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第17回伊方原発再稼働を止めよう! 4月13日報告

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▽A4版チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130413_ikata_A4.pdf
▽A3版チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130413_ikata.pdf

みなさま

4月13日土曜日の伊方デモに参加しましたので私からも補足報告いたします。
最初に主催の原田さんの報告です。

みなさま
(Bccで失礼します)

広島の原田です。
4月13日第17回目の広島 元安橋東詰めー本通りー金座街往復コース 伊方原発再稼働反対ウォークの報告です。

4月13日(土)15:00にスタート。今回は5人で歩きました。
前日と違って、春らしい暖かいお天気の中、本通りにもたくさんの人が歩いていました。

今回のチラシのタイトルは、「広島から最も近い愛媛・四国電力の伊方原発3号機再稼働がいよいよ現実へ」。
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130413_ikata_A4.pdf

◇次のようなことを訴えました。

さきおととい(4月10日)、原子力規制委員会が、原発の「新規制基準案」を決定しました。
原発再稼働に向けての準備が着々と整っています。
原子力規制委員会の「新規制基準」に基づいて、最初に再稼働される可能性が一番高いのが、
広島市から一番近い原発、愛媛県の佐田岬半島にある四国電力の伊方原発です。
「新規制基準」が求める条件を、最も満たしているからです。

今朝も地震がありました。
淡路島が震源ということで、阪神淡路大震災を思い出します。
1995年の阪神淡路大震災が私たちに教えたことは、「日本列島の上では、いつ、どこで大地震が起こっても不思議はない」ということです。
まして、伊方原発は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にもぐりこむ境界面で引き起こされる南海地震の震源域に建てられています。
大活断層「中央構造線」が直近を走っています。
大地震に見舞われる可能性が、特に高いということです。
しかし、原子力規制委員会の「規制基準」に基づけば、伊方原発は「活断層のリスクはない」ということになります。
なぜなら、原子炉などの直下に活断層の露出がないからです。

伊方原発には、広島原爆の約1万倍の放射性物質が溜め込まれています。
しかも、再稼働の可能性が一番高い伊方原発3号機は、プルトニウムを燃料として用いることになっています。
プルトニウムは、核崩壊熱エネルギーがウランの40倍も大きく、溶融点が70度も低い核物質です。
それだけ、苛酷事故を起こす可能性が高くなるということです。
地震などによって原子炉が破壊されたとき、緊急停止に失敗してしまったら、「核暴走」が起きることになります。
だれも原子炉近くに近寄ることはできなくなり、水素爆発や水蒸気爆発の起こる可能性も大きくなります。
溜め込まれた核物質が飛び散るのにまかせる他なくなります。
その最大の被災地は、この広島市になるでしょう。

伊方原発の再稼動は粛々と進められていくでしょう。
それは、私たちの命が危険にさらされるということです。
私たちの命だけでなく、日本列島がもはや人や生き物の住み続けることのできない島になるかもしれないということです。
この、まちがいなく「国難」である危機から、今の政府も、マスコミも、目を逸らせようとしています。

いったい誰のために、国は原発は再稼働しようとしているのか。
決して、私たち一般の人間のためではありません。
「原発がないと電気が足りなくなる」というのは、真っ赤な嘘です。
お配りしているチラシに、四国電力管内の電力供給能力のデータや、
四国電力が行った「需要予測」と「供給予測」のトリックが示してありますので、ぜひご覧ください。
原発が決して「安い電気」ではないということも、データに示してあります。
ぜひご覧ください。

四国電力が再稼働を急ぐのは、ただただ四国電力の経営問題です。
四国電力は、純資産の大きな部分を原発施設が占めています。
もし廃炉が決まれば、これらは「資産」ではなくなってしまいます。
四国電力が倒産したらどうするんだ、という方もあるかもしれません。
しかし、四国電力が倒産しても、その従業員も、四国電力から電力の供給を受けている人も、困ることはありません。
国が、従業員ごと、倒産した四国電力を買い取り、事業を続けていけば、よいだけです。
ただ、困るのは、四国電力に、融資や、株や、高い燃料の売りつけによって利益を吸い上げている金融資本・旧財閥系グループです。
四国電力が倒産すると困るのは、彼らだけです。
彼らの利益を守るために、伊方原発の再稼動は行われようとしています。
これは伊方原発だけのしくみではありません。すべての原発に共通するしくみです。

