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第69回広島2人デモ 10月11日報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第69回広島2人デモの報告です。

まず告知したチラシの他に金曜日当日、急遽A4 2Pペラを作成し
6ページ立てで当日のチラシを準備しました。
ペラのチラシは、トリチウムに関する話題で、今後も随時このペラを差しはさむとともに
トリチウムシリーズのペラを作成する予定です。

告知の時にはトリチウムページがありませんでしたので
宜しければ再度ご覧ください。

▼A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131011_A4.pdf
▼A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131011.pdf

では報告です。

今回の参加は5人
哲野、網野、じゃけえさん、Kさん、そして初参加のSさんです。
Sさんはインターネットを検索中、たまたま先週のチラシをみつけ
参加してくれました。

集合場所で待っていると、プラカードを見る若い男性が。それがSさんでした。
哲野「チラシをお読みになりますか?」
Sさん「ああはい。今日は一緒に歩かせてもらっていいですか」
哲野「ありがとうございます。どちらでお知りになりました?」
Sさん「検索してたら先週のチラシをみつけて・・・」

今日のチラシの説明をしていると、警察の方も登場し
チラシを渡して説明してると音楽が鳴りました。

哲野「みんな秋口になって仕事が忙しくなってきてるから…
    Sさんがいないと本当に2人で出発だった」

ということでスタートです。

哲野のスピーチからはじまります。

哲野は電力会社やマスコミ、政府がしつこく「安全基準」「安全審査」という言葉を使っているが
「規制基準」「規制基準適合性審査」であること
田中俊一氏自体「安全基準と言うとこの基準を満たせばその原発が安全であるかのような誤解を生む」と発言していること
IAEAの元の言葉は regulatory requirement なのであって safety standard ではないこと
従って元々これは安全基準と呼ぶべきではなく、稼働する原発の最低限の規制要求と呼ぶべき性質のものであること
この regulatory requirement に規制委員会が規制基準と言う訳語を当てたものに過ぎない
従ってこの基準を満たせば安全であるかのように考えるのは元々的外れであること
しかし、電力業界は一般に対してこれが安全基準である、
そしてこれを満たせば安全のお墨付きを得たと錯覚させたい狙いがあること
マスコミは安全基準や安全審査と言う言葉を使うことによって
電力業界の宣伝の手助けをしていることなどを説明しました。

またチラシにまとめた、今年5月以降福島原発事故のトラブル一覧に触れ
福島原発は悪化の一途をたどっていること
トラブルを見ると第2苛酷事故の兆候として考えられること
今年に入ってから人為ミスが増えていること
東電や政府が人為ミスや気象を全く考慮せず鎮圧計画を立てており
実効性を伴わないことなどと指摘しました。
そして、真の危険は剥き出し状態になった900tもの核燃料にあること
これらが汚染水の元になっていること
この900tもの核物質が剥き出し状態で
何かあればまた第2苛酷事故の可能性があり
事態は人類が経験したことのない世界的に見ても危険な状態であることを訴えました。

哲野スピーチ中、じゃけえさん、Kさんが折り返し付近で参加。
ここで5人になりました。

そしてマイクがじゃけえさんに渡ります。
じゃけえ「え?もう変わるんですか?私来たばっかなのに」
哲野「折り返しのここまでボク、一人でずっとしゃべってたんだから。疲れたよ」

じゃけえさんはいつものように
福島原発事故以降、日本は原発事故が起こることが当たり前になったこと
その前提で原発が再稼働されようとしていること
福島原発の事故原因も追究しないまま、原発は絶対に事故を起こさないと言ってきた
その原発安全神話を批判しないまま再稼働するのはおかしい、とスピーチしました。
また、伊方原発がフクシマ並みの苛酷事故を起こしたら広島市民は一時移転の対象になり
容認しないでほしい、と訴えました。

▼結・広島
http://hiroshima-net.org/yui/

また福島原発事故から31か月目の今日、川内原発立地地元で国主導で初めての
広域避難訓練が行われたおかしさを指摘しました。

次にマイクがKさんに渡ります。
Kさんは福島で実際は健康被害が出ていることを訴えました。

Kさん「周りに住んでいる人、自分の家族、親戚、友達、知り合い、
    どんどん病気になっていった時に
    関連はありません、同じではありません、一致しませんと
    そう言われて納得することができますか?

