プロフィール

コンテンツ

記事一覧

第125回広島2人デモチラシ 誤植修正のお知らせ

みなさま

ご案内した11日の広島2人デモのチラシですが、
いくつか誤植やミスがありましたので、修正して再掲載いたしました。
ダウンロードされた方は再度ダウンロードいただければ幸いです。

▼第125回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150311.pdf

取り急ぎご連絡いたします

第125回広島2人デモ 3.11特別版 2015.3.11 お知らせ

ファイル 396-1.jpgファイル 396-2.jpgファイル 396-3.jpgファイル 396-4.jpgファイル 396-5.jpg



▼第125回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150311.pdf

みなさま

お騒がせしております。
第1225回広島2人デモのお知らせです。
今日は3月11日、特別に歩きます。
チラシが出来ました
宜しければご覧ください。

▼タイトル
「福島第一原発は今⑧
福島原発事故は継続中、廃炉のメド立たず」

▼トピック
1.福島第一原発による原子力緊急事態宣言と特定原子力施設の意味
2.福島原発 第2過酷事故の危険は全く去っていない
3.やっと見えてきた中期的全体観-リスクだらけの敷地内
4.全体が放射性廃棄物置き場と化している敷地内
5.3号機ガレキ撤去に伴う放射性物質拡散事件
6.2015年2月に明らかになったK排水路汚染水流出事件
7.海水配管トレンチ汚染水問題とは
8.あくまで凍土壁遮水工法に固執する東電・鹿島の320億円
10.本来の強力な権限を使おうとしない原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)

いつも通り18時から、今日も歩いて参ります。

第124回広島2人デモ 2015年3月6日報告

ファイル 395-1.jpgファイル 395-2.jpgファイル 395-3.jpgファイル 395-4.jpgファイル 395-5.jpg

みなさま

毎度毎週お騒がせいたします。
第124回広島2人デモのご報告です。

帰りの車の中で、ポツリと、
哲野「今日のチラシ、失敗だったかもしらんなぁ…」
網野「え?どうしてそう思うの?」
哲野「スピーチしていて、気が付いたんだが、
   トピックがどれもこれも消化不良というか、説明し足りないというか、
   点しか説明してないというか、なんというか・・・」
網野「それは仕方がないじゃない。
   だって、どのトピックもまともにやれば一回分のチラシだって足りないくらいなんだもん。
   説明し足りないのは当たり前でしょ。」
哲野「そうだろ?やっぱり君だってそう思うだろ?」
網野「忘れたの?今回のチラシは被曝問題を大きく捉えてみよう、俯瞰してみよう、
   というところに目的があったでしょ?個々のトピックを詳しく説明するよりも
   大きく捉えなおしてみよう、タコツボに入るのをやめて、
   タコツボからでて、眺めてみよう、そこに目的があったじゃない。」
哲野「そうそう、そうだよなぁ。原発問題や被曝問題は、ありとあらゆる問題と複雑に絡み合っている。
   だから色んな問題との絡みを全体から見てみよう、それが企画意図だったよなぁ。
   スピーチするときにすっかり忘れてた。」
網野「その意味では、不充分とはいえ、二重のシールドに守られる地球から、
   食品安全委員会の基準値決定の過程まで、
   広島・長崎の高線量外部被曝データがもとになってICRPの低線量内部被曝無視が
   行われていることまで、ざっと眺めてみることができた。
   私はこのチラシは成功だと思いますよ。」
哲野「ウーン。その通りではあるが、ウーン、説明が足りないよねえ。言葉足らずだよねえ…」
網野「でもさ、こういう俯瞰の視点を提供するのって、なかなか私たちもお目にかからない。
   みんな、こういうことを求めてるんじゃないだろうか。
   自分がいま、どういう状況の中にあるのか、確認したいんじゃない?
   それにさ、ホラ、タコツボはICRPの思うツボじゃない。」
哲野「そうそう。奴らの手に乗っちゃいけないよな。」

