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広島2人デモ 一時停止のお知らせ

広島2人デモ 一時停止のお知らせ

広島2人デモは先週(5月9日)も取りやめにいたしましたが、6月13日(金)まで一時停止といたします。

一時停止の理由は、仕事が立て込んでいるためです。

2012年6月23日(土曜日)に第1回広島2人デモを開始して以来、これが私たちの本業と思い定め、やりたくない仕事は極力お断りし、仕事を絞って参りましたが、それから約2年間、慢性金欠病はさらに亢進し、ことここに至って仕事を増やさなくてはならなくなりました。

幸いにして、無意味な仕事、単にカネのための仕事はこれ無く、それぞれ面白い仕事ですが、いかんせん集中しすぎております。

無理をすればできなくはないと、いったん考えてもみましたが、さらに思い直し、二兎追うものは一兎をも得ずの例え通りのことが起こっては虻蜂取らずと、広島2人デモを仕事が片付くまで一時停止とした次第です。

停止後は6月20日金曜日から再開する予定です。
(無事に最後の仕事の締切が終了すればの話ですが…)

私たちは原発にトドメをさすまで広島2人デモを継続いたします。
(命がなくなれば、いかんともしがたく、その時は自動消滅とあいなりますが…)

決してギブアップいたしません。
今後ともご支援・ご指導のほど、宜しくお願いいたします。

広島2人デモ
哲野イサク
網野沙羅

5月9日広島2人デモ中止のお知らせ

みなさま

次回5月9日(金)は広島2人デモを中止いたします。

主催2名が飯を食う仕事の関係で動けなくなりました。
第99回広島2人デモは5月16日に延期の予定です。

よろしくお願いいたします。

網野沙羅

第97回広島2人デモ報告(2014年4月19日上網)【お詫びと削除】

第97回広島2人デモ報告文中、NHKが制作したテレビドキュメンタリー番組を批判した個所があります。
2個所あり、引用すると、

網野「ああ、ちょうど(2011)年末付近で。
  『追跡!真相ファイル 低線量被ばく・揺らぐ国際基準』でしょ」
哲野「そうそう、あれは2011年の暮れだったね。
   福島事故の後でそれまでは後ろに隠れていたICRPをNHKが取り上げた。
   地名も出さずにイリノイ州のドレスデン原発付近の健康障害を扱っているように見せながら
   実際登場させるのはがんや腫瘍だけ。
   実際には広汎な健康障害が現れているのに全く触れない。
   ICRPを批判しているように見せながら、実際にはICRPの擁護をやっている。
   傑作だったのはICRP本部を訪ねたというくだり。
   ICRPに本部なんかあるもんか。
   単に科学幹事が住んでいるカナダのオタワを訪ねてICRP本部を訪ねたと言っている。
   もっと傑作だったのは、ICRPの放射線許容量を巡って大議論が行われたという会議の模様。
   内容を聞いてみると放射線許容量の話ではない。
   線量・線量率係数をいくらにするか、と言うだけの話。
   酷い番組だった。
   それからいつだったっけ、福島の汚染地域を歩く、みたいな番組があったろ。
   あれも酷い番組だった。
   放射能汚染してるのは福島だけじゃない。
   北関東から宮城県まで相当ひどい汚染だ。
   あの番組で放射能汚染してるのは福島だけ、みたいな印象が決定的になった感じがする。」

 『追跡!真相ファイル 低線量被ばく・揺らぐ国際基準』に対する批判については私は正当な批判だと考えており、訂正の必要は全く感じておりません。(どころか批判したりないぐらいです)

 問題なのは、
「それからいつだったっけ、福島の汚染地域を歩く、みたいな番組があったろ。
  あれも酷い番組だった。放射能汚染してるのは福島だけじゃない。北関東から宮城県まで相当ひどい汚染だ。あの番組で放射能汚染してるのは福島だけ、みたいな印象が決定的になった感じがする」