原発再稼働は、電力会社に融資を行い、株を保有し、高い燃料を売りつけて
利益を吸い上げている巨大企業グループの利益を守るために行われるのだということを、銘記しておきましょう。

◇哲野さんにお話しいただきました。

哲野さんは、伊方原発と広島市との間には遮るものがないこと、海というものが放射性物質の運搬役を果たすことが過去の事故から明らかになっている こと、インターネットのある現在、市民ももはや「情報が隠されていた」「知らなかった」では済まされないこと、なども加えて、伊方原発再稼動が 迫っていることを繰り返し訴えてくださいました。

◇島根から参加してくださった、廃炉マトリョーシカさんは、中国電力島根原発の危険性について話してくださいました。

福島原発事故では、地震発生時、「幸いにも」制御棒が挿入されて緊急停止できたけれど、それができない可能性も十分にあるのだということ、
哲野さんとの掛け合いで、緊急停止に失敗した場合には「核暴走」という状態になることについても、話してくださいました。

◇「2人デモ」でよくお会いする大歳さんは、伊方原発再稼働が迫っていることに加えて、

原発を一貫して推進しつづけ福島原発事故を招いた「A級戦犯」は自民党だということ、
次の参議院選挙では、「A級戦犯」政党の候補者には投票してはいけないということを訴えてくださいました。

◇網野さんは、伊方原発からは、平常運転時でも放射性物質が大量に放出されること、

中でも、現在福島第一原発から出る汚染水で問題になっているトリチウムを、伊方原発は瀬戸内海に大量に放出してきたこと、
電力業界は「トリチウムは無害だ」という宣伝をしているけれどそれは嘘で、
トリチウムは、他の核種とはまったく違ったメカニズムで生物の体に害を与えることを話してくださいました。
トリチウムが崩壊するときに出すベータ線のエネルギーは大きくありませんが、
トリチウムは、水素の同位体であるため、細胞をつくる高分子に水素と間違ってとり込まれ、壊変してヘリウムになってしまうことで、細胞に損傷を与 えます。

現在福島第一原発から大量に出ている、トリチウムを除去できていない汚染水を、海に放出するか否かという問題に関して、
ある新聞は「『安全』でも風評被害」といった見出しで報じていましたが、
トリチウムは決して「安全」ではありません。きわめて危険な放射性物質です。

賛同にしろ、反発にしろ、街の人たちの反応が感じられた今回のウォークでした。
「お疲れ様です」と言ってチラシを受け取ってくださった方があったことには、感激しました。
いつもチラシ、プラカードをつくって、プラカードとスピーカーを掲げてくださる網野さん、哲野さんに、
ほんとうに「お疲れ様です」と感謝しなければなりません。
ウォークに参加してくださる方々にも…。

次回は4月27日(土)、同じコース・時間帯で歩く予定です。

以下網野から補足説明です。

さて、土曜日は快晴な上に暖かな日でした。
平和公園の雁木では「水辺のコンサート」が行われていました。

原田さんと一緒に集合場所に行くともう廃炉マトリョーシカさんと警察の方がきていました。
15分も前にです・・・・早すぎません?
警察の方はいつも10分前くらいにお越しになるのですが・・・・

原田さんと警察の方が指令書の確認をしている間に大歳さんもきました。
今日は原田さん、哲野、網野、シカさん、大歳さんの5人です。

先日針が狂っていた花時計はまだ直っていません。
時間になるまでと思いチラシのこととかで喋っていました。
警察「あ、もう時間になりました・・・」
ということでデモ開始。

