(2010.2.9)


<参考資料> アメリカ連邦政府総負債の推移とGDP比率 2010年2月


 2010年2月ホワイトハウスの運営予算局から「連邦政府の予算 歴史テーブル−2011FY」が発表された。その資料に基づきこの表を更新する。なお更新にあたっては、前年推測値と合わせて閲覧出来るようにした。

 この表を作成しながら、気がついたことがある。2009年2月時点、ホワイトハウス運営予算局は、2009会計年度(2008年10月1日から2009年9月末まで)期末の、連邦負債総額を12兆8675億ドル(1158兆円。1ドル=90円。以下同じ。)と予想した。ところが実際に同期末では、11兆8758億ドル(1068.8兆円)にとどまった。好転したものと考えた。ところが、2009年2月時点の予測と2010年2月時点の予測を並べてみると、2010年度がそれぞれ14兆4563億ドル(1301兆円)と13兆7866億ドル(1171兆円)、2011年度ではそれぞれ15兆6739億ドル(1410兆円)と15兆1440億(1363兆円)と大分差が縮まってくる。2012年度では16兆5657億ドル(1491兆円)と16兆3356億ドル(1470兆円)とほとんど差がなくなる。2013年ではそれぞれ18兆3500億ドル(1651.5兆円)と18兆5323億ドル(1667兆円)とついに逆転するのだ。つまりこういうことである。オバマ政権は、2009年に発生すると予測した総負債のうち、約1兆ドルを向こう4年間に割り振って先延ばししたのだ。しかも、この間のGDP成長率を年平均3.7%と比較的高い予測をしている。実際2009年度は、0.13%の伸びとした予想が、実際値−0.02%と逆に下落したのである。

 なおこのグラフをよく理解するために、「<参考資料> アメリカ連邦予算の仕組みと連邦負債」を参照して欲しい。

資料の出所は<http://en.wikipedia.org/wiki/United_States_public_debt>
及びホワイトハウス「Historical Table-2010」
<http://www.whitehouse.gov/omb/budget/fy2010/assets/hist.pdf>
及びホワイトハウス「Historical Table-2011」
<http://www.whitehouse.gov/omb/budget/fy2011/assets/hist.pdf>

連邦政府総負債額及びGDP額の単位は10億ドル、GDPに対する比率は%。
est.はそれぞれの資料の推定である。赤字部分または青字部分は、運営予算局の推測値である。
GDP数値も同じ資料からの抜粋である。
比率以外の数字の単位はすべて10億ドルである。
アメリカ連邦政府の会計年度は10月1日に始まり、翌年9月末に終わる。総負債の数字はそれぞれ会計年度の9月末時点の数字である。

会計年度 総負債 GDP GDP比率 GDP伸率 負債増加額
1930 16.2 97.4 16.5%   -
1940 43.0 96.8 52.4% - 26.8
1950 257.4 273.2 94.1% - 214.4
1960 290.5 518.9 56.1% - 33.1
1970 380.9 1012.9 37.6% - 90.4
1980 909.0 2725.4 33.3% - 528.1
1990 3,206.3 5,737.0 55.9% - 2,297.3
2000 5,628.7 9,708.4 58.0% - 2,422.4
2001 5,769.9 10,059.8 57.4% 3.62% 141.2
2002 6,198.4 10,378.4 59.7% 3.17% 428.5
2003 6,760.0 10,803.7 62.5% 4.10% 561.6
2004 7,354.7 11,503.7 64.0% 6.48% 594.7
2005 7,905.3 12,234.9 64.6% 6.36% 550.6
2006 8,451.4 13,009.9 64.9% 6.33% 546.1
2007 8,950.7 13,642.3 65.5% 4.86% 499.3
2008 9,985.8 14,222.3 70.2% 4.25% 1,035.1
2009 (est.) 12,867.5 14,240.2 90.4% 0.13% 2,881.7
2009(実際値) 11,875.9 14,237.2 83.4% -0.02% 1,890.1
2010 (est.) 14,456.3 14,728.8 98.1% 3.43% 1,588.8
2010 (est.) 13,786.6 14,623.9 94.3% 2.72% 1,910.8
2011 (est.) 15,673.9 15,499.8 101.1% 5.23% 1,217.6
2011 (est.) 15,144.0 15,299.0 99.0% 4.62% 1,357.4
2012 (est.) 16,565.7 16,470.4 100.6% 6.26% 891.8
2012 (est.) 16,335.7 16,203.3 100.8% 5.91% 1,191.6
2013 (est.) 17,440.2 17,497.8 99.7% 6.24% 874.5
2013 (est.) 17,453.5 17,182.2 101.6% 6.04% 1,117.8
2014 (est.) 18,350.0 18,386.4 99.9% 5.08% 909.8
2014 (est.) 18,532.3 18,192.6 101.9% 5.88% 1,078.8
2015 (est.) N/A N/A N/A N/A N/A
2015 (est.) 19,683.3 19,190.4 102.6% 5.48% N/A

【註1】 2009年の数字は上段が2009年2月時点の推測値、下段が2010年2月時点の実際値である。
【註2】 2010年から2014年までは上段ガ2009年2月の、下段が2010年2月時点の各推測値である。
【註3】 2015年については下段が2010年2月時点の推測値。2009年2月時点では推測されていなかった。
【註4】 数字はすべて基本的には会計年度末における数字である。だからたとえば、連邦政府の総負債は2009年9月末の時点では、11兆8759億ドル(1068兆8310億円)だった。すでに2010年1月末の数字は発表されおり、12兆3000億ドル(1107兆円)に増加した。この間6ヶ月で4240億ドル(38兆1600億円)増加したことになる。さらにこの数字は、ホワイトハウス予算局によれば10年9月時点で、13兆7866億ドル(1241兆円)に増加すると推測していることになる。