という個所です。私はこの個所を誤りと認め、全面的に削除した上みなさんにお詫び申し上げます。

理由を申し上げます。

この番組はNHK-ETV制作『ネットワークでつくる放射能汚染地図』を直接には指しています。

『追跡!真相ファイル 低線量被ばく・揺らぐ国際基準』とは異なり番組の内容ではなく、番組の制作意図を念頭において感想を述べたものです。このような印象をもったのは、『・・・放射能汚染地図』が福島県内の汚染だけを取り上げ、しかも汚染度の指標として土壌汚染濃度ではなく空間線量率を表示しているためでした。多くのみなさんがすでに認識しておられるがごとく、汚染の指標として、空間線量率を使用することは、決して適切ではなく、特に低線量内部被曝の危険を念頭に置けば土壌汚染濃度(表示はBq)で表示するよりも、空間線量率(1時間あたりの実効線量)表示することは、内部被曝の過小評価、時には極端な過小評価を招くこととなり、上記のような印象をもったわけです。

しかし今考えてみれば、土壌汚染濃度マップを作成することは、極めて大掛かりなプロジェクトであり、国家予算規模の費用を要する事業です。日本政府が国家予算で土壌汚染マップを作ろうとしない現在、汚染の指標として空間線量率を使用することはやむを得ないことであり、時としてやむを得ず、私なども汚染の指標として空間線量率を使用しております。

とまれ、『・・・放射能汚染地図』は番組内容よりも番組制作意図を問題としたものでした。ところがうかつにも、私は『・・・放射能汚染地図』が第一作にとどまらずシリーズ化されていることを知りませんでした。今回ある方の注意によって、この番組がシリーズ化されていることを知りました。そのシリーズは以下の通りです。
 
2011年5月15日 『ネットワークでつくる放射能汚染地図 福島原発事故から2ヶ月』
2011年6月5日 『続報 ネットワークでつくる放射能汚染地図』
2011年8月28日 『ネットワークでつくる放射能汚染地図3 子どもたちを被ばくから守るために』
2011年11月27日 『ネットワークでつくる放射能汚染地図4 海のホットスポットを追う』
2012年3月11日 『ネットワークでつくる放射能汚染地図5 埋もれた初期被ばくを追え』
2012年6月10日 『ネットワークでつくる放射能汚染地図6 川で何がおきているのか』

 特にその4以降は汚染に対する関心が、明らかに福島県外に向いており、フクシマ事故による汚染が必ずしも福島県内にだけ向けさせようとする制作意図をもつものではないことは明らかです。

テレビ番組の内容を問題とするならともかく、制作意図を問題とするならシリーズ全体をひとつの塊として見なければならないことは当然です。ところが私はシリーズのうちの最初の1本だけを視聴して軽率にも私の印象を定着させたわけです。
多少自己弁護気味に説明すれば、当時から日本政府は、フクシマ事故による重大な放射能汚染が生じているのは、福島県の一部地域だけであり、その他の地域は安全である、という印象をもたせようというキャンペーンをさまざまなメディアを通じて開始しており、その腹立ちも当該番組を視聴する際に、印象としてダブっていたかもしれません。

しかし、今となってみれば前述の通り、当該番組の制作意図を問う場合、シリーズ全体を視聴して判断しなければならないところを、一部(1本)だけを見て結論を出したのは、良くて軽率、悪くすると中傷の謗りを免れません。
前述のごとく、汚染の範囲を福島県の一部に限定しようという制作意図をもつものではないことが判明した以上、冒頭私が網野とのやりとりで発言した内容は誤りであり、全面的に削除しなければならない、と考えた次第です。みなさんにお詫びして削除いたします。

私に注意をいただいた方には感謝を申し上げます。

哲野イサク

5月9日金曜日 デモ中止のお知らせ

みなさま

次回5月9日(金)は広島2人デモを中止いたします。

主催2名が飯を食う仕事の関係で動けなくなりました。
第99回広島2人デモは5月16日に延期の予定です。

よろしくお願いいたします。

網野沙羅

第98回広島2人デモ 5月2日報告

ファイル 294-1.jpgファイル 294-2.jpgファイル 294-3.jpgファイル 294-4.jpg

みなさま

毎度毎週、お騒がせしている第98回広島2人デモの報告です。

チラシ作りの時の哲野と網野のやりとりから。
2人で相当にエネルギー基本計画を読み込んだのですが、
▼2014年4月11日(第4次)「エネルギー基本計画」
http://www.meti.go.jp/press/2014/04/20140411001/20140411001-1.pdf

