軍大将。<http://en.wikipedia.org/wiki/Dennis_C._Blair>

「ワコの虐殺事件」と「ノースウッズ作戦」

 明らかに、もしアメリカ政府が国外でアメリカ市民を殺すことができるなら、国内でも殺すことができるはずである。そして実際そうしたのである。100人のブランチ・デビディアンがテキサス州ワコで正当な事由なしに、クリントン政権によって殺害されたのである。政府はそれは犯罪を構成すると知りつつ、力を使うことを決定し、そして実際にそうした。

 ブランチ・デビディアン−Branch Davidiansはプロテスタントの一派。ここで云っている事件は「ワコの虐殺」と知られる事件で1993年4月19日に発生した。
以上<http://www.serendipity.li/waco.html>

 アメリカ市民で“彼らの”政府が何か道徳的に純粋な運営をしていると考えている人は、ノースウッズ作戦のことを知ってみてもいいだろう。ノースウッズ作戦はアメリカ統合参謀本部がCIAのために立てた陰謀で、CIAがアメリカの各都市でテロリストの役割を演じ、証拠をでっち上げこれをカストロ(キューバの)のせいにして、アメリカがキューバの体制を変えるのに国際的また国内的な支持を取り付けようとものだった。この秘密の計画は当時ジョン・F・ケネディ大統領に拒絶されたものだった。そして「ジョン・F・ケネディ大統領暗殺記録再検討委員会」によって機密解除がおこなわれた。国家安全保障アーカイブのインターネット・オンラインでこの記録は手に入れることができる。また沢山のインターネット・オンラインでこの項目は閲覧できる。これにはウィキペディア、「ジェームズ・バンフォードの本」(James Bamford's book)、「秘密体」(Body of Secrets)、「陰謀の要約」(summarizes the Plot)なども含まれる。

 ノースウッズ作戦(Operation Northwoods)は、統合参謀本部議長(ライマン・レムニッツァー−Lyman Louis Lemnitzer。1960年―62年<http://en.wikipedia.org/wiki/Lyman_Lemnitzer>と統合参謀本部のメンバー全員で承認した作戦:アメリカの街角で無辜の人々を射撃することを要求。:キューバから逃れる難民を乗せた船舶を海の真ん中で沈めることを要求:ワシントンDC、マイアミあるいはその他で暴力的なテロリズムを開始する一連の活動。関与していない人々を爆弾で火だるまにすることを要求。:航空機をハイジャック。でっち上げた証拠を使って、カストロを非難するようなあらゆる証拠。このようにして、レムニッツァーとその一味は口実を作って、彼らの手段を通すため一般大衆と国際的後押しを得ようとした。』
  
 「9/11」以前にアメリカのネオコンは彼らが中東で起こそうとしている侵略戦争には「新たな真珠湾」(a new Pearl Harbor)が必要だと云うことを明確にしていた。

ロシアを囲い込む

 アメリカ人は、彼ら自身の利益のためまたより幅広世界のため、政府の「9/11」報告はその調査に失敗しているとアメリカ人に告げ、ますます成長しつつある専門家組織にもっと注意を払う必要がある。私は、アメリカ政府は、ロシアと国境を接している国とアメリカのミサイル捕捉基地を設置する協定を「買っている」と書いている。アメリカは、ポーランドから中央アジアやコソボを貫通してグルジア、アゼルバイジャンそして中央アジアまでミサイル基地を設置し、ロシアを囲んでしまう積もりだ。<www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=17709>を参照の事。)アメリカの全権大使リチャード・ホルブルック(Richard Holbrooke)は、2月20日、アルカイダは旧ソ連地域の中央アジア諸国、タジキスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、カザフスタン(註3)などに移動しつつある、と言明した。ホルブルックはこれら旧ソ連の共和国諸国に永遠に拡大する「テロ戦争」の仮想の下にアメリカの軍事基地を押し売りしている。