と、いいながら、哲野は帰りの車の中でずっと納得いかない様子でした。

その深夜、webサイトのアクセス解析を見てみると
金曜日1日間(0時から24時まで)のページビューを見て、網野の方が正しいとわかりました。
今回チラシのページビューは「7,535」だったのです。
恐らくは1日の1つのチラシのページビューとしては、過去最高だと思います。

集合場所に時間ギリギリに到着しました。

というのは、チラシ作りの真っ最中、木曜日の夜11時近くになって、
網野「なんか焦げ臭い」
哲野「そう?俺の方は全然臭わないけどな」
と、言い終わらないうちに、けたたましい消防車のサイレンの音。
しかも、1台や2台じゃありません、しかも、ごく近所でサイレンが止まります。

網野が窓をあけると、どっと煙が。
哲野「こりゃ近いね。」
網野「近いどころじゃないわよ!」

2人とも慌てて出ると、あたりは煙でもうもう。
しかも、消防車の赤色灯のあたりを見ると、哲野の自宅付近で停まっているようです。
網野「電気ストーブ、ちゃんと消して出た?」
哲野「ウン、ウーン…消して出たと思うけど、そう言われてみれば…」
自信なさそうです。
近くに行ってみると、哲野の自宅ではないものの、四辻を挟んでつい3軒隣の家が火元です。
(今朝の朝刊を見てみると、人1人が亡くなったそうです。)
類焼の可能性はなしと見極めがついて、引き上げる際中、
哲野「これ、はしご車だね。しかも南署から来てる。」
網野「三段はしご車ね。これだと中高層ビル対応のはしご車ですよ。
   これが来てるということは、第二出動までしたんじゃないかな」
哲野「消防は頼もしいよね。最悪の事態を想定して、持ってる資源を総動員する。
   これが危機管理だよね。最悪の事態を想定して、手を打つ。これが防災対策だよね。」

実際、三段はしご車ばかりでなく、最悪の事態を想定して10台は来ていたと思います。

網野「原発事故対策とはえらい違いだよね。」
哲野「え?…そういえばそうだ。
   原子力規制委員会の特定原子力施設評価・検討会合の議事録を読むと
   東電も規制委員会も、特に東電がそうだけど、最悪の事態どころじゃなく、
   今見えている一番望ましい事態を想定して手を打ってる。
   打つ手が外れると、ALPSにしても、汚染水にしても、凍土壁にしても
   出てくるセリフが判で押したように同じ、『見込みが違いました』
   これ、危機管理でもなく、原発事故対策でもないよね。
   最も、最悪の事態を想定すれば、日本政府挙げて、
   この問題に集中しなければならなくなっちゃうからね。
   でも、そうすべきだ。」
網野「この現状で、原発の再稼働、なんて、とんでもない話だよね。」

と話しつつ、事務所に戻ったのです。
これが寝坊の原因、現場ギリギリ到着の理由でした。

▼本日の元安橋東詰め。だいぶ明るくなってきました。

▼植え込みに差したプラカード

警察の方と指令書確認後、18時の音楽を聞いて出発です。2人きりの出発です。
(平和公園の音楽チャイムは2か月ぶりに直ってました)

▼本日のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150306.pdf

▼タイトル
「放射線被曝に安全量はない
 There is no safe dose of radiation」
▼トピック
1.原発の存在を正当化する放射能安全神話
2.放射能とは何か-放射能は人間の細胞やゲノム(遺伝情報)を破壊する
3.人間はなぜ放射能に弱い(脆弱)のか
4.磁気圏と大気圏が地表を守る2つのシールドとなった
5.自然放射線と人工放射線、そして人造放射線
6.放射線被曝とは要するにどういうことなのか
7.外部被曝と内部被曝はなにが違うか
8.がんや白血病ばかりではない低線量内部被曝
9.放射能はどんなに低線量であっても危険-低線量内部被曝過小評価の問題
10.放射能汚染食品ー基準値内ならいくら食べても安全なのか
11.ICRP学説はいったいなにに根拠をおいているのか