読み終わって哲野が網野に
哲野「相当ひどい内容だけど、君はどういう感想?」
網野「やっぱり原発を推進するといいながら、
   国が前面に立つと言いながら、
   事故が起こった時の無責任ぶりには一番腹が立った。」
哲野「どこの箇所だっけ、それ。」
網野「第3章、第4節のその3。『原子力利用における不断の安全性向上と安定的な事業環境の確立』」
哲野「もう一回読んでみてよ、そこ。」
網野「いい?読むよ。

   『(P44)原子力の利用においては、いかなる事情よりも安全性を最優先することは当然であり、
   我が国の原子力発電所では深刻な過酷事故は起こり得ないという「安全神話」と決別し、
   世界最高水準の安全性を不断に追求していくことが重要である。』」

哲野「なるほど。安全神話と決別するわけだから、安全性を追求しても事故は起り得る、というくだりだね。」
網野「そうなのよ、その前段で原発推進に関しては国が全面的に責任を持つと言っているわけよ。
   でも事故は起る。
   事故が起きれば当然その責任は国にある、とならないといけないんだけど。」
哲野「そりゃ、論理的には当然だろ。」
網野「ところがそうじゃないのよ。国が全面的に責任を持つ、と言った舌の根も乾かないうちに…。
   いい?読むよ。
   『…国は、原子力災害対策指針の策定や防災体制の整備に加え、関係省庁を挙げて、
   引き続き関係自治体の地域防災計画・避難計画の充実化を支援し、災害対策の強化を図っていく。
   原子力災害対策指針に基づき、新たに地方公共団体が取り組む原子力災害対策については、
   内閣府特命担当大臣の下で、原子力災害対策担当部局が、地方公共団体からの相談窓口となり、
   関係省庁とともにこれを支援する。』」
哲野「なるほど。いざ事故が起きれば、第一義的な責任は避難計画にしても損害賠償にしても、
   地方自治体が前面に立って責任を負う、じゃあ国はどうなるの?というと、内閣特命大臣の下でこれを支援する…。
   推進は国の責任だけど、事故の収拾責任は地方自治体にあるというわけだ。」
網野「これだけはっきり言われていて、ハイそうですか、と言いますか?」
哲野「いや問題は、広島県、広島市、広島県議会、広島市議会、広島県知事、広島市長なんか
   県民や市民の命や健康や財産、生活や安全な暮らしに第一義的な責任を負っている人たちが
   この文章を読んでいるか?ってことだよね。
   伊方原発再稼働反対の請願の時に、この問題を広島市長と広島市に質した事があるけれど、
   その時の回答を覚えてるだろ?」
網野「一言で言って、原発問題はエネルギー問題、エネルギー問題は国の専管事項、
   広島市としては国を信頼しつつ、原発政策の動向を見守る、という見解だった。」
哲野「このエネルギー基本計画でもいう様に、それは原発安全神話時代までの話。
   国が態度を変えてしまっているのに、つまり、原発は事故を起こしますよ、絶対安全はないですよ、
   それでも再稼働しますよ、でも、いったん事故が起こったら、避難・補償などは
   地方自治体の責任ですよ、そういう方向で法改正しますよ、
   国は地方自治体の支援に回りますよ、と、こういうことだよね。」
網野「全く国の原発政策の大転換に、ついていってない、ということだよね。
   というか殉じようとしてるようにも見える。」
哲野「事故を起こすんだったら動かすなよ…
   事故が起きて国が支援するというのなら、支援はいらないから、動かすなよ。」
網野「請願で訴えている通りだよね。ほんとそうだよ。」
哲野「それをね、こうしゃあしゃあと言われると、お腹立ちはごもっとも。」
網野「エネルギー基本計画のこの文章、中・高校生レベルで充分読める文章だから
   みんな全員読めばいいのにね。
   何を考えて何をやろうとしているか、あけすけに書いてあるんだから。
哲野「僕が一番偽善的で腹が立ったのは、使用済み核燃料の再処理部分。
   使用済み核燃料はもう、保管場所がない、早急に国が全面に立って最終処分地を決める、と
   しかし、目処がたたないので困っていると、しかし、この問題は次世代に先送り出来ない、
   我々の世代で解決しなきゃいけない、と、この部分だよね。
   次世代に先送りしない、次世代に責任をかぶせない、と言うのなら
   論理的にはこれ以上使用済み核燃料を増やさない、と言うのが現実的に、確実に、取り得る方法だよね。
   だって、最終処分場はおろか、最終処分の方法である地層処理についても
   この計画が認める通り安全性については合意ができていない。
   つまり何も決まっていないし、不確定、不透明要素が多すぎる。
   その中で我々が確実に出来ることは、これ以上使用済み核燃料を増やさない、
   これが次世代に責任をとる第一歩だと僕なんかは思う。
   ところが…読むよ。

