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第104回広島2人デモ 7月25日報告

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みなさま
(いくつかのメーリングにお送りします)

毎度お騒がせしております。
第104回7月25日広島2人デモの報告です。

今回のチラシのテーマは、原発苛酷事故を想定した避難計画そのものが憲法違反という主旨です。
いままで実感としては「これは憲法違反」であると強く感じ、
これまでも「たかが原発のために主人公であり生活者である私たちが
なぜ避難しなくてはならないのか?」という主張をしてきました。

ところが、5月21日、関電大飯原発運転停止を命ずる福井地裁判決が出され
私たちの実感に明白な法的論拠を与えることとなり、
正面から憲法違反を堂々と主張できるようになりました。

これは是非チラシでやりたい、ということになりました。

大きな懸念は高裁・最高裁など上級審の判断です。
特に最高裁で、大飯原発の運転は住民の人格権を侵害していない、従って憲法違反ではない、
という判断が出されるかもしれないという強い心配があります。

しかし今回の福井地裁判決を覆すことは高裁・最高裁といえども
かなり難しい、特にポスト・フクシマ時代、
「原発にリスクゼロはない」が科学技術的合意となった現在で
リスクゼロではない原発は人格権を侵害する可能性があるので
憲法違反の判決をひっくり返すのは難しい、と思います。

折りも折り、同日5月21日には横浜地裁で米軍厚木基地の騒音訴訟判決があり
これも人格権を侵害しているとして、国に70億円の損害賠償を命ずると同時に
自衛隊の午後10時から午前6時までの飛行差し止めを命ずる判決もあり
人格権が憲法上最高の価値であるとする一連の地裁の判断は
最高裁でこれ自体を覆すのは難しい情勢となってきています。

しかし1959年の有名な砂川事件判決に見られるように
米軍駐留が憲法違反とした伊達判決に、最高裁田中耕太郎判決は
米軍駐留は憲法違反ではない、と判決しましたが
実は、これはアメリカ国務省、日本の岸内閣と最高裁が結託をした
これ自体が憲法違反の判決であることが近年明らかになってきていることを捉え
福井地裁判決が伊達判決の二の舞にならないように釘もさしておきたい、という
チラシの中身となりました。

肝心の避難計画ですが、原子力災害避難計画の法的根拠となっている
原子力災害対策指針自体は、福島事故並みの苛酷事故を想定し
この想定に基づいた避難計画策定を各道府県、各市町村に義務付けております。

福井地裁判決を踏まえれば、
「万一の場合でも放射性物質の危険から国民を守る万全の措置がとられていなければならない」
のであって、ましてや避難が必要なほどの放射性物質の拡散を想定する原子力災害対策指針そのものが
人格権侵害の憲法違反の無効な法令ということになります。

当然、無効な法令に基づく避難計画はこれ自体憲法違反となる、という主張です。

実際、原子力災害対策指針が示唆するような
30km圏内避難計画はUPZ外のOIL2(一時移転)を想定しており
実は50km圏の避難計画でなければ原子力災害対策指針自体が
自己矛盾を起こしていることも明らかにしておきたかった、という意図もありました。

さらに50km圏でも不充分だということは、ほかならぬ原子力規制委員会の
放射性物質拡散シミュレーションでも強く示唆されるところであり
現実に福井エリア(原発銀座)の各原発100km圏の予測被曝線量も
あわせて表示しようという企画になりました。

▼今回のプラカード

▼第104回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140725.pdf

なお、7月25日付けでアップロードしたチラシでは
大飯原発と高浜原発の拡散シミュレーションデータが入れ替わっており
ご迷惑をかけました。
現在は正しく訂正されております。
▼お詫びと訂正参照のこと
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/index.cgi?no=315

またなお、チラシ会議の時に、じゃけえさんから
「憲法問題というと一般広島市民は固い話だと最初から興味をもたないのではないか
もう少し生活の実感に近いような描写・表現はできないだろうか」
という指摘があり、チラシ1頁の記述となりました。
成功しているかどうかは全くわかりません。ご一読ください。

集合場所に行って待っていると警察の方がきたので指令書の確認。
次にじゃけえさんが登場。
音楽が鳴って3人で出発です。

先にチラシの受け取り具合から報告しておきます。
今回はじゃけえさんがスピーチ、哲野がチラシ撒き、の時間が長ったので
哲野のチラシ撒き枚数が多かったことが特徴でした。
チラシは30部持って行って、10部残りましたので
20部現場で捌けたことになります。