▼本日のプラカード

2人きりなので、網野がスピーカーとプラカードを2つ持って、哲野がスピーチしながらチラシ撒き。
(チラシ撒きではなくて、実態はチラシ持ちにすぎません)

哲野のスピーチがもたもたしています。
あとで哲野に聞いてみると、うまく簡潔に説明が出来ない、説明しようとすると
例えば、食品安全委員会のワーキンググループの何回会合の中身とか、
放射線による電離現象の話とか、トリチウムの線量係数の話とか、
周りの人が聞いてもチンプンカンプンの話になってしまって、
これじゃあ、聞いてもらえないと軌道修正するんですが、
やっぱりタコツボ説明に入ってしまう、
まずいまずいと思いながらしゃべってるから、どうしてもスピーチがもたもたする、
と、いうことらしかったです。

哲野のスピーチの最中、原田さんが駆けつけてくれました。
スピーチを中断した哲野、
「よく来れましたね」
原田「ええ、今日も強引に出てきました。」
というわけで、原田さんがチラシ撒き。

哲野のスピーチは相変わらずもたもたしています。
見かねた網野、
「専門的すぎて、聞いてる人はわからんよ。」
哲野「そうなんだ、我ながらウンザリしてる。原田さんに変わってもらお。」
原田「え?もう?」
哲野「今日、ボク、絶不調。替わって。」

というわけで、原田さんがスピーチ。

原田「お騒がせしておりまーす、毎週金曜日夕方恒例の広島2人デモです。
   いま、3人で歩いておりまーす。
   今日は放射線被曝についてお知らせしておりまーす。
   その内容は今日のチラシに詳しく書いております。

   今、福島原発事故以後の日本の環境、食べ物は安全なものなのかどうか、
   一度考えていただければと思います。

   原発は、通常運転でも大量の放射能を環境に出しています。
   放射能を出さずに運転できる原発はありません。
   まして、4年前の福島原発事故で大量に放排出された放射能、
   現在も福島原発から出続けている放射能、
   これらはこの広島にも程度の差こそあれ、やってきています。
   これらは安全なのか、危険じゃないのか、と言えば、危険であると言わざるをえません。
   放射性物質の性質からして、私たちが生きている間には無くなりません。
   国は、微量の放射性物質は、人体には直ちに影響はない、と言っていますが、
   しかし、実は、放射性物質はどんなに微量であっても、人体に影響がある、というのが
   科学者の一致した見解です。
   もう一つ重要な事は、国は内部被曝の危険を全く無視しています。
   内部被曝と外部被曝の危険は同じではないのです。
   内部被曝は原理的に見て、外部被曝よりはるかに危険です。
   国はそれを認めません。
   認めると、全ての原発をはじめとする核施設が動かせなくなるからです。

   内部被曝と外部被曝は、全く別物の被曝です。
   外部から1回きりの被曝、身体の中に取りこんで、それが細胞に付着し
   恒常的に被曝し続ける、これが全く違うメカニズムであることは、
   ちょっと普通に考えてみれば、誰にでもわかることです。

   原発についても、いや、これはどうしても必要だという人もいれば
   今すぐやめるべきだ、という人もいます。

   しかしそうした判断を下す前に、被曝とはどういうことなのか、
   放射線とはどういうものなのか、内部被曝と外部被曝はどう違うのか、
   ということに、まず、関心を持っていただきたいと思います。」

ここまで聞いていた哲野、
「そうそう。そうよそうよ、これでいいんだよな。こういう事をキチンと言えるスピーチだったらいいんだよな。」
原田「えっ?何かマズイ事いった?」
哲野「いやいや、いいですよぉ。いいんです。
   いや、僕のスピーチも、そうすりゃよかったと思いながら聞いてましたよ。
   どうか続けてください。」
ということで、原田さんのスピーチが続きます。