    今福島で起きていることはそういうことです。
    もう表面に出てきています。
    色んな名前で病名をつけていますが
    白内障はチェルノブイリの時にも増えています。
    緑内障、心臓病、そして突然死
    口内炎、鼻血、
    ごく身近にいつでも自分もなったことのある病気や症状かもしれません。
    しかし今まではごくわずかに数えるもの、極わずかに罹るものだったのが
    それが普通になる、常に治らない、常に体調不良に見舞われるようになってきています。

    テレビの報道をみていておかしいと思いませんか?
    アトピー性白内障などというものがそんなに急激に患者が増えるというのはおかしいと思います。
    どうか色んなことを考えてみてください。
    福島のことを考えるということは、自分の身を守るのと同じです。」

次にマイクが網野に渡ります。
網野は今の基準は安全基準ではない。安全基準はまだつくられていない。
今規制基準は原発は事故を起こすもの、だけど圧力容器や格納容器が爆発するような苛酷事故にならないよう
爆発するくらいなら高濃度の放射能を大量に含んだ蒸気をだしてしまおう
その設備をせめて整えておこうという基準だと訴えました。
また伊方原発の危険に触れ、広島は原発立地自治体でもないのに
福島原発事故並みの苛酷事故が起これば一時移転の対象になること
その責任は誰もとってくれないこと
署名は今でも少しづつ集まっていること
そして市議会との進捗状況は閉会中継続審議になり、議員さんの間で勉強会を開こうと動いていると報告しました。
また、川内原発の避難訓練に触れ

網野「あの~ちょっとおかしいと思いません?
   なんで原発のために私たちが逃げなくちゃいけないんですかね?
   これ見た時になんか、空襲警報発令で逃げろって言われている気がして
   戦争みたいだなと思ったんですよね。
   マスコミも私たちの生存権を侵していると言う事に全く触れずに
   とうとうと報道しているので、マスコミもおかしいんじゃないかなぁと思いながら見てました。
   このおかしさはみなさんお気づきになっていらっしゃる方多いと思います。
   良く考えてみてください、なんで私たちが逃げなきゃいけないのか。」

とスピーチし、広島市民も原発立地自治体ではないのに自分の問題になっていると訴えました。
本当に、空襲警報発令で逃げなきゃいけないような世の中にするくらいなら戦争をさせなきゃいい
原発事故で逃げるくらいなら、汚れて戻れない世界にしたくないなら原発をやめればいいと思います。

元安橋に帰ってきてデモ終了。

Kさんが一人、遅れたので理由を聞いてみると
2人組みの高校生にチラシを渡そうとすると
いらないと言ったので、
いや、読んでみて。と福島はまだ鎮圧してなくて放射能がでていること
食品に放射性物質が入ったものが流通していること
など、説明したそうです。そして
Kさん「ごめんね、こんな世の中にしてしまって。
    本当は私たち大人が何とかしなきゃいけないんだけど」
と謝りながらチラシを渡すと、
高校生「知らなかったな」と言いながらチラシを受け取って熱心に読んでくれたそうです。

今日の反応ですが、プラカードを凝視する人が多かったです。
チラシも特に後半、よく受け取ってもらい、用意した40部はなくなりました。
途中、商店街のオーナーに声を掛けられた哲野は今日のチラシのポイントを説明していましたし
初参加のSさんは、これまたチラシ配りがうまくて「お疲れ様です」と言いながらチラシを差し向けてよく受け取られていました。
帰り間際、観光に来ていたらしき外国人に声を掛けられ
哲野「原発反対のデモなんですよ。ただ、単なる反対じゃなくて、広島にとってもちょっと緊急事態ではあるんですよ
    というのはここからわずか、100kmしか離れていない原発が再稼働することがほぼ確実なものでね。
    どちらから来られたんですか?」
男性「ドイツです。」
哲野「いい国ですよね。あなた方は原発と手を切ることを決めましたからね」
と、チラシを渡すと受け取ってくれました。広島土産にするそうです。