哲野「今日、たぶん15部くらい渡したんじゃないかと思う。
   常連の人が5人くらいいたので
   実際には10部くらいが新しい人へのチラシ撒きだったと思う。
   例によって、誰彼かまわず渡すというやり方ではなくて
   プラカードをじっと見たりスピーチに聞き入ってる人を見つけて渡すというやり方。
   今日は年齢層やグループに全く特徴がなくて幅広い層にチラシを渡したと思う。
   僕より年上の人もいたし、中年の男性や女性もいたし、
   特に2つの高校生のグル―プはそれぞれプラカードをじっと見ていたので
   チラシを勧めた。その時「中学生?高校生?と聞いて
   高校生であることを確認して、中身はちょっと難しいよと
   言葉を添えて差し出しても積極的に取りに来た、ことが印象的だった。
   何か、上手くいえないが、原発問題に関する「意識の地殻変動」みたいなものが起っているんじゃないかな」

と感想を漏らしていました。

トップバッターのスピーチはじゃけえさんです。

じゃけえ「原発苛酷事故そのものが憲法違反、
     身近なところで私たちの市民生活を支える日本国憲法という
     内容でチラシを作成しております。」
と切り出して、チラシの中身を要約して説明し、
じゃけえ「3.11以降原発は事故を起こすもの、ということが隠せなくなりました。
     そして、最低限の原発再稼働規制基準をつくって
     それに合致しているから、事故を起こすかもしれないけど
     避難計画もあるので原発を再稼働させてね、と言っています。
     でも、原子力規制委員会が公表した放射性物質拡散シミュレーションによると 
     広島から最も近い原発、四国電力の伊方原発が再稼働し、
     福島事故並みの苛酷事故を起こした場合
     私たちの住む広島は1週間で4mSvの被曝線量となります。
     原子力災害対策指針によれば、1週間で4mSvに相当する空間線量絵率は
     1時移転の対象区域となります。
     私たちも一時移転という名の避難をしなくてはならないかもしれないのです。
     現在の規制基準は原発にはリスクゼロはない、絶対安全な原発はない、
     といいながら合格を出すような基準です。
     誰も絶対安全を保証していないのです。
     絶対安全が保証できないのなら、再稼働しないでくれ、というのが私たちの訴えです。」

次に哲野にマイクがわたりますが、
哲野にマイクが渡る直前、先頭を歩く網野に
初老の男性が「いいじゃないか、原発再稼働させたって」と声をかけて行きました。
で、哲野のスピーチです。

哲野「ただいま、通りすがりの男性の方が、『いいじゃないか、原発再稼働させたって』と声をかけていかれました。
   わたしは貴重な意見だと思います。
   時間があればその男性の方と話あってみたいと思いますが
   とにかく、声をかけていかれました。
   原発に賛成・反対は次の問題として
   今のように、私たち市民の中に原発問題について知識を深めながら
   情緒的でもなく、感情的でもなく冷静に原発問題について話し合う、
   そのような土台が必要じゃないかと思います。

   原発問題について一番いけないい態度は無関心、我関せずの姿勢だと思います。
   今の方は、原発問題については私と意見を異にしています。
   しかし、原発問題に関心をもっているという点では
   私と同じサイドにいらっしゃいます。
   私と違うサイドに属すのは、原発問題に無関心、我関せずの市民のみなさんです。
   信頼すべき世論調査によれば、今現在日本の8割の国民が原発再稼働に反対、あるいは
   消極的反対です。といって、この世論調査に応えた市民の多くは
   聞かれたのであえて答えた、というのが実態で
   普段日常生活のなかで原発問題を考えているということではない、と思います。
   原発問題について普段考える人は着実に増えている、デモに行かなくても、集会に参加しなくても、
   原発問題について普段から考える人は増えている、これが私の実感です。
   しかしまだまだ全体から見れば割合は低い、もっとこの割合を上げていかなければならない、と思います。

   申し上げたように、原発に賛成と言う人も
   原発問題に関心を持っている、という点では
   私と同じサイドに立っています。
   原発に無関心、これは実は3.11前の私自身の姿勢でした。

