(原文:http://www.doug-long.com/stimson4.htm )
(スティムソン日記の註)

1945年5月30日
暫定委員会を前に揺れるスティムソン



 今日はほとんど1日中、S−1の問題に時間が使えた。
今週はS−1に精力を注ぐことができる見通しだ。―中略―

 それから事務室へ戻って、ジョージ・ハリソンと長い、面談をした。
ハリソンは、その場所で働くある人間からの、S−1に関する手紙を持ってきた。
 【この手紙はマンハッタン計画に従事するエンジニアで、O・C・ブルースターの手紙だった。
  ブルースターはこう訴えている。
   「ドイツからの脅威が取り除かれた今、原爆計画を中止すべきです。」
   「文明が破壊されることは極めて現実のものとなりました。私に意見を言わせて頂ければ、
    これはほとんど不可避的な結末となります。」
  スティムソンはこの手紙に大いに動かされた様子で、この手紙をトルーマンに送った。
  トルーマンの反応は知られていない。 】


 それから、夜の間、メイベル(スティムソンの夫人)がこの手紙を注意深く、すべて私に読んでくれた。
それからブッシュとコナントからの2通の手紙も読んでくれた。
ほとんど夜中、この事が私の頭を占めていた。