以上ご報告いたします。

◆以下各人の全文スピーチです◆

◆哲野

毎度毎週お騒がせしております。
金曜日お勤め帰りのお騒がせして申し訳ありません。
金曜日毎週本通りを1時間ほどいったりきたりして
原発の危険や今の状況をみなさんにお伝えしながら歩いております。

原子力規制委員会、これは原発再稼働のための規制基準を決めた組織ですが
原子力規制委員会は7月8日に新規制基準を決めました。
その過程で4月3日の原子力規制会合でそれまで『安全基準』と呼ばれていた基準を
『規制基準』と名前を変えました。

規制基準は元はIAEAの基準をベースにしています。
そのIAEAの基準は英語ではregulatory requirement
ですから規制上の要求という意味になるんですかね、
元々これを安全基準と呼ぶのは無理があったわけです。

原子力規制委員会 2013年4月3日会議から
▼会議議事録
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/20130403-kisei.pdf
(P32Pあたりから)
▼記者会見速記録
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20130403sokkiroku.pdf

4月3日の議事録や記者会見の速記録を読んでみると
原子力規制委員会の田中俊一委員長が名称を変える理由を次のように説明しています。

『安全基準と言うと、この基準を満たせばその原発が安全であるかのような誤解を生む』

電力会社なんかはこの誤解を上手く利用して
『安全基準に合格すれば原発は安全なんだ』とそういういい方をしています。

田中委員長によれば規制基準を満たすことは最低限の要求であって
原発の安全性はその後で一つ一つ事業者が、つまり電力会社が積み上げていくものである、
こういう観点から安全基準という言葉をやめて、規制基準にする、
これが4月3日の原子力規制会合の要点の一つです。

いまお配りしているチラシにその要点を抜粋しておりますので宜しければご覧ください。

原子力規制委員会の基準は、規制基準、regulatory requirement なのであって
安全基準 safety standard ではないということです。

これは単に言葉の問題ではありません。
福島原発事故が起こる前、日本はご承知のように「原発安全神話」にどっぷり浸かっていました。
今の安倍首相が前に首相だった2005年、国会で質問に答えて
「日本の原発は絶対に重大事故は起こさない」と大見栄を切ったことがありましたが
これこそが原発安全神話でした。

内閣衆質一六五第二五六号平成十八年十二月二十二日
「衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など
 原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書」

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm

福島原発事故で日本の原子力規制行政はこの原子力安全神話ときっぱり手を切った、あるいは手を切ろうとしている。
こういうことが言えます。
しかし電力会社や原発を推進したい側にとって、どうもこの「規制基準」という言葉は座りが悪い。
なじみが悪い。
というのは現実に原発立地自治体を歩いて
『うちの原発はリスクゼロではない、重大事故を起こす可能性が常にある。』ということを
言って歩くのはやりにくい。
『うちの原発は絶対に事故を起こしません。絶対にみなさんに迷惑を掛けません』と言って歩かないと
なかなか地元の理解が得られない状況になっています。

地元住民とすれば原発推進することで地元にお金が落ちる、
おまけに絶対に事故は起らないと保証してくれるわけだからこれは乗りやすい。
しかしお金は落ちるけど事故は起こすかもしれないと言われると
これはちょっと考えものである。
ですから原発安全神話をそのまま踏襲したような安全基準という言葉を
電力会社は使いたいわけです。

規制委員会は、ゼロリスクではない、原発は常に重大事故を起こす可能性があるという
こういう言い方とはちょっと違う言い方、安全ですとどうしても言いたい。
ですから電力会社はいまでもしつこく『原子力規制基準』とは呼びません。
『原子力安全基準』と呼んでいます。
しかし電力会社が原子力規制委員会に出す文書にはちゃんと『規制基準』と書いてあるんですけど
一般にモノを言う時には『安全基準』という言葉を使います。
そして『安全基準』に合格したんだから、これは規制委員会がお墨付きを与えた安全なものである、と
こういう言い方をしていくわけです。