  『(P45)廃棄物を発生させた現世代として、高レベル放射性廃棄物の最終処分へ向けた取組を強化し、
  国が前面に立ってその解決に取り組むが、そのプロセスには長期間を必要とする。
  その間も、原子力発電に伴って発生する使用済燃料を安全に管理する必要がある。
  このため、使用済燃料の貯蔵能力を強化することが必要であり、
  安全を確保しつつ、それを管理する選択肢を広げることが喫緊の課題である。』

  なんのことはない、次世代に負担を先送りしない、と言いながら
  その実最終処分場も見えないまま、使用済み核燃料が増えるので
  中間貯蔵施設を増やしましょう、その口実に次世代への責任を引き合いに出しているだけだ。
  その偽善ぶりと牽強付会さには辟易とする。」
網野「まったくだ。」

というわけで2人ともぷんぷん腹を立てながら
今日のチラシのテーマは
「原発ビジネスをキューサイするための
 自民党政権『エネルギー基本計画』」とあいなった次第でございます。
私たちの意気込みとは裏腹に、今日のテーマは本通りを歩いている広島市民には
ウケがよくなかったようです。
被曝問題や東電福島原発問題に比べると反応が悪かったのが実際のところです。

今回の参加者は哲野、網野、じゃけえさん、Kさん、原田さんの5人でした。

暖かい日でした。
GW直前で、出発前の元安橋にも祭りの屋台が並びます。

▼広島のGWイベント、FFの準備が進む

警察の方が来られたので指令書の確認をし、待っているとじゃけえさんが来ました。
3人で出発です。

▼第98回のチラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20140502.pdf

▼プラカード

トップバッターのスピーチはじゃけえさんです。

じゃけえ「ご通行中のみなさま、商店街の皆様、毎度お騒がせします。
    毎週金曜日恒例の広島2人デモです。
    本日で98回目になりました。
    原発に反対したい一心で個人が集まり、
    みなさんに知っていただきたい情報をスピーチしながら歩いております。
    毎回チラシを作成し、お配りしております。
    原発問題について考える際、是非参考にしてみてください。
    チラシの内容はwebでもご覧いただけます。
    広島2人デモで検索してみてください。

    今日のチラシのテーマは原発ビジネスをキューサイするための
    自民党政権エネルギー基本計画というテーマでチラシを作っております。

    原発はコストが低くて、原発なしでは安定した電力は供給できないとして
    エネルギー基本計画では原発を推進していますが、
    原発は決して低コストではありません。
    管理にもお金がかかるし、稼働させると使用済み核燃料がどんどん溜まって行きます。
    それを処理するのにもお金がかかりますし、使用済み核燃料は地層処分することしか
    いまのところ手立てがないのですが、大変時間がかかります。
    最終処分場も全く決まっていません。
    原発は使っても使わなくても約40年で老朽化し廃炉にしなければなりません。
    廃炉するためのお金も膨大にかかりますが、そのための積立金は全く足りていません。
    それでも原発を動かすと維持費はかかるので、どんどんコストはかさんで行ってしまいます
    今すぐにでも原発をやめたほうが合理的です。
    今日本は全て原発は止まっていますが電気は足りています。
    電気を作っているのはなにも電力会社だけではありません。
    電力会社に電気を卸す会社も沢山あります。
    電気が足りないから原発を動かすというのは全くの嘘です。
    公表されてるデータをみれば十分わかります。
    詳しくはチラシにまとめてありますので是非ご覧ください。

    原発は事故を起こす可能性が十分あるものとして再稼働が進められています。
    なぜそれほどまでして原発を再稼働させたいのか。
    原発を廃炉にしたくないのか。
    結論から言えば、電力会社を倒産させないためです。
    しいては株主が損をしないためです。
    またしいては電力会社に融資している大手金融資本が損をしないためです。