原田さんからスピーチがはじまりました。
原田さんのスピーチは報告にある通りです。

次に哲野です。

哲野「みなさん、広島から一番近い原発はどこでしょうか?
   5人いらっしゃったら5人のうち1人は島根原発とお答えになります。
   5人のうち4人はわかりませんと言われます。
   広島から一番近い原発は瀬戸内海を隔ててお隣、愛媛県、四国の佐多岬にある伊方原発です。
   四国電力の伊方原発が実は広島から最も近い原発です。
   直線距離にしてわずか100キロメートル、100キロメートルというと広島から福山の距離ですね。
   福山に原発があると思えば距離感覚は掴めると思います。
   しかし広島と福山の間には山があります。
   それが遮蔽の防護壁になりますが、残念ながら伊方原発の間は海しかありません。
   しかもこれまでに起こった色んな核事故を調べてみると、海が放射性物質を媒介して海岸の沿岸を汚染する、これがわかっています。
   『海岸効果』というそうです。

   今現在原子力規制員会が進めている規制案の中身を照らし合わせてみると、
   なんとこの四国電力伊方発電所が最も再稼働に近い…これほぼ確実ですね、今の状況では。
   再稼働に近い原発です。

   伊方原発は3つの原子炉を持っています。
   お配りしているチラシを見ていただければわかりますが最も新しい原発が3号機です。
   3号機ですが、この3号機が最有力候補。
   これが私たちにとって最悪な事に、プルサーマルという原子炉です。
   プルサーマルというのはどういうことかというと、普通原子炉はウラン燃料を燃やすように設計されていますが
   そのウラン燃料の中にプルトニウム酸化燃料を混ぜて使うという、ちょっと考えてみるとおかしな発想なんですが
   燃料と原子炉設計は見合っていないといけないんですけどもプルサーマル炉というのは見合っていない
   ある意味無理やりプルトニウムを使うと言う無理をします。
   このため苛酷事故の危険は非常に高くなる。
   ウランを使った原発でも事故を起こす可能性は高い、それは福島第一原発事故が見事に証明しています。
   プルトニウムを燃料に使った原子炉はさらに苛酷事故を起こす可能性が高い
   それは元々ウランを使うように設計された原子炉に40倍も核崩壊熱エネルギーの高いプルトニウムを使うわけですから危険が大きい。
   もう一つ大きな理由はプルトニウム燃料は融解点が低い。
   つまりメルトダウンをしやすいということです。
   ウラン燃料に比べると約70度も容融点が低い。
   結局福島原発事故では水による冷却機能が失われた
   核崩壊熱で原子炉の中の温度がどんどん上がっていった
   約1900℃までで溶けるジルコニウム被覆管が溶けた
   2800℃までで溶けるウラン燃料ペレットが溶けた
   そしてメルトダウンをした
   約1600℃までで溶ける鉄鋼のお釜、ここに穴が空いちゃった、メルトスルー
   そして大量の放射能を放出した
   だいたいこういう経過になりますけども、事の発端はメルトダウンです。
   プルトニウムはウラン燃料よりもさらにメルトダウンを起こしやすい
   そういう原子炉を持った伊方3号機が7月以降に再稼働することはほぼ今確実です。

   今日はみなさんに広島から一番近い原発は中国電力の島根発電所ではない
   四国電力の伊方発電所だ、わずか100キロメートルしか離れていない
   まずこのことを皆さんにお伝えしておきたい

   2番目にお伝えしておきたいのは、この伊方発電所がこの7月以降
   再稼働することはほぼ確実、このことをお伝えしておきたい、
   というのは新聞がほとんど書いてくれんからです。
   新聞が書いてくれたら私たちがこんなことをやることはない
   新聞やテレビがこういう大事なことやってくれないから
   しょうがなくこうやって歩いておるわけです。

   3つ目、私たち広島市民にとって最悪なことに
   この再稼働最有力候補の伊方3号機というのは
   プルトニウムを使ったプルサーマル炉であるということです。
   このことをしっかり皆さんにお伝えしておきたい。