マスコミはご存知かどうかしりませんが長い間発表報道に慣れています。
記者クラブ制度がネックなんですが、発表報道とはどういうことかというと
内閣官房長官が発表する、それをそのまま書く
警察がなにか発表する、それをそのまま書く、
同じように電力会社がなにか発表する、それをそのまま書く、
これが発表報道です。
日本は戦前、この発表報道は『大本営発表』と呼ばれていました。
ですから今でも形を変えた大本営発表が毎日、テレビや新聞を賑わしているわけです。

発表報道に慣れきった日本のマスコミは
電力会社が発表した『安全基準』という言い方をそのまま鵜呑みにして書いています。
今でもテレビのニュースを見ていると、原子力規制委員会の安全基準、
安全基準に適合しているかどうかの審査は安全審査。
正式な言葉は安全審査ではなくて、『規制基準適合性審査』です。

田中委員長が言うようにこれに合格したからといって
安全が保証されるわけではありません。
だいたい原発の安全など誰にも保証できるものではありません。

しつこく安全神話、安全審査、安全基準と言う電力会社とマスコミの姿勢を
みなさんも少し考えたほうがいいかなと思います。

今日10月11日はちょうど2011年3月11日福島原発事故が起こってから
ちょうど31か月目にあたります。
原発事故が起こって約9か月経った2011年の12月に当時の民主党野田政権は
福島原発の冷温停止状態宣言をしました。
冷温停止状態というのはちょっとおかしな表現なんですが、
経産省や当時の野田政権とすれば「冷温停止」とはどうしても呼べない。
でも冷温停止と言う言葉と言う言葉を使いたい。
原子力にとって冷温停止とは、炉内の温度が100℃以下になることです。
炉内の水温を100℃以下に維持する、これが冷温停止という定義になります。

ただし冷温停止と言う言葉を使うには原子炉が健全でなければなりません。
格納容器や圧力容器に穴があいたり、メルトダウンを起こした原子炉に
冷温停止と言う言葉を使うのは、これはもう形容矛盾ですから
冷温停止と言う言葉を使えなくて「冷温停止状態」
わけのわからない言葉を作り出して宣言をしたのが12月のことでした。

それから1年経った2012年12月、福島原発事故の状況はどうだったかと言うと
ただ水で冷やすだけ。水で冷やす状態がずっと続いています。

この間、事実上の事態の進展は全く見られませんでした。
現状悪化を食い止めるだけの1年間でした。

野田政権が冷温停止状態宣言、これは実は政治的には収束宣言とみなされたわけですが
この事態と、今と比べてみると、明らかに状態は悪化しています。
悪くなっています。
悪くなっている理由はこれも極めて単純です。
福島原発事故の大元の危険要因は1号炉から3号炉、1号から4号炉プールのなかにある
約900tに近い、ほぼむき出しの状態になった核燃料が原因です。
900tというのは半端な数ではありません。
1945年、マンハッタン計画では広島に原爆を落として以来
900tものプルトニウムやウランなどの核燃料が剥き出しになった状態は
一度もありませんでした。
チェルノブイリ事故の場合も大方の放射性物質は飛散をしました。
広島原爆にいたっては、使われた核物質は60kgにすぎませんでした。
福島原発の900tもの核物質剥き出しの状態、こうした状態は人類が一度も経験したことのないものでした。
どうすればこれ以上の事故、大量放出の事故を防ぐのか
方法はたった一つしかありません。
水をかけて冷やすことだけです。
これ以外に方法はないのです。
これ以外の方法はきちんと核物質を管理して隔離してしまうこと
閉じ込めてしまうこと、これ以外の方法はありません。
核燃料を完全にコントロールして隔離するか、水をかけてただ冷やすか
大きく言えばこの2つのうちどちらかしかありません。

福島原発の場合はコントロールすることはおろか
いったいどれくらいの核燃料が損傷しているのか
健全な核燃料はどれくらいあるのか
全くわかっていない状態ですから
コントロールなどというものではなく、単に水で冷やしているだけです。

東電の資料によれば1号炉から4号炉まで毎日340tの水を必要としています。
この水は直接剥き出しになった核燃料に当たるわけですから
当然、高濃度汚染水になります。