   そしていま、原発に無関心だった私たちの姿勢が、
   ある意味、福島原発事故を生んだのだという反省を強くもっています。
   次に福島事故を起こせば、私は66歳になりますけど、
   私は次世代にこの社会を渡していけなくなる、言い換えれば
   もう二度と原発に無関心な態度は取れない、賛成反対は別として
   議論を深めていかなくてはならない、と強く思います。」

次にじゃけえさんにマイクが渡りました。
じゃけえさんのスピーチ中、原田さんが参加。
原田さんにマイクがわたります。
原田さんもこのところ気になっている四国電力の伊方原発に触れて次のようにスピーチしました。

原田「みなさん、瀬戸内海を隔てて広島からわずか100kmのところに伊方原発があるのをごぞんじでしょうか。
    もしこの原発が苛酷事故を起こせば、広島市は1週間で4mSvの被曝をするというシミュレーションも出ています。
    4mSvといってもピンとこないかもしれませんが
    チェルノブイリ事故の時、1年間で5mSvの被曝、これが避難勧告、事実上の避難基準でした。
    1週間で4mSvといえば、チェルノブイリ事故にあてはめて言えば、
    完全に強制避難の被曝レベルです。
    1週間で4mSv、これはあくまで可能性ですが、このような可能性があると
    わかっているのに原発の再稼働を認めてしまう、これはおかしなことではないでしょうか?
    ちょっと、立ちどまって考えてみてほしいと思います。」

次に網野のスピーチに変わりますが、この時、飛び入りの参加者がありました。
神戸から来られた藤田さんです。
藤田さんの話を先に書きます。

藤田「いや、広島2人デモに参加しようと思って、青春18切符を買って
    広島に着いたのはいいんだけど、どこに行っていいのかなかなかわからなくて
    元安橋?が集合場所なんですよね?着いた時にはみなさん出発していて
    なかなか見つからない。
    確かこの辺だと思って繁華街をいったりきたりしていたら
    それらしい人が歩いていたんで、広島2人デモさんですか?と聞いたら
    そうだと答えてくれたんで、ほっと安心して参加したんですけど。
    もう終わりかけだったんですねえ。」
網野「あの、ほんとに広島2人デモに参加するためにわざわざ神戸からおいでになったんですか?」
藤田「そうですよ。前から参加したいなと思ってたんだけども、なかなか機会がなくて。
    今回思い切ってやってきました。」
網野「ありがとうございます。」

これが藤田さんが参加kしてくれるいきさつでした。
これでこの日の参加者は5人になりました。

網野のスピーチです。
網野「原発に賛成とか、反対とかいう以前の問題として、
   いま原発を巡ってなにが行われ、なにが進んでいるのかを
   知っていただきたくてこうやってスピーチしてチラシをくばりながら歩いております。
   原発に賛成反対は良く事実関係を確認して、ご自身でご判断していただきたい
   そのための情報のひとつとして、私たちのチラシをご活用いただければ幸いです。

   実は大切で基本的なことを知らないで、毎日生きている、
   これはおかしなことです。
   例えば、広島県の危機管理課といえば、広島県民の防災を考えあらかじめ予防策を講じる大事な部署です。
   当然原子力災害についても、広島県危機管理課が担当します。
   しかし、その危機管理課さんが、伊方原発が苛酷事故を起こしたら
   広島市は、あるいは最も伊方原発から近い呉市は、4mSv、5mSv、6mSvの被曝線量を被る
   ということをご存知なかった。
   もちろん規制委員会のシミュレーションは把握しておられましたけれども
   そこから100km圏の被曝線量を読み取る、ということはされていませんでした。
   私たちが取材で訪問した際に説明して初めて理解されたという、いきさつがあります。
   何も知らないで、原発再稼働に無関心でいれば
   あるいは何が起こるか予測する充分な情報がないままであれば
   いったいどうなるのか、それが福島第一原発事故以降、日本の社会を覆っている混乱だったと思います。
   今考えてみれば、スピーディの被曝予想とか、あるいは3号機プールの冷却問題とか
   事前に予測し、理解しておけば、被曝の被害をもっと小さくできていたでしょう。
   避難にしても2~3km、10km、と小出しに避難命令を出さずに、
   思い切って50km圏、100km圏と避難命令を出しておけば
   被曝しないで済んだ人も多かったと思います。
   原発賛成・反対以前に、何が起こっているのか、そして何が起こるのか
   それを考える充分な情報や材料を私たち一人一人が持っておくことが大切だと思います。」