   わずか広島から100キロしか離れていない原発
   これが7月以降に最初に再稼働する、私たちにとって最悪の選択です。
   しかも最悪中の最悪は、その中でよりによって危険なプルサーマル炉を持つ3号機、これが再稼働する。
   危険の上に危険が重なってる状態です。
   このことを皆さんにお伝えしておきたい。
   最悪の状況だと私は思います。
   福島事故のような苛酷事故は絶対起こらないという安全神話はもう完全に崩れました。
   今の原子力規制委員会も安全神話は完全に捨てています。
   『原発とは苛酷事故を起こすもの』であることを前提に今の規制基準が作られています。
   規制委員会の発想は原発は事故を起こすんだから事故を起こした時にはその被害を最小にしよう、こういう発想です。
   事故を起こすもんなら作らなきゃいいと思うんですけれども、なぜか規制委員会はそういう発想をします。
   それによって基準ができる、つまり原子力規制委員会も原発事故は起こる、それは苛酷事故になる可能性がある、
   このことを条件にして規制行政を進めているわけです。
   それがよその国のことだったらまだしも、広島からわずか100キロメートルしか離れていない
   四国電力の伊方原発が最初に再稼働するというわけです。
   このことは原発賛成反対は別として事実としてしっかり知っておいていただきたい。

   なにか起こって『政府が悪い』『私たちは知らされてなかった』ということはもうできません。
   私たちが知ろうとすれば、情報はたくさん公開されています。
   今は情報は受け取る私たちに責任があります。
   『政府に騙されていた』『私たちは知らされてなかった』
   こういことは福島原発事故以降、一切通用しなくなりました。
   情報は公開されています。あとはその情報を我々が摂取するかどうか。
   そしてそこからものを考えるかどうか。
   やっかいなことになりました。昔は『騙されていた』で済んだ。
   今は騙されていたではもう済まなくなっています。
   一人一人の市民の責任が問われる時代になったともいえます。」

次に廃炉マトリョーシカさんです。

シカ「広島市民のみなさん、こんにちは!
   今日も島根から来ました。島根です、お隣の県です。
   広島県は四国電力の伊方発電所と、島根県の島根原発とに囲まれています。
   島根県民としてはみなさんにぜひとも訴えたいと思います。
   あ、ありがとうございます、ありがとうございます・・」

ちょうどこの時、年配のご婦人が丁寧に「頑張ってくださいね」と声をかけてきてくれました。
このご婦人はプラカードを持っている私たち先頭の2人にも声をかけていかれました。
哲野はスピーチに気をとられ、全く気が付いていません。

シカ「今私たちの生活は大丈夫なんでしょうか?
   家や車、或いは友達や家族、ご夫婦、そういう人たち
   私たちの周りの全てのものが1枚の氷の上に立っているんじゃないでしょうか?
   今もしその氷が突然割れた時、福島県の、いま放射能の問題に苦しみ
   生活再建の問題に苦しんでいる、福島県の人たちと同じ立場に立たされているんだということを
   みなさんに訴えたいと思います。
   私は島根原発3号機の運転稼働をやめさせる訴訟の会の原告として
   なんとしてもこの流れを押しとどめたいと思います。
   前回もみなさんにみなさんに訴えましたように
   島根原発3号機は制御棒の問題で1年間も認可が下りなかった、そういう原発です。
   島根原発3号機は欠陥を持った原子炉である、ということです。

   広島市民の皆さん、一歩間違えば奈落の底に突き落とされるような
   そういった薄氷の上に私たちは立っているんじゃないでしょうか?
   もし島根原発の制御棒が正常に動かなかったら。
   福島原発以上の非常に危険な状態になります。
   制御棒が正常に動かなかったら一挙に核暴走へと突き進んでしまいます。