事故前のように冷却水の循環機能が確保されていれば水が溜まっていくということはありませんけども
正常な冷却水循環機能は失われております。
ですからどんどん水が溜まっていく。
1日340t冷却水を使ったうち、汚染水として300t出てくるというのが東電の資料です。
今問題になっている汚染水タンク。これは1基あたり1000tの汚染水を溜められます。
1日300tですから3日か4日に1基ずつ1000t貯蔵タンクを潰していることになります。
この状態がいつまで続くのか、それは誰にもわかりません。
それを言うためには、炉内の核燃料の損傷状態を把握しコントロール下に置く必要がありますが
今現在1号炉から3号炉、プール自体にも人が近づける状態ではありません。
一番高いところでいうと1時間に100シーベルト。
全然想像もつかないような物凄い放射線・放射能がでてますので
どんな防護服を着ても近づくことはできません。
従っていまだにわかりません。
従って水をかけ続けるのがいつまで続くのか、これは誰にもわかりません。

しかし福島原発敷地は有限です。
いつかは敷地がなくなります。
いつかは溢れていきます。
その日がいつ来るのかはこの放射能汚染水をどう処理するかにかかってきますが時間の問題。

さらにもう一つ悪いことがあります。

今のは冷却水を掛けることによって生ずる高濃度汚染水の問題でしたが
福島原発は海岸の高台を削って平地にして、そこに作った原発です。
原発の真横、山側から大量の地下水がモロに1号機から4号機までの原発建屋に当たります。
つまり事故を起こして剥き出し状態になった核燃料に地下水が当たるわけです。
これは経産省の推計ですけど、敷地を毎日流れる水は毎日約1000tと言っています。
1000tの水が全部毎日1号機から4号機にあたるわけではありませんから
1号機から4号機の建屋に当たって汚染する水は約400tというのは経産省の推計です。
すなわち毎日掛ける水300t、地下水からくみ上げる水が400t
合計700tのもの汚染水が毎日生ずることになります。

原子力規制委員会の田中委員長が、原子力規制委員会が発足した時に
福島第一原発事故の状況を問われて
福島第一原発事故の収束、鎮圧作業は要するに水戦争だとそういう風に言いましたが
まさしく福島第一原発では水戦争が行われています。

しかしよく考えてください。

放射能汚染水と騒ぐ割に、その汚染水の原因、
すなわち900tもの剥き出し状態の核燃料のことはみなさんあまり触れません。
触れたくないのが実情です。
これに触れるといまだに現状が把握・理解できていない、
その福島の状況がみなさんの前に明らかになるからです。
東電はもちろん、マスコミも政府も、汚染水の問題は騒ぎますが
汚染水の原因因子になっている剥き出し状態の核燃料のことには触れません。

しかしながら本当の危険の原因は剥き出し状態になった900tに近い核燃料が
全くコントロールされていない、その状況がもう2年7か月も続いている
これが福島第一原発の状況です。
これがいつまで続くかわからない、こういう問題に私たちは直面していることになります。

900tですよみなさん、900t。
元はウラン235、238、プルトニウム239といった、トンデモない核物質です。
これが剥き出し状態になっている、この現実問題にやはり私たちは
直面しなければならないと思います。

東電・政府が計画する収束案、廃炉計画…
今の段階で廃炉なんて言ったって、こりゃもう全然お話にもなりませんけど
これからどういう風に事態を収拾していくかの計画を読んでいて
最も気になることがあります。
政府・東電の計画は、台風も来ない、地震も起らない、人間はミスを犯さない、
すべて予定した計画は予定通り進む、想定外は生じない
こういうありえない様な事を前提にして計画を作っています。
現実につい10月9日、RO汚染水、逆浸透膜方式を使ってセシウムだけを取り除く除去装置があるんですが
この装置のパイプから汚染水が約7トン、溢れ出しました。
考えられないような事故ですが、これがなぜ起こったかというと
現場の作業員の配線ミスです。
間違えてパイプを繋いでしまった。
そして出てはならないところから汚染水が出た、これが原因です。