元安橋に帰ってデモ終了。
せっかく藤田さんもいらっしゃったので、川岸のベンチで夕涼みしながら
長い長~いおしゃべりタイムとなりました。

以上ご報告いたします。

【お詫びと訂正】広島2人デモ:2014年7月25日配布チラシに重要な誤りがありました。


【お詫びと訂正】広島2人デモ:2014年7月25日配布チラシに重要な誤りがありました。

 広島2人デモの2014年7月25日配布チラシに誤りがありましたので、心からお詫びすると共に以下のように訂正いたします。

▼第104回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140725.pdf

(1) 誤りの個所は、同チラシ12頁、『各原発100km圏でも避難レベルの被曝』の記事中、添付図7の『福島原発事故並の苛酷事故時想定 放射性物質拡散シミュレーション』の中で、下段『高浜原発』と『大飯原発』データが入れ替わっておりました。正しくは下段左側が大飯原発のデータで、100km地点の被曝線量は10mSv、下段右側が高浜原発のデータで、100km地点の被曝線量は9mSvとなります。

(2) これに伴い本文中(12頁同表示項目文中の半ば頃)

「美浜に比べてはるかに多い高浜原発では100km地点の予測被曝線量は10mSv(約100μSv/h)、同様に大飯原発では100km地点で9mSv(約90μSv/h)ととんでもない数字が予測されています。」

 とありますが、この個所を、

「美浜に比べてはるかに多い大飯原発では100km地点の予測被曝線量は10mSv(約100μSv/h)、同様に高浜原発では100km地点で9mSv(約90μSv/h)ととんでもない数字が予測されています。」

 と訂正いたします。

(3) このデータは原子力規制委員会のサイトに『拡散シミュレーションの試算結果(総点検版)』が掲載されており、
(トップページ→『政策課題』→『原子力災害』→『原子力防災』→『原子力防災対策』→『地域防災の強化』)
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/data/kakusan_simulation1.pdf
この資料を抜粋引用したものであり、抜粋引用の際、大飯原発データと高浜原発データを取り違えて掲載し、取り違えたデータを参照しながら本文記事を記述したため、本文記事も誤ったといういきさつでした。

(4) 同シミュレーションは、その初期条件を、
○放出量及び時点:福島第一原発1~3号機の3基分の総放出量(もしくは発電所の出力比に応じた放射性物質量)が一度に放出したと仮定。
(総放出量というのは、日本国政府がIAEAへ報告した放出量(ヨウ素131とセシウム137の合計をヨウ素換算して77万テラベクレルとなる多様な核種の放出を想定)

○放出継続時間:放出量が最も多かった福島第一原発2号機の放出継続時間(10時間)と仮定。
(ここでいう放出継続時間は、初期大量放出の継続時間を指しており、現在同原発が放出を止めているという意味ではありません。現在もこの3つの原子炉からは1時間に合計1000万ベクレルのセシウム(134と137の合算)が放出し続けているとみなされています)

○放出高さ:地表面近傍の濃度が大きくなる0m(地上放出)と仮定
○被ばく推定値は、外部被ばく及び内部被ばくの両方を考慮
としております。(以上原子力規制庁『放射性物質の拡散シミュレーションの試算結果について』2012年10月による)

 簡単に言うと、福島第一原発の1-3号機が炉心にもつ核燃料が事故初期時、受けた損傷の割合でもって、各原発が運転中に炉心にもつ核燃料が損傷した、という仮定でこのシミュレーションが成立していることになります。つまり、各原発の放射線物質の拡散量の大きさは、各原発が運転中に抱える核燃料の多さに依存することになります。

(5) 各原発が運転中に炉心に抱える核燃料の多さはすなわち各原子炉の電気出力に比例しているわけで、電気出力が大きければ大きいほど、拡散放射性物質も多くなり、より遠くに放射能汚染が拡がることになります。

(6) 大飯原発は4基の原子炉を抱え、その電気出力はそれぞれ117.5万 Kwで合計470万kW、一方高浜原発は同じく4基の原子炉を抱えてはいますがその型式は古く、従って電気出力も82.6万kW(1及び2号機)、87万kW(3及び4号機)で合計339.2万kWであり、両原発が東電福島第一原発事故並(同じ炉心損傷割合の事故)を起こせば、当然大飯原発がより大きな放射性物質拡散を起こすはずです。