   福島原発の教訓てなんでしょうか?
   いままで大丈夫だったから、これからも大丈夫なんでしょうか?
   福島原発では制御棒が完全に作動しました。
   だからといって、島根原発の制御棒が正常に動くという事がありますでしょうか?
   すでに原発の再稼働に向けて上の方では走り出しています。」

ここから機転をきかせて哲野との掛け合いに。

哲野「福島原発の時は制御棒が作動しましたけど、もし島根原発で福島原発の時のような大地震が来たら
   島根原発で制御棒が確実に作動という保証はあるんでしょうか?」
シカ「僕はこれまでの島根原発の色んなアクシデントを見る限り、非常に問題が大きすぎると思います。
   特に1号機はマーク1型と呼ばれる、福島原発と全く同じ形です。
   しかも40年を迎えようとしていて脆性遷移温度も上昇しており、
   玄海原発1号機と同じように中性子によって圧力容器の靭性(金属の粘り)が低下しています。

(脆性遷移温度:金属はある温度以下になると粘りがなくなって、衝撃に弱くなる。この境目の温度のこと。金属に中性子が当たり続けると原子の並び 方が乱れ、より高い温度でも壊れやすくなる。このことが最近問題になっているのは、2013年4月3日の原子力規制委員会で基本原子炉寿命40年 に例外規定があり、その例外規定の規則を決定する際、上記脆性遷移温度の決定方法で議論があった。要するに、中性子が当たりつづけて圧力容器が脆 くなっている、40年を超すと特にその脆さが顕著になる。)

   これらすべてを考えた時に、制御棒が正常に作動するかどうかも含めて、どういう事故が起るかわからない。
   島根原発でどういう事故が起るか全く予想がつかないんです。」

(原子力規制委員会の原子炉寿命20年延長許可の議論でも、『いかなる事故が起るだろうかの予測』を巡って現在も議論が続いている。この規則は今 年7月の原子炉等規制法改正時までに決定するとしている。2013年4月3日原子力規制委員会定例会議事録参照のこと)
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/20130403-kisei.pdf

哲野「制御棒が正常に作動しないということは何を意味するんでしょうか?
   圧力容器内では中性子をあててウラン235を核分裂させますよね?
   核分裂の連鎖反応がはじまるわけですよね?
   その制御棒は中性子の量を調整するんでしたよね?
   核分裂が勝手に進んでいったら何が起こるんでしょうか?」
シカ「核暴走です。核暴走が起こります。
   もはや人間の手によってなす術はありません。

(福島第一原発事故では、原子炉緊急停止装置が働いて、核暴走にはならなかったが、冷却ができなかったため核崩壊熱が上昇し、結局炉心溶融が起 こった。いわゆるメルトダウン、そしてメルトダウンした燃料がメルトスルーを起こした。その際、燃料棒を包んでいるジルコニウム被覆管も当然溶 け、水と反応して大量の水素が発生した。この水素が格納容器の外に漏れ出し水素爆発の原因となった。幸いにして、水蒸気爆発までには至らなかっ た。幸運と言うべきである。)

   もし島根原発で水蒸気爆発や核暴走まで起こったら
   私たちの生活は一瞬にして終わってしまいます。
   私たちの生活を守るために、私たち自身の命を守るために
   ぜひとも広島市民のみなさんにも声を挙げていただきたいと思います。
   島根原発3号機の運転差し止め訴訟の団結式が今月25日にありますが
   広島のみなさんにも是非サポーターになっていただきたいと思います。
   ご傾聴ありがとうございました。」

次に原田さんにマイクが渡りましたがこの時に変な男性が近づいてきて
「あんたらは許可を取ってやっとるんか?」と聞いてきました。
哲野が「警察の許可を取ってやってますよ。警察はえーと・・・あ、あそこです」
そういうと、その男性は去って行かれたようです。
哲野とあとでその話になったんですが、哲野にも意図がわからない、と。
妨害とかではなさそうですし、原発問題には関心なさそうですし・・・
網野「もしかして、あれじゃない?警察の方がチェックされてる人じゃない?」
哲野「うーんそうかもしれんなぁ・・・」
本通りは店が閉まってるとことかに露店を出す人や
大道芸人さんとか、素人で音楽をする人とかいるんですが
「ショバ代」を求め金銭トラブルを起こす人が存在するらしいのでそれじゃないか、と話になりました。
本当のところはわかりません。