原田さんの次は網野です。
哲野絶不調のため、いつもより、早めの交代です。
スピーカーは今度は哲野が持って歩きます。

網野「毎週お騒がせいたします。広島2人デモと申します。
   金曜日の夕方から被曝や原発の問題について、
   調べたことを皆様にお知らせするのが目的のデモです。

   まとめてチラシにしておりますので、宜しかったらお手に取って見てください。

   私たちがこうしてデモをしているのは、別に原発に反対しよう、と呼び掛けることではありません。
   まず、何にしても、広島市民、私自身が被曝ということを知りませんでした。
   恥ずかしい事ですが、身内に被爆者がいるんですけれども、
   小さい頃に広島原爆の事を聞いて、被曝という言葉を使っていながら、被曝そのものを知らなかった。
   そこに福島原発事故が起って、痛烈に反省して、被曝ということを調べ始めました。
   知って調べた内容を、みなさんにも是非共有していただきたいと思って、
   被曝の話、なるべく分かりやすくまとめてみました。
   もしよかったら、チラシをお手にとってご覧になってみてください。

   『放射線被曝に安全量はない』、これが世界中の科学者の一致している見解です。

   一致した見解で、ICRPも認めている、この見解を、
   私たちの被曝防護に持ってきているはずなのに、
   なぜか、日本政府・厚労省は『放射能汚染食品は基準値内ならいくら食べても安全です』という。
   根拠にしているICRP学説からも真っ向から矛盾する内容の政策を打ち出してしまいました。
   国はなぜ全く矛盾する、『基準値内ならいくら食べても安全です』という政策を打ち出してしまったのか。
   この辺もわかりやすく解説してチラシにしてありますので、もしよかったらご覧になってみてください。

   『基準値内ならいくら食べても安全です』という言葉に、科学的根拠はありません。
   実際、この基準を決める前の、食品安全委員会の評価書案を検討する会議でも、
   委員の人から、そんな事言ったら、放射線被曝にリスクゼロはないんだから、
   ちゃんとそこは書かないと駄目だという指摘があったのに、
   そういう人の意見は無視して、今の放射能汚染食品基準が出来上がっている。
   そんな経緯で私たちには、いくら食べても安全ですというようなデマ、
   科学的、医科学的知見によらないデマがつくられているということを、
   皆さん、どうか知っておいてください。

   私たちの健康に直接かかわってくることなので、皆さんが知って、
   これはおかしい、と声を挙げていく…声を挙げるって、あの、普通に日常会話でいいんですよ。
   知ってる人が多くならないと、政府は、こりゃマズイ、と思ってキチンと仕事してくれません。

   私たちが正しく知る。
   このことが一番大事だと思います。
   正しく知る一つの材料として、私たちのチラシもご覧になってみてください。

   この『放射線被曝に安全量はない』というのは
   英語では『There is no safe dose of radiation』っていうんですけど
   これは私たちが勝手に創りだした言葉ではなくて、この英語が元です。
   これは1979年に定式化した見解です。
   どんなに原発を推進したい人でも、この言葉は無視はできませんよ。

   人っていうのは金太郎飴じゃないんで、体質によって放射線に弱い人もいる。
   どんなに微量でも身体に影響がでないことはない、
   つまり放射線被曝に安全量はない、
   これが世界中の科学者が一致して認めざるを得ない見解です。

   100mSv以下の被曝の健康被害が、がんと白血病のみか、というと、これもそうではありません。
   実は広島とふか~~い関わりがあります。
   何を根拠に、そういう事を言ってるのかというと、広島・長崎の原爆被爆者の
   高線量外部被曝の影響、しかもがんと白血病だけを対象とした研究がもとになってます。
   つまり外部被曝しか調べてないんです。
   内部被曝を調べた研究ではない。内部被曝は調べてない。
   仮説のままです。
   日本政府が行っているのは、内部被曝の医科学的研究を元にした防護政策ではありません。
   そういったことも是非知っておいてください。