(7) 記事作成中に、当然私は以上のことを知っており、100km地点の予測被曝線量が大飯原発で9mSv、高浜で10mSvというデータが示されたなら、当然これはおかしい、とその時点でデータの取り違えに気づくべきでしたが、恐らく徹夜作業で朦朧としていたに違いありません、今日チラシを見直すまで気がつきませんでした。

(8) なお蛇足とはなりますが、東電福島第一原発はその建設時期が古く、1号機出力が46万kW、2・3号機がそれぞれ78.4万kWと日本の商業用原発原子炉平均出力90万kWをはるかに下回っており、その分放出拡散放射性物質の量も小さかったといえます。よく「東電福島原発事故並の苛酷事故」といいますが、それが同じ炉心損傷割合で、という意味なら、次に「東電福島原発事故並の苛酷事故」が起これば、その放出放射能は「フクシマ事故」をはるかに上回り、日本の少なくとも半分(起こる場所にもよりますが)は、壊滅状況となるだろう、と私は思います。

 以上心からお詫びの上訂正いたします。(哲野イサク)

第104回広島2人デモ 7月25日告知

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▼第104回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140725.pdf

みなさま

第104回広島2人デモ 7月25日のお知らせです。
いつも通り18時~19時
平和公園元安橋東詰めを出発して本通り、金座街を往復します。

チラシが出来ました。
宜しければご覧ください。

タイトル
「原発苛酷事故避難計画そのものが憲法違反」
トピック
1.身近なところで私たちの市民生活を支える日本国憲法
2.福井地裁判決に見る原発の違憲性
3.最高裁が権力と結託して生み出した砂川事件最高裁判決
4.「米軍駐留は憲法違反ではない」とする最高裁判決
5.憲法違反が次の憲法違反を生む-「原子力災害対策指針」
6.肝心の避難計画は一篇の作文に過ぎない
7.各原発立地地元の人口-避難は不可能
8.福井エリア(原発銀座)広域避難計画に見る非現実性
9.悲惨で非人間的な原発事故による放射能避難-実際のフクシマ避難はどうだったか?

では今日も歩いて参ります。

▼デモコース

第103回広島2人デモ 7月18日報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
第103回広島2人デモの報告です。

事前のチラシ会議で集団的自衛権の問題をどう取り扱うかが話題になりました。
新聞や世間一般の取り上げ方は、いますぐ戦争に参加するようになる、
若者を戦場に送り込むような国家になる、という観点ですが、チラシ会議ではその観点ではなく
憲法破壊の危機の観点から取り組んでみよう、ということになりました。
というのは、確かに集団的自衛権を解禁すると、自由に兵士を海外に送ることが出来るようになることは事実ですが
そこに至るまでには自衛隊法を改正したり
あるいは日本に徴兵制度を布いたり
かなりの問題の多い法整備必要となってきます。

これも重要な問題には違いないのですが
より緊急な問題は、安倍政権が目の前で堂々と犯している憲法違反行為です。
よく解釈改憲という言葉がありますが
この言葉は一種の欺瞞性を帯びています。
解釈改憲はひとつのフィクションであり、実際目の前で行われていることは憲法違反行為です。
解釈改憲という言葉には、目の前の憲法違反行為を免罪し覆い隠す効果しか持ちません。

今現在緊急の安倍政権による憲法違反行為は
行政の長が憲法の解釈を行い、その解釈を根拠にこれまで50年以上も積み上げられてきた
集団的自衛権を現行憲法の枠内で容認する、言いかえれば憲法が認めているという論理で
憲法違反を犯していることです。
こともあろうに、その論拠に憲法65条、行政権は内閣に属すを使い、憲法の恣意的な解釈は
行政権の一部であると主張しています。
もしこれを認めるなら、他の憲法解釈も行政権の一部ということになり
憲法は根底から破壊されます

確かに橋本龍太郎改造内閣の時の官房長官、村岡兼造氏は
「行政執行において、内閣が憲法を解釈する必要性はある」としつつも
「それは憲法99条の範囲内で行われなければならない」と65条よりも
99条(天皇・国務大臣・公務員等の憲法尊重擁護義務)を優先させました。
堂々と65条を盾に憲法解釈権があると主張した総理大臣は戦後初めてであり最期にしなければなりません。