今お配りしているチラシに今年の5月以降から起こったトラブルや事故のリスト
これは全部載せるわけにいきませんので主なものを寄りだして掲載しています。
そのトラブル一覧表をみていると、今年から、去年には見られなかった大きな特徴が発見できます。
それは今申し上げたような人為ミスが目立って増えているということです。
人間は絶対にどこかで失敗を起こします。
ミスを起こさない人間はいません。
こうした人為ミスは必ず起こってくる、これはやむを得ない事だと思います。
しかし今年になってこれだけ人為ミスが起こっているのは何か理由があると思います。
この理由はまだわかりません。
わかりませんが、一つの理由としては現場の作業員の人たちが疲れてきて集中力を欠いている
指揮を執る側も疲れて来て細かいところに目がいかない、
こういう状態になってきているのではないかと思います。
昼も夜もない、この緊張感の中で、人間がどれほど持つのか。
今年になって東電福島敷地内の人為ミスが増えてきているのは
一つにはそういう原因があるのではないかと思います。

こういう風にものを考えていくと極めて恐ろしい想像が生まれます。

900トンもの剥き出しになった核燃料を暴走させない、
これを出来るだけ大人しくさせておく
この作業にはとてつもない人手と注意力と時間とコストがかかります。
もし福島原発敷地内の人たちが現在のままではその作業に耐えられなくなっている、その兆候だとすれば
私たちは確実に福島第2苛酷事故に近づいていると言わざるを得ません。

このトラブル一覧リストが福島原発から発せられる第2苛酷事故の徴候なんだと、サインなんだと
こういう風に考えることが出来ると思います。

◆じゃけえさん

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、お騒がせしております。
毎週金曜日恒例の広島2人デモです。

それぞれが原発に反対したい一心で個人的な意思を持って集まり
みなさんに知っていただきたい内容をスピーチしながら歩いております。
少しでも耳を傾けていただけると幸いです。

毎回チラシを作成し、お配りしております。
原発問題について考える際、是非参考にしてみてください。
チラシはwebでもご覧いただけます。
広島2人デモで検索してみてください。

今日のニュースで日本で初めての原発事故に対する避難訓練が行われたそうです。
原発事故の避難訓練、いままではしたことがありませんでしたよね。
日本の原発は事故を起こさないことを前提で動かしてきたので
原発事故の避難訓練なんてしたことありませんでした。
それが今日、初めて行われたそうです。

原発は事故を起こさない、そう約束して稼働してきたはずなのに
事故は起ってしまいました。
安全基準、安全審査なんて言葉が使われていますが
安全審査も安全基準も存在しません。
正しくは規制基準、規制基準適合性審査です。

原発事故が起ってしまってからの日本では、原発事故が起ることが前提で再稼働されます。
原発が再稼働され、原発は事故を起こすことが前提で再稼働されるので
原発事故の避難訓練を行うような日本になってしまったのです。

事故が起こった時に『原発は事故を起こさないと言ったじゃないか』と批判することが
先に行われるべきだったのに
事故は起ってしまったので、原発事故は起ることは当たり前になりました。
みなさん、原発事故に備えて避難訓練してください、と言われています。
まずなぜ事故が起こったのか
事故が起こらないと言っていたのに事故が起こったのは何故なのか
それを追及してから再稼働するのが道理にあっているのではないでしょうか

広島から一番近い四国にある愛媛の原子力発電所はいま停まっている日本の原子力発電所の中で
再稼働最有力候補となっています。
事故が起こってからの日本では日本の原発は事故が起こることが前提で再稼働されます。

広島から一番近い四国にある伊方原発で福島並みの苛酷事故が起これば
私たちは広島に住めなくなってしまいます。
伊方原子力発電所の再稼働を容認するということは
私たちの広島から一番近い原発で事故が起こっても構わない
事故が起こったら広島で築き上げたものを全て捨てて
避難してもかまわないと言っていることと変わりません。