   私たちの健康・生命に直接関係することですし、
   私たちがこの日本をこれからどうしたいか、
   私たちの健康を守るためにも、どういう政策が必要になってくるのか
   みなさん一人一人が考えることだと思います。

   まず、正しく知る、ということが大事だと思います。
   私どものチラシも、ひとつの参考にしていただければ幸いです。
   お騒がせいたしました、ありがとうございました。」

元安橋に帰ってデモ終了。
チラシは最初から、撒き手がいないことがわかっているので、12部しか持っていきませんでした。
戻ってみると、1部残っていました。
原田「ほとんど、取りに来た人ですよ」
哲野「僕だって、スピーチしながら、2部は、取りに来た人に渡した。」
原田「スピーチしてる時に、取りに来る人が多くなりましたよ。」

プラカードの注目度は高い方でした。
特に今回は、若い男性の注目が大きかったのが特徴です。
やはり、被曝問題はみんな気にしてるんだと思います。
以上ご報告いたします。

第124回広島2人デモ 2015年3月6日お知らせ

ファイル 394-1.jpgファイル 394-2.jpgファイル 394-3.jpgファイル 394-4.jpgファイル 394-5.jpg

▼第124回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150306.pdf

みなさま

毎度毎週お騒がせいたします。
第124回広島2人デモ3月6日のお知らせです。
いつも通り18時、平和公園の元安橋東詰めから本通り・金座街を往復して歩きます。

チラシができました。
宜しければご覧ください。

▼第124回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150306.pdf

▼タイトル
「放射線被曝に安全量はない
 There is no safe dose of radiation」
▼トピック
1.原発の存在を正当化する放射能安全神話
2.放射能とは何か-放射能は人間の細胞やゲノム(遺伝情報)を破壊する
3.人間はなぜ放射能に弱い(脆弱)のか
4.磁気圏と大気圏が地表を守る2つのシールドとなった
5.自然放射線と人工放射線、そして人造放射線
6.放射線被曝とは要するにどういうことなのか
7.外部被曝と内部被曝はなにが違うか
8.がんや白血病ばかりではない低線量内部被曝
9.放射能はどんなに低線量であっても危険-低線量内部被曝過小評価の問題
10.放射能汚染食品ー基準値内ならいくら食べても安全なのか
11.ICRP学説はいったいなにに根拠をおいているのか

なお、3月11日は例年通り、特別版として歩きます。
チラシのテーマは「福島第一原発は今」を予定しています。

また、3月11日は先週のチラシでも紹介したように
福井地裁で大飯・高浜原発運転差止仮処分命令申立の第2回審尋が行われます。
▼詳しくは「福井から原発を止める裁判の会」のwebサイトをご覧ください。
http://adieunpp.com/

お近くの方、お運びいただけそうな方は
是非、司法・福井地裁に応援と激励の声をお届けください。
いま、私たちがこの裁判を知り、支持を表明することは
司法が法の正義の元によりのみ判断を下す、大きな力になります。

なお、3月13日に予定している広島2人デモは
この第2回審尋を取り上げる予定です。

では今日も歩いて参ります。

第123回広島2人デモ 2015年2月27日報告

ファイル 393-1.jpgファイル 393-2.jpgファイル 393-3.jpgファイル 393-4.jpgファイル 393-5.jpg

みなさま
(いくつかのメール・メーリングにお知らせします)