次に大歳さんにマイクが渡りました。

大歳「週末にお騒がせして大変申し訳ありません。
    また今朝早朝、大きな地震がありました。
    この辺では震度3、淡路島では震度6弱という阪神淡路大震災のことが頭をよぎる大きな地震でした。
    幸いいままで大きな人的被害がないということで、ひやっとしただけで済みましたが、
    日本は今地震の活動期にあるんだということを再々確認させられる地震となりました。

    もし同じ大きさの地震が福島を襲ったらと考えると恐ろしくなります。
    縁起もないことをいう様ですが、ホラーシナリオを描くということは必要なので申し上げますが
    同じ大きさの地震が今、今朝あったような地震が再び福島を襲ったら
    汚染水をためこんでいる貯水プール、これは今も破損して、汚染水が地下に漏れていますが
    さらにこれに歯止めがかからなくなり、高濃度の汚染がさらに拡がり、収束活動をさらに困難にさせていく、
    こういうことが起こってきます。

    もし伊方原発や島根原発を再稼働させて同様の地震が起こったらどうでしょうか?
    原子力規制委員会は再稼働のハードルと少し上げただけの規制基準を設けましたが
    大地震が起こっても原子炉は大丈夫という保証はどこにもありません。

    実際に大きな地震実験台に原子炉を乗せて実験したわけではありませんから
    所詮、こんなものはシミュレーションにすぎないのです。
    危険なプルトニウムを使った伊方原発を再稼働させてはいけません。

    もし伊方原発で、今福島で起こっているような大量の汚染水が漏れるというようなことが起こったら
    いったい、瀬戸内海はどうなるでしょうか?
    瀬戸内海のように狭い海域、狭いがゆえに大きな潮汐力が働いて凄い速度で潮が流れていく海域においては
    放射能は瀬戸内海の端から端まであっという間に拡散されていくでしょう。

    もしこうなると、広島の名産の牡蠣、牡蠣なんか全滅しますし
    あらゆる水産物が駄目になってしまいます。
    水産物だけではありません。
    私たちに直接放射能の被害が襲い掛かってきます。
    広島から一番近い原子力発電所は愛媛県にある伊方原発です。
    島根にある島根原発ではありません。
    これを再稼働させてはいけません。

    選挙が近づいてまいりました。
    この7月には参議院選挙が行われます。
    過去30年、40年において原発を推進してきた政党はどこでしょうか?
    もちろんそれは自民党です。
    公明党も1999年以来自民党と連立政権を組み、原発を推進してきました。
    では次の参議院、自民党から出る広島の議員さんと言えば溝手顕正さんですね。
    溝手さんには票を入れないようにしましょう。」

ここで哲野に確認が入りました。
大歳「これ、公職選挙法に違反しませんかね?」
哲野・網野「大丈夫。いま選挙期間中じゃないから。どんどん言って。」

大歳「自民党がいままでずっと、原発を推進政策を進めてきました。
    正力松太郎さんや中曽根康弘さんが中心となって
    有力な議員さんたちが、ずっと原発を推進してきました。
    彼らは原発のA級戦犯政党です。自民党は福島原発事故のA級戦犯政党です。
    次の参議院選で広島から出る議員さんは溝手さんです。
    溝手さんには票を入れないようにしましょう。
    私からは以上です。」

次にまた原田さんにマイクが渡りました。
歩いていると杖をついた足のおぼつかないおじいさんが近づいてきたので哲野がチラシを渡すと
おじいさん「原発はいかんよ。島根もいかんよ。原発はやめさせにゃあいかんよ!」と言われ
哲野「そう!そうですよね!その通りです!」
というと満足そうにチラシを持って離れて行かれました。