伊方原子力発電所再稼働を容認しないでください。
これからも広島に住みつづける気持ちがあるのでしたら
伊方原子力発電所再稼働に反対してください。

広島市議会に伊方原子力発電所再稼働反対の決議を上げてもらうための請願を提出しました。
広島市民の1541名の署名とともに提出しました。
伊方原子力発電所再稼働反対にご賛同いただける方は是非ご署名のご協力を宜しくお願いいたします。
署名は追加で提出することができます。

結・広島で検索してみてください。

日本の原発は事故を起こさないことを前提に稼働してきましたが
福島原発で事故は起ってしまいました。
これからの日本は、原発は事故を起こすことが当たり前の日本になってしまいました。
ですからこれから再稼働される原発は事故が起こす可能性が充分あり得るものとして再稼働されます。
避難訓練はしますが、それは自然災害に備えるためのものです。
原発事故の避難訓練が行われたそうですが、原発事故は人災です。
人の手によって起こされる災害です。
人の手によって起こされる災害なのでしたら
人の手によってその災害を食い止めることができるはずなんです。

◆Kさん

毎週お騒がせしております。
広島2人デモです。
みなさんに考えていただきたいことがあります。
福島から放射能が漏れ続けています。
自分の住んでいる近くで、もし工場のようなものが爆発して
目に見えない何か化学物質のようなものが出ている、
それでもすぐに健康被害はおきません。
大丈夫です、そう言われて、「ああ、大丈夫なんだ」と暮らし続けることが出来ますか?

知らない間に空気や水の中に混ざり、雨と一緒に土にしみこみ
食べ物の中にもそういう得体のしれないものが入っているかもしれない
そう思いながら毎日毎日空気を吸い、水を飲み、食事をして
そしてもしも病気になってしまったときに
その病気が自分一人だけでなく
周りに住んでいる人、自分の家族、親戚、友達、知り合い、
どんどん病気になっていった時に
関連はありません、同じではありません、一致しませんと
そう言われて納得することができますか?

今福島で起きていることはそういうことです。
もう表面に出てきています。
色んな名前で病名をつけていますが
白内障はチェルノブイリの時にも増えています。
緑内障、心臓病、そして突然死
口内炎、鼻血、
ごく身近にいつでも自分もなったことのある病気や症状かもしれません。
しかし今まではごくわずかに数えるもの、極わずかに罹るものだったのが
それが普通になる、常に治らない、常に体調不良に見舞われるようになってきています。

テレビの報道をみていておかしいと思いませんか?
アトピー性白内障などというものがそんなに急激に患者が増えるというのはおかしいと思います。
どうか色んなことを考えてみてください。
福島のことを考えるということは、自分の身を守るのと同じです。

自分の命と家族の命、家族の健康、これから先生まれてくる子どもたちのために
今どうしてもみなさんに考えてほしい事です。

いろんな報道のなかで汚染水が漏れ、そのことと健康被害を結びつけることはありません。
それなのに病気は確実に原発事故以降増えています。
色んなことを考えてみてください。
そして自分の身体や将来、自分たちが生きていきたいこの広島を守るために考えてください。
宜しくお願いします。

◆網野

毎度毎週お騒がせしております。
商店街のみなさま、ご通行中のみなさまお騒がせしております。
毎週金曜日恒例で歩いております広島2人デモです。

原発関連で調べたこと、おかしいなと思った事
それらを調べてチラシにしてお配りしておりますので
もしよかったらご参考になさってみてください。

今日みなさんにどうしても知っておいていただきたいと思ってまとめたのが
マスコミが最近よく『安全審査』と言う言葉を使っています。
ところがこれは『安全審査』ではありません。

当の原子力規制委員会の田中委員長が規制基準と名称を変更した時に
発言しているのがあります。
「原発はゼロリスクではない」「もう我々は万歳しているんだ」ということを言っています。
それから「安全基準と言うと、この基準を満たせば安全だと誤解を招く」
そういう風に委員長の田中俊一氏は言っています。
つまり審査が進められているこの基準は安全基準ではなく規制基準です。