毎度毎週お騒がせいたします。
第123回広島2人デモの報告です。

今日のチラシのテーマは
「関電大飯・高浜原発運転差止仮処分命令申立訴訟の歴史的意義
司法が原発再稼働を止める日本初のケース」
です。

チラシをつくりながらの哲野との会話。

網野「今日のテーマは地味というか、広島市民には遠い話かも」
哲野「広島市民だけじゃないと思うけどね。
   ところがどっこい、これはすごく興味のあるテーマなんだよね。
   もしかすると、その可能性は高いけど、司法、この場合は福井地裁だけど、
   即効性で原発の稼働を止めてしまうかもしれない、という話なんだよね。
   丁寧に調べたわけじゃないけど、司法の命令で原発が動かせなくなる、
   運転できなくなる、これは日本ではじめてのことじゃないだろうか。
   それ以上に、今後の原発再稼働問題のキーファクターになる事件だよね。」
網野「憲法に基づいて原発が止まる、ということだよね。」
哲野「それはその通りだけど、憲法を根拠にして原発に運転停止命令を出したケースは
   たとえば昨年の福井地裁判決がそうだ。
   でも、関電は名古屋高裁金沢支部に控訴した。
   仮に関電がここで負けたとしても、最高裁に上告するだろう。
   原発を止める、という意味では即効性がない。
   ところが今回訴訟は仮処分命令決定が出れば、命令が取り消されるまで
   関電は大飯原発・高浜原発を運転できない、ここが決定的な違いだ。
   つまり、即効性を持って司法が原発の運転を止めるわけだ。」
網野「本当に止まるんだろうか、というより、まさか~と思ってる人は多いんじゃない?」
哲野「それもわかるような気がする。
   というのはこれまで司法は無力だったからね。」
網野「結局最後の最後には、ひっくりかえってきたからね。」
哲野「そう。でも今回の裁判はひっくり返るまで原発がとまる、という点にミソがある。」
網野「高裁か最高裁で、関電が勝訴するまで、止まっちゃうんだもんね。」
哲野「そう。現在金沢支部で争われている福井地裁の『大飯原発運転差止命令』裁判とは
   まったく逆転した展開になる。」
網野「止まるんだろうか?」
哲野「僕にもまだ実感がない。でも歴史は時々とんでもないことを起こすからね。
   大げさな話になるけど、第一次世界大戦の時、ドイツ皇帝の仕立てた封印列車に
   乗ったレーニンはモスクワに着いてもまだ本当にこれからロシア革命が起るかどうか
   ピンと来ていなかったそうだからね。
   今回の決定が日本の原発の歴史に大きなターニング・ポイントになるかもしれないね。」

ということで、チラシの内容はこちらです。

▼第123回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20150227.pdf

▼トピック
1.関電はなぜ、高浜再稼働時期を2015年11月以降としたか?
2.大飯・高浜原発再稼動と「仮処分命令」申し立て事件
3.「仮処分命令」で、大飯・高浜原発は再稼動できない
4.福井地裁判決の展開する、「原発は万が一にでも苛酷事故を起こしてはならない」=「原発リスクゼロ論」
5.福島原発事故後、原発に対する考え方は劇的に変わった
6.原子力規制委員会-規制基準、基準地震動評価手法の盲点
7.2014年11月27日の大津地裁判決の意味
8.「仮処分命令申立」を何故緊急に行わなくてはならなかったか?-福井地裁判決を無視する関電・規制委、原発自治体・・・
9.2015年1月28日第1回審尋で関西電力の示した反論
10.第2回審尋が「3月11日」と決まった意味
11.大切なことは、司法(福井地裁)を応援し、勇気づけること

▼プラカード

今日は、じゃけえさんから仕事で来れないという連絡があったので
恐らくは2人になるだろうということで集合場所にいきました。

▼プラカード

集合場所で待っていると警備の警察の方が来たので指令書を確認。
で、みんなで「寒い!」を連発。
この日、冷え込んで気温は6度。
前日が暖かかっただけに、余計寒さがこたえます。

出発直前になって、
哲野「今日は司法が原発を止めるかもしれない、という話で広島市民の反応を伺ってみようよ。
   おそらくは、もののわかった人ほど、そんなバカな、という反応だと思うよ。
   若手の公務員の人にこの話をしたら、うす~く口元だけに笑いを浮かべて
   何も言わなかった。常識的にはそうだよね。」
網野「じゃ、それでいこうか。」