 アメリカはすでにイランを軍事基地で囲い込んでいる。アメリカ政府は中東全体の支配権を獲得し、中国をそこからの石油と分断することで、中国の中立化を意図している。

 この計画は、ロシアと中国を、いずれも核武装国だが、アメリカの反ミサイル防衛によって威嚇し、アメリカの覇権に不本意にも同意させ、また中国の産業と軍事力にとって必要な石油を枯渇させるぞと脅すような計画だと推測される。

 アメリカ政府は間違った妄想を抱いている。ロシアの政治的、軍事的指導者達は、ロシアの安全保障に対してNATOを直接の脅威とするという明白な威しに対してすでに反応を返している。またロシアは核兵器の先制攻撃ドクトリンを変更すると声明することによってもこの明白な威しに反応を返している。中国は、アメリカの磨きのかかった「超大国ぶり」に威張り散らされるには自信を持ちすぎている。

 ワシントンの薄らバカ共(morons)は、核戦争に包まれ、これを前に進めようとしている。狂人(the insane)は地球上のいのちを脅かすアメリカの覇権に突き進んでいる。

 アメリカの人々は、「彼らの」政府のごまかしとウソを受容することによって、この当然の帰結を手助けしている。


註1  「9/11の真実のための建築家・技術者たち」:Architects and Engineers for 9/11 Truth―AE911がもとの英語名称。Webサイト(<http://www.ae911truth.org/>)をみると、建築家や技術者あるいはそれに関係した人間で組織する非営利法人で、ワールド・トレード・センターの3つのビル崩壊について、「研究し、集積し、そこで得られた科学的証拠を広く世間に普及する」ことが目的だとし、「政府に再調査を要求する。」としている。彼らが割り出した科学的証拠や研究結果はこのサイトから入手できる。代表のリチャード・ゲイジ(Richard Gage)はサン・フランシスコ地域に本拠を置く建築家。2006年からこの活動をはじめたとしている。
  
 
写真はAE911の代表リチャード・ゲイジ。同Webサイトからコピー貼り付け。】
  

註2  「9/11委員会報告」:「アメリカ合衆国に対するテロリスト攻撃に関する全米委員会」(National Commission on Terrorist Attacks Upon the United States)が作成した報告書。(この委員会は「9/11委員会」として知られる。)事件発生から441日後の2002年11月26日この委員会が組織され最終報告書が提出されたのは2004年7月22日だった。この報告書は次のサイトから全文入手できる。<http://www.gpoaccess.gov/911/>。また日本語で書かれ、インターネット上で閲覧できるサイトの中では、9/11に関する著作『ニュー・パール・ハーバー(未翻訳)』(THE NEW PEARL HARBOR)で著名なデービッド・レイ・グリフィンの『9/11委員会報告書・省略と歪曲(未翻訳)』
(The 9/11 Commission Report: Omissions And Distortions )の内容を要約した次のサイトの記述が圧倒的にすぐれている。
<http://www.wa3w.com/911/resources/CommissionReport.html>

註3 タジキスタン、クルディスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、カザフスタン:ホルブルックの、アルカイダが移動しつつあるという、この中央アジア5カ国(旧ソ連)は、09年3月北半球初めての「中央アジア非核兵器地帯」を発効させている。核兵器保有国5カ国のうちロシアと中国はすでに承認しているが、アメリカ、イギリス、フランスは、この非核兵器地帯条約はロシアの戦略的補完機能を持つものだとして今も反対している。ホルブルックがこれら諸国のうち、いずれかの国にアメリカ軍基地をもつことは非常に困難に思える。というのは、この5カ国は条約の枠内でIAEAと個別協定を結び、「条約の定める責任の全面的な履行を確保することを初めて規定」という画期的な内容をもっているからだ。当然IAEAからの抜き打ち査察も受け入れることになる。となると核兵器の存在を否定も肯定もしないアメリカ軍の基地を領土内に置くことは、条約を脱退しない限りむつかしい。
(「中央アジア非核兵器地帯発効の意義」
<http://www.inaco.co.jp/isaac/back/024/024.htm>参照のこと)