    原発は事故を起こさなくても放射能を放出しています。
    人間は放射能にとても無防備で無力です。
    経済問題ではありません。私たちの生存権問題です。
    しかし経済問題からしても不合理、不経済な発電方法です。

    原発は事故を起こすものとして再稼働が進められています。
    広島から最も近い原発は四国の愛媛県にある伊方原子力発電所です。
    瀬戸内海に向かって建っています。
    風のながれも潮のながれも広島に向かっています。
    重大事故が十分に起こり得ることが前提で再稼働が進められています。
    もし伊方原発で福島事故なみの苛酷事故が起これば、広島市内は一時移転対象区域となります。
    一時移転ですが、私たちは避難すれば広島市に帰ってこられなくなります。
    それほどの放射能汚染区域となります。
    原子力規制委員会発表の放射能物質拡散シミュレーションと原子力災害対策指針を合わせ読めば
    広島市の被曝線量は1週間で4mSv、一時移転の対象になります。
    (チェルノブイリは年間5mSvで避難=強制移住対象でした。
     これを考えると凄まじい被曝線量になります)
    避難生活を強いられることになります。
    事故の可能性が少しでもあるのなら、再稼働しないでください、というのが私たちの訴えです。」

じゃけえさんは私たちの「市民の生存権を守って欲しい」という訴えからの再稼働反対意思表示の請願に対し
原発問題はエネルギー問題なので、国の指針に従うと言う見解を崩さない広島市当局と
広島市長自ら答弁にも質問書にも返事を返さない態度を説明しました。
そして共同請願人になってほしいと呼びかけました。

▼請願人参加はこちらです。(広島1万人委員会)
http://hiroshima-net.org/yui/1man/

次に哲野にマイクが渡ります。
哲野はチラシの内容を説明するスピーチをしました。
哲野「2014年4月11日に発表されたエネルギー基本計画は
   2つの虚構に基づいて出来上がっています。
   1つは原発なしでは日本の電力は不足するという虚構。
   これはあそこまで尤もらしくかかれるとこちらがよほどデータを押えていないと騙される可能性があります。
   もうひとつは、こちらのほうがもっと尤もらしいのですが
   原発なしでは電力会社の火力燃料費が高騰して電力会社が赤字になるばかりでなく
   国富が流失する、という虚構です。
   原発なしで電力会社が赤字なのは、チラシでご説明しているように
   電力会社の火力発電体制が高コストで時代遅れになってるからです。
   日本全体では火力発電によって約4864万kWの設備が非電力会社によって運営されています。
   (9電力会社の発電設備容量は1億2147万kW)
   じゃあ、これらの非電力会社の火力発電が、みんな燃料費高騰で赤字なのか?
   というと赤字どころか、みんな好成績です。
   なかには大阪瓦斯の発電子会社のように、大阪瓦斯全体の利益の稼ぎ頭になっているところもあります。
   火力燃料費高騰で電力会社が赤字、とは全くの嘘で、
   彼らの赤字の原因は高コスト体質にあります。

   次に国富の流失。
   たとえば原油輸入は2000年代に入って一貫して減り続けています。
   それは原油価格が高騰し、いやがおうでもエネルギーを中心にした産業構造が
   変わらざるを得なくなってきたからです。
   (2003年原油輸入量 2億4850万kl/Unit が 2013年速報値では2億1056万kl/Unit)
   ところがここ2年、特にアベノミクスが登場し、日銀を使ってお金をじゃぶじゃぶにし
   円の価値を下落させました。
   当然、対ドル円価値も下がります。
   エネルギー輸入はドル建てですから、同じ量を輸入しても円安になれば支払う円の額が増えます。
   じゃあどれだけ円安になったのか、というと、ここ2年で約26%も円の価値が下落しています。
   (2012年1月1ドル=76.98円 2014年1月1ドル=103.94円)
   つまり、国富流失の原因は原発が止まっていることではなくて
   アベノミクス政策そのものにあります。

   この2つの虚構を使ってエネルギー基本計画が作られていることを頭に入れておいてください。
   そういう目でエネルギー基本計画を読んでみると、どこにインチキや誤魔化しが隠れているかを
   発見する、推理小説を読むに似た面白い読み物ではあります。」