チラシは10部しか持っていきませんでした。
恐らく、広島市民のなかで反応を示すひとは少ないだろうと思ったからです。

18時5分に元安橋を出発しました。
今日はほとんど哲野のスピーチです。
おおよそ次のようなことを喋ってあるきました。

===

現在、福井地裁で大飯・高浜原発運転差止仮処分命令の申し立てが行われています。
仮処分命令というのは、私も良く知らないのですが、申立人の権利が明らかに侵害されそうなときに、相手方の行為を一時的に止める命令を裁判所に出 してくれ、というものです。
よくビル建設時の日照問題など環境権保全で使われる手法です。
民事裁判ですから、原告・被告という言い方ではなくて、債権者・債務者という言い方になっているようです。
この場合、債権者は大飯・高浜原発から250km圏に居住する市民、債務者は関電になります。

もし、福井地裁がこの仮処分命令決定を出したら、法的に関電は大飯原発・高浜原発を運転できなくなります。
この仮処分命令申立は、今回初めてのことではなくて、これまで反・脱原発グループが何回も同じ申し立てをしてきました。
直近の例では昨年11月に申立却下の決定が出た大津地裁判決があります。
この時は債権者は滋賀県に居住する市民グループでした。
ですから、順当に考えれば今回も却下されるだろうと見るのが常識です。
なにしろ、却下しない、命令を出すとなれば、原発は止まっちゃうんですから。
動かせないわけです。

ところが、今回は却下にならない、仮処分命令が出てしまう可能性が大いにあるのです。
いままでと今回が何が違うのか、という点についてはプラカードやお配りしているチラシにやや詳しく書いております。
一言で言えば、今回の仮処分命令申立の根拠に、他ならぬ福井地裁が昨年5月21日に判決を出した、「大飯原発運転差止命令」の論理がそのまま使わ れているからです。
もちろん、福島原発事故そのものがこの福井地裁判決に決定的な影響を与えています。

私自身は福井地裁が仮処分命令を出し、大飯・高浜原発が動かせなくなる、司法が現実に原発を止める、という事態になると見通しています。
みなさん、多くの方は、いまこの本通りを歩いておられる99%の人は、そんなバカな、司法にそんな力があるわけがない、と思っておられると思いま す。
これまでの経過を見る限り、それが常識というものです。

しかし、今回は常識を覆すようなことが起る可能性が高いのです。
常識は、いつまでも常識ではありません。
ややこしい話は抜きにして、とにかくみなさん、「大飯・高浜原発運転差止仮処分命令申立事件」、「大飯・高浜原発運転差止仮処分命令申立事件」、 このフレーズをよく頭に入れておいてください。
新聞やテレビは、ほとんどこの申立事件を常識通り扱ってほとんど伝えませんが、仮処分決定がでれば大騒ぎになることは間違いありません。
インターネットではこの事件のことを色々伝えています。
どうかみなさん、この事件に注意を払い、審理のなりゆきをしっかり見守っていてください。

===

往路の途中、アンデルセンのところで、写真を撮る男性がいました。
写真を撮ってそのまま立ち去るのかと思ったら、「チラシを貰えますか?」と声をかけて来られました。
チラシをざっと見た後、
男性「私も『福島原発告訴団』のメンバーです。」

▼福島原発告訴団
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

その人は、福島県の郡山出身の人で、自転車で広島の平和資料館を目指して旅をしてきたということです。
哲野「それで、いつ広島に着かれたんですか?」
男性「今日、ついさっきです。」
哲野「やはり原発、いかんですか。」
男性「私は大反対です。」
デモの最中でしたが、しばらく立ち話となりました。

今回、チラシは4部しか手渡すことができませんでした。
予想通りといえば予想通りですが、プラカードに対する反応はちょっと違っていました。
若い人や女性は、プラカードを見る人は少なかったのですが
35歳以上の男性、一見、社会の第一線で働いている人たちの注目度が高かったのです。
中には立ちどまってじっとプラカードを凝視する人も1人や2人ではありませんでした。
網野の観察でも、振りかえってプラカードを見たり、遠目から見ていたりと
ビジネスマン男性の反応が目立ちました。
いったいどういうことなのか、あとで分析してみる価値がありそうです。