原発問題は同様に憲法問題であり、
憲法を軸にして集団的自衛権から原発問題へと展開したチラシはつくれないか、という議論になり
今回チラシとなりました。

今回は哲野、網野、じゃけえさんの3人で歩きました。

集合場所に行くとすでに警察の方が来ていました。
指令書の確認をしてチラシをお渡しします。
当日は別な市民グループが原発反対、原発から自然エネルギー転換を訴えるデモもあり
そのデモに参加する人たちともすれ違いました。
その人たちにも、出発前にチラシを渡しました。

私たちが原発問題を生存権問題として捉えるのに対し
これらの市民グループは原発をエネルギー問題として捉え、
その上で原発から自然エネルギーへの転換を訴えるということのようです。

音楽が鳴って出発です。

▼第103回チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140718.pdf
▼プラカード

スピーチのトップバッターはじゃけえさんです。

じゃけえ「集団的自衛権に賛成か反対かというのは話が進みすぎています。
     内閣は憲法を遵守する立場にあります。
     内容を厳しく守る立場である内閣が、憲法を解釈で変えてしまうこと自体が憲法違反です。
     集団的自衛権行使についても憲法違反です。
     日本国憲法により禁じられています。
     憲法違反を容認するということは内閣の暴走を許してしまうということです。
     許してしまうと憲法の中で保障されている私たちの権利も簡単に変えられてしまうということです。
     次々と変えられてしまう可能性があります。
     福井地裁の大飯原発運転差止め訴訟で根拠法になったのは憲法です。
     経済活動よりも人格権の方が憲法上何よりも優先されるものである
     周辺250km以内の人々の人格権を侵害する可能性がある、
     それが根拠になって大飯原発の運転差止めの判決が出ました。
     根拠法は憲法です。
     私たちの権利を守ってくれているのは憲法です。
     憲法を勝手に解釈されたら、私たちの生活や生存権を守るために
     原発の差し止めをするということが出来なくなってしまうかもしれません。

     憲法は私たちの権利を守るためにあります。
     内閣が簡単にかえてしまうということは
     私たちの権利が脅かされるということです。
     これは明らかな憲法違反です。」

と何度も繰り返し、ほとんど往路はじゃけえさんがスピーチしました。
次にマイクは哲野に渡ります。

哲野「いまから2か月前、福井地裁で大飯原発運転差止め命令が出ました。
    裁判長の判決を読むと、おおよそ次のような論理構成になっていました。
    
    ①人格権は国の最高法規である憲法の、そのまた最高価値のある権利である。
      人格権というのは、これまでプライバシーの保護などの裁判でよく使われた言葉ですが
      中身は人間が人間らしくその人の個性を尊重しながら生きていく権利、という意味合いで使われています。
      基本的人権の中で最も重要な権利、ということだそうです。
      これは私たちがいまあで生存権という言葉でみなさんに訴えてきた内容とほぼ一致します。
    ②大飯原発は放射能の危険という意味では、万が一にでも住民に影響を及ぼす可能性があってはならず
      もし万が一にでもその可能性があるならばそれは住民の人格権、すなわち憲法13条及び25条を侵害する。
      大飯原発の場合は万が一どころか、住民に放射能の危険を及ぼす可能性が高く
      根拠のない楽観論に基づいている。
    ③従って、大飯原発の運転は住民の人格権を侵害し、憲法違反行為であることは明らか。
    ④よって、運転差止めを命ずる。

    極めて明快な判断です。
    注目すべきは裁判長はここで放射能の危険という意味で明確なリスクゼロ論を展開していることです。
    すなわち原発は放射能の危険という意味でリスクゼロでなければ憲法違反としていることになります。

    以上のような論拠で、原発の運転一般が憲法違反と判決されたのは、これが初めてではないでしょうか?
    これまで私たちは原発はエネルギー問題ではない、私たちの生存権問題だと主張してきましたが
    これからは堂々と原発は憲法違反だと主張できることになります。