じゃあ安全基準と規制基準のどこが違うのか。

規制基準とは苛酷事故が起らないよう…
原発は事故が起こる、これはどうしてもゼロにはならない
なのでせめて苛酷事故に発展しないよう、
例えば福島原発事故のように放射能が漏れるように
メルトダウンしたら原子炉が爆発しないように高濃度の大量の放射能の混じった空気を
爆発するくらいだったら出してしまおう、せめてこれくらいの設備をつくっておこう
これが今の基準なんです。
だからまだ安全基準ではないんです。
設備を整えておきなさいという規制基準なんです。

まだ日本の原子力規制行政は安全基準に取りかかっていないんです。
だから安全基準という言葉を使うのは不適当だということで
規制基準という名前に変更されています。

でも電力会社の人たち、マスコミの人たち、原発による支配構造を維持したい金融業界
それから政府、そういった人たちはわざと安全基準や安全審査と言う言葉を用いています。
これはなぜかというと、この基準を満たせば、安全なんだと私たちに刷り込んでおきたいと言う事です。

チラシをお配りしております。
そこに原子力規制委員会の4月3日の議事録や記者会見から
どう発言したのか抜粋して載せております。
よかったらご覧になってください。
もしよろしかったら原子力規制委員会webサイトから4月3日の議事録をご覧になってみてください。
32ページ目に出てきます。

広島から一番近い原発は一番近い原発は愛媛の伊方発電所です。
いまここが再稼働最有力候補で進められています。
伊方原発がもし苛酷事故を起こしたら昨年12月シミュレーションが出ました。
それによると40μSvという高い被曝線量になり
一時移転といって原発立地自治体でもないのに逃げなくてはいけなくなります。
それは広島市が責任を負ってくれるのかというとそうではありません。
誰も責任が取れない、隙間になっております。
つまり私たちは誰にも責任を取ってもらえない状態で、自分のお金で
広島から逃げなくてはいけなくなるということになっております。
そのことに気が付いて、いま、広島市に請願を提出しております。
伊方原発に反対してくださいと。
ところが広島市のほうは「いやこれはエネルギー問題で国の問題だから」といって
話が通じない状態になっておりまして
閉会中継続審議になりましたので、広島市の人や議員さんと勉強会を開いたりして
これをなんとか進めようといま動いております。
もしよかったらこの請願に参加してください。
今日届いた署名は地元の町内会長が、「こんなもんいらんわ」と言って署名をしてくださいました。
私たちの生活が脅かされるような原発ならいらんわ、っていうことで署名に参加してくださっています。
事は原発の問題っていうのは、福島でなく、
まったく私たち広島市民の生活を脅かす問題になってしまいましたので
一度考えてみていただければと思います。

10月11日福島原発事故から31か月目の今日、
川内原発で避難訓練が行われました。
一番最初の広域避難訓練、原発苛酷事故を想定しての広域避難訓練です。
実際に苛酷事故になったら広域避難訓練ですから実際には何万人、何十万人と言う人が動きますが
今日動いたのは3000人くらいだそうです。
あの~ちょっとおかしいと思いません?
なんで原発のために私たちが逃げなくちゃいけないんですかね?
これ見た時になんか、空襲警報発令で逃げろって言われている気がして
戦争みたいだなと思ったんですよね。

マスコミも私たちの生存権を侵していると言う事に全く触れずに
とうとうと報道しているので、マスコミもおかしいんじゃないかなぁと思いながら見てました。

このおかしさはみなさんお気づきになっていらっしゃる方多いと思います。
良く考えてみてください、なんで私たちが逃げなきゃいけないのか。
これは川内原発の周辺の人たちが避難訓練をしたんですけど
広島は伊方原発でもし苛酷事故が起これば、広島は一時移転の対象になる可能性があります。
で、原発立地自治体ではありませんから、誰も補償はしてくれません。
自分で逃げなさいということです。
こういったことをマスコミがきちんと調べて報道してくれたらいいんですけど
マスコミが電力会社のいうなりに報道しているので
自分たちで調べて、「え?いまこんなことになってんの?」ってわかって
いま広島市に請願を上げて、これはおかしいんじゃないか、広島市民の代表として
伊方原発の再稼働を反対だと決議をあげてくれと今私たち動いています。

ホームページの方に調べた情報をあげています。
良かったら結・広島で検索してみてください。
署名も集めていますので、もしよかったら参加してください。