(原文:http://www.doug-long.com/stimson6.htm)
(スティムソン日記の註)

1945年7月2日
大統領に提言



 11時にホワイトハウスに出かけ、大統領に今日は2つ重要な議題があるといった。
一つは日本に関する我々の計画だ。もう一つは、ドイツの取り扱いである。彼はこの議題には悩まされており、私の見解を聞きたいと云った。
そこで私は前に週に準備してきた分厚い書類を取り上げ、第一番目に、日本に対して降伏勧告をすることに価値があるかどうかの問題から入った。大統領は私たちが先週準備したメモに目を通し、大いに動かされたようだった。(この部分は、「スティムソンの対日宣言原稿」と呼ばれている)
 彼は私の警告原稿を検討した。私はこれは単に仮の原稿であって、S−1の取り扱いについて最終決定するまで書き直す必要はないと云った。
また私は、最初の原爆が投下された後、大統領が発する声明の暫定委員会で用意した原稿も示した。これも彼は注意深く読んだ。それから、S−1問題に関してロシアに対していかに対応するかに関する暫定委員会の委員たちの姿勢について話題を転じた。この時までに私に割り振られた時間は終了し、ドアの所にはいらいらしながら待っている人があふれていた。大統領はこれらの問題は極めて重要なので、明日もう一度来てくれないか、明日なら時間は十分あるといった。―中略―