    みなさん、原発は福井地裁判決がいう様に憲法違反です。
    繰り返します。原発は憲法違反です。

    憲法とか憲法違反とか、むずかしいことをいう、と考えていらっしゃる人も
    今この本通りを歩いていらっしゃる方の中にはいると思います。
    しかし、みなさんが憲法を意識しようがしまいが、私たちは憲法に守られています。
    たとえば私たちは広島県の公安委員会に届け出をしてこうやって毎週本通りを歩いています。
    公安委員会に届けるのは、必ずしも法律で義務付けられたことではありませんが
    公安委員会の要請に従って行っています。
    しかし、正当な理由がないかぎり、公安委員会は私たちの届け出を拒否できません。
    これは憲法21条に保障された権利だからです。
    また例えば、私たちは自分の良心に従って、言いたいことを言っています。
    これも憲法で保障された権利だからです。
    また、この中には生活保護を受けていらっしゃる方もいると思います。
    これも憲法25条で保障された権利だからです。

    憲法は私たちの基本的人権を二重にも三重にも守ってくれています。
    今回その憲法によって明白に原発は私たちの人格権を侵害していることを確認し
    大飯原発の運転停止を命じました。
    繰り返します。
    原発は憲法違反です。」

あとで哲野に聞いてみると、手ごたえがあった、とのことです。
哲野「たぶんあれはパルコ付近だったと思う。
   原発は科学技術暴力であり憲法違反です、このことは福井地裁判決でも確認できます。
   福井地裁判決で私たちは協力な反原発の法的論拠を手に入れました、
   と、スピーチしたときに、怪訝な顔をした人も多かったけど
   みんな多くの人がボクのほうを見て聞いてたと思う。」
いつも先頭でプラカードとスピーカーを持って歩いている網野の観察によると、
プラカードも結構見ていく人が多かったように思います。
ある商店街のお店では、いつも看板を持って呼び込みをしている人が
デモが近づくと、呼び込みをやめ、スッとよけてくれました。
初めての経験です。
また、その店のオーナーらしき人が、腕を組んで立って聞いていました。

次にじゃけえさんですが、じゃけえさんは同じように憲法問題と原発問題について
解説をスピーチしました。
次に網野にマイクが渡ります。

網野は目の前の憲法違反行為に触れてスピーチしました。
網野「私たちは、目の前でたくさんの憲法違反行為を見せらせています。
   その最たるものの一つが、行政権を盾にとって集団的自衛権行使が合憲だとする安倍首相の憲法違反です。
   新三要件を満たせば、すなわち限定容認論を立てれば憲法の認める範囲である、とするものですが
   集団的自衛権行使にかんする新三要件そのものがいままで全く議論に出てこなかった
   新しい解釈であってみれば、安倍首相が憲法解釈をする、という憲法違反行為になんら変わりません。
   一番の問題は、内閣が憲法を自由に解釈する、ということは
   憲法が内閣の下にくる、内閣がオールマイティの権限を持つ、ということです。
   みなさん、これは安倍政権によるクーデタです。」

元安橋に帰ってデモ終了

チラシは30部用意していって25部はけました。
取りに来る人が次第に増えてきているのが最近の特徴です。
今日は3人でチラシの撒き手が少なかったのでほとんど渡しにいけませんでした。
あと、予定が詰まっていたので、早々に3人一緒に現場を離れました。

以上ご報告いたします。

第103回広島2人デモ

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第103回広島2人デモ
7月18日18時~19時
広島平和公園元安橋東詰め出発
本通り・金座街往復

チラシが出来ました。
▼第103回
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140718.pdf

タイトル
『違憲総選挙で生まれたクーデタ内閣
「オレが憲法だ」
集団的自衛権問題にみる日本国憲法の破壊
原発(科学技術の暴力)や被曝から私たちを守るのも、
また、日本国憲法です』

▼トピック
1.核暴走ならぬ安倍暴走
2.第2次安倍政権は「クーデタ政権」
3.全くわからぬ安倍首相の「集団的自衛権」の説明と狙い
4.集団的自衛権の行使は日本国憲法が禁じてきた
5.安倍政権が打ち出した限定容認論-「オレが憲法だ!」
6.「新三要件」-限定容認論は日本国内向け
7.安倍政権集団的自衛権行使に関する中国人⺠日報の興味深い見解
8.「オレが憲法だ」が原発問題に与える影響
9.福井地裁判決にみる原発の違憲性
10.原子力規制委員会設置法と原子力規制委員会の存在そのものが憲法違反
11.「原子力災害対策指針」も明白な憲法違反
12.島根原発と伊方原発に挟まれた広島は完全に250km圏内、私たちは憲法違反状態におかれている

是非ご覧いただき参考していただければ幸いです。
それでは歩いて参ります。

▼デモコース