折り返しを過ぎて、しばらくして原田さんが参加しました。
今日2人では人数が少ないと思ったので、原田さんに出来たら来てほしいと連絡をしていました。
原田さんも今が一番忙しい時で、勤め先を出るのも夜の9時、10時となっていることを承知で無理なお願いをしてみました。
哲野「よく出て来れましたね」
原田「今日はこれで失礼します、用事があるので、と強引に出てきちゃった」

▼本通りの様子。18時半を過ぎると寒さのせいか、いつもより人通りが少なめでした。

早速原田さんのスピーチです。
原田さんはおおよそ次のような話をしました。

===

福島原発事故の前と後では、原発の再稼働の条件が全然違っている、ということをみなさんにお伝えしたくて歩いております。
福島原発事故前は、原発の稼働は当時の規制当局、原子力安全委員会が認めればそれで稼働・再稼働できました。
地元の同意も法的要件ではなく、電力会社は単に安全協定に基づいて、原発地元自治体及び立地県の事前了解を取れば、なんなく再稼働できました。
今は原子力規制委員会の規制基準に適合すること、この場合も法的3要件があります。
原子炉設置(変更)許可、工事(変更)計画認可、保安規定(変更)認可の3つです。
この3つとも、原子炉等規制法にしっかり書き込まれていますので、法的絶対条件です。
その意味では、九州電力の川内原発も、関西電力の高浜原発も、3要件を満たしていませんので、法的にも審査合格ではありません。
そればかりではありません。
現在の稼働・再稼働のためには、原発から30km圏自治体の同意が必要です。
このことがあまり知られていません。
30km圏自治体でも理解した人が少ない。
こうして私たちが理解していないところにつけ込んで、強引に原発の再稼働を進めようとしているのが現状です。
このことをどうかみなさん、知っておいてください。

===

もう元安橋も見えてきました。
今日の2人デモもそろそろ終わりに近づきました。
網野「私も一言。」
哲野「え~?いまから?だって、もう終わりだよ」
網野「ええい、だまらっしゃい!」

ということで、最後は網野のスピーチです。

===

原子力規制委員会は原発の安全性を審査してると思っている人が多いと思います。
マスコミがそう報道してますから。
実際はそうではないんです。
規制委が審査してるのは、新規制基準に適合しているかどうかであって、安全性を審査しているのではありません。
もちろん規制基準は原発の運転を出来るだけ安全に近づけようという考えで作られてはいます。
しかし、規制基準を守れば、安全性が保たれる、あるいは担保されるとい性質のものではありません。
今日のチラシでもご説明していますが、特に地震大国日本における規制基準の地震動評価手法は大いに疑問のあるところです。
ですから、規制委田中委員長も原子炉設置変更許可を出すたび「これで安全だとは申し上げません」と繰り返さざるを得ないのです。
どうかみなさん、マスコミの報道に惑わされたり騙されたりしないでください。
規制委が審査しているのは、原発の安全性や安全ではありません。

広島市から最も近い原発は愛媛県にある四国電力の伊方原発、ここから100kmです。
島根県の中国電力島根原発は135kmです。
広島県から最も近い原発は、確かに島根原発ですが、広島市となると、伊方原発が一番近い原発です。
その伊方原発も規制委審査が相当煮詰まってきました。
だけど、その規制委も安全だと言って審査合格をするわけではありません。
こういったことを知ったうえで、ご判断ください。

===

元安橋に帰ってデモ終了。
今日は寒いのと次の用事が各自迫っていたので、早々に解散しました。

なお、大飯・高浜原発運転差止仮処分命令申立に関する資料はこちら。
福井から原発を止める裁判の会の中にあります。
▼大飯・高浜原発仮処分福井支援の会
http://adieunpp.com/karisasitome.html
よろしければぜひ原文をご一読ください。

以上ご報告いたします。

広島2人デモ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/