元安橋に帰って来たのですが、網野に最後にマイクが渡りました。

網野「伊方原発というのは広島からたった100kmのところにあります。
    みなさんわかると思うんですが、台風とか来たら南から来ますよね?
    放射能は通常運転でも、ここ、出してます。
    希ガス(クリプトン85やキセノン133)も相当出しているんですが少量ですがヨウ素131も出しています。
    それより大量に出しているのは今福島原発でも問題になっているトリチウム(三重水素)です。
    トリチウムがなぜ危険かはチラシにも書いてありますが、大量に体内に取り込むと細胞の高分子結合を破壊します。
    これによって細胞が損傷します。
    これは実際にカナダで原発周辺で起こった健康損傷問題の原因になっています。
    日本の電力業界はこのトリチウムを全く無害だと言っています。
    (正確には、現在出ている量のトリチウムでは健康に全く影響はない、という言い方をしています)

    私たちが知らなければいけないのは、私たち自身が置かれている今の状態だと思います。
    私たちが知らなければ私たちは一人の市民として間違った判断をしてしまうと思います。

    今福島原発は危機的状況にあります。
    まず第1事故で破壊された施設は正常な復帰をしていません。
    すべて応急処置、仮設です。
    生命線の交流電源まで仮設です。
    さらに事故の鎮圧に伴って大量の高レベル中レベル低レベルの放射能が出ています。
    汚染水もその一つですけど、敷地内は汚染物だらけの状態になっています。
    核のゴミ捨て場と言ってもいいでしょう。
    ほとんどむき出しの状態です。
    今の法律ではこれは許されませんよね。
    原子炉等規制法違反です。
    でもそこはちゃんと手が打たれていて2012年11月7日付けで特定原子力施設に指定されて通常の法令の例外扱いとなっています。
    言ってしまえば治外法権状態です。
    だからこんなむき出しの核のゴミ捨て場になっても許される状態です。
    でも、法律が許しても現実は許しませんよね。
    法律が例外扱いしても、現実は例外扱いしませんから。
    福島原発が前にも増して危険な状態にあるということはみなさん、頭に入れておいてください。
    原子力規制委員会のホームページや東電のホームページをよく読みこめば、このことはお分かりいただけます。」

ということでデモ終了しました。

今日の感想として
シカさんからは
「最初からサラリーマン風の方が話しかけて来て、チラシを受け取りに来てくれた。
 同じような年配の女性の方もいた。
 (地震の影響かも?明確にこれまでと反応の違う人が出てきている。)
 学生の中に受け取る子が増えている。」との感想でした。

大歳さんは初めて土曜の伊方デモ参加でしたが
「今回初めて伊方デモ参加させていただきましたが、二人デモよりもチラシがずいぶん渡しやすく感じました。参加者のなかで最もチラシを配るのが苦手な私ですが・・・」
とツイッターで感想を寄せてくれました。

警察にお礼を言ってお別れし、1時間20分もの立ち話に。
長くなるので割愛しますが、大事な話が結構でました。
1点だけ。
「白い猫だろうが黒い猫だろうが、ネズミをとってくれりゃいい」
つまり、推進の動きから出ようが、反原発の動きから出ようが、
きちんと放射線や放射能の基礎理解をし、勉強し、検査器を扱うことができ
我々を放射能から守る力になってくれるのであれば、
どちらの金でその人材が生まれようが良い、という意味です。

私たちはICRPの批判をしますが、ICRPの学者の中にもしっかりした研究者はいます。
反対に反原発を言いながらしっかり研究・勉強していない学者もいます。
安易にレッテルを張ってこの人はICRPだからいう事は全部否定する、と言う姿勢を持ってはいけないと思います。
私たちは人ではなく、研究の中身と成果を見極める目を持つことも必要になってくるのかな、と思いました。
大変ですけどね・・・

あとシカさんの依頼でこの一言を載せてくれということなので・・・
「みんな楽しくHappy♡がいい♪」

以上ご報告いたします。