説明をしていると、原発反対の右翼のおじさんが声をかけて来てくれました。
また先日の、酔っ払いだけど「がんばれよ!」と声をかけるおじさんも近づいてきました。
近づき方が突進風なので、とっさに警察の方が哲野と酔っ払いのおじさんの間に入って制止に動きます。
哲野「大丈夫です、あの人、応援してくれてる人ですから。
    でも困るのは酔っぱらってることですよね。酒臭かったでしょ。」
警察「ああ、そうですか。危害を加えるんじゃないかと心配したんですけど。
    ああ・・・酔っぱらってるのはよくないですねえ・・」

次にじゃけえさんにマイクが渡ります。
じゃけえさんがスピーチしていると、Kさん、原田さんが参加。

次に原田さん。

原田「毎日お仕事お疲れ様です。色々ご苦労があると思います。
   非正規雇用の方はいくら働いても給与がよくならない、
   生活の安定が得られないと言う人が多いと思います。
   円安で石油が上がったり、税金が上がったり
   色んなところでしわ寄せがきて、苦しんでいる方も多いと思います。
   一方で景気が良くなったと言う方もいらっしゃられるかもしれません。

   原発というのはみなさんのお仕事にとってどういう意味を持っているでしょうか。

   原発がないと電気が供給できないということは事実ではないとわかってきましたね。
   原発は止まっていますけれども電力不足にはなっていません。
   原発があるから安い電気を供給できるのでしょうか?
   これも嘘だということがわかってきましたね。
   今原発を持ってる電力会社の電気が一番高いということがわかってきています。

   日本には電力会社以外にも発電をしている会社があります。
   兵庫県は関西電力から電気を買う事をやめて別な発電事業者から買う事を決めました。
   それで1億円以上の経費削減になるんだそうです。
   要は早く電力を自由化すれば安い電気を買えるようになるわけです。

   ここから100kmのところに伊方原発があります。
   ここが福島事故並みの苛酷事故を起こしたら広島は1週間で4mSvの被曝線量になります。
   商売どころではなくなります。街に人もいなくなるし。
   お店も工場も使うことができません。

   それなのになぜエネルギー基本計画では原発を推進しようとしているのでしょうか。
   政府は私たちのような中小零細ビジネスに救済はしてくれません。
   しかし原発ビジネスには手厚く救済します。
   乗っている泥船が沈みかけている、だから救済しようとしているのかもしれません。

   電力会社の純資産の多くが原発関連です。
   やめるとなると資産がゼロになってしまい、債務超過に陥ります。
   普通の企業であれは即倒産です。」

次にKさんです。

Kさん「みなさんに考えて欲しいことがあります。
   福島や北関東で起こっていることです。」

とニュースで流れてきている健康被害について関心を持ってほしいと訴えました。

   「津波や地震だけであれば人は戻れます。復興できます。
   しかし放射能で汚染されているから立ち入り禁止、人も戻れない、
   人が戻れなければ復興もありません。」

わざわざ国や県がお金をだして除染するのはおかしい、
本来人が住めないほどの汚染区域だからこそ除染(移染)が必要で
そうしなければ生きていけないほどの放射能汚染をしているということだし
移染としたとしても一時しのぎで健康被害に怯える人がたくさんいる
それは福島の問題ではなく、私たち国民に向けられたものだ
広島も伊方原発が近くにあり、他人事ではない、もう一度しっかり考えて欲しい
と訴えました。
  
最後に網野ですが、箇条書きにします。

1.原発は重大事故が起こることが前提で再稼働されること
2.今行ってる原子力規制委員会の審査は安全審査ではないこと
  重大事故が起こった際、苛酷事故に発展しないための最低限の規制基準適合審査だということ
3.「放射線被曝に安全量はない」これがICRP派の科学者・学者も含め
  世界中の全ての科学者が一致してる見解ということ
4.この4月11日に閣議決定されたエネルギー基本計画は原発事故が起こった場合
  「地方自治体に責任がある」ということが明確に書かれている。
  つまり
  「原発の重大事故が起こることが前提で再稼働しました
   あなたたち自治体はその危険を認識しながら反対しなかったじゃないですか
   安全に住民を避難させる責任はあなたたち自治体にある
   国は法に従って支援をしてあげましょう」
   こういっているのだとスピーチしました。

元安橋に帰ってきてデモ終了
30部用意したチラシは2部残して全てはけました。
みんなで首をひねりました。
というのも、今日の街は人が少なく、GWに入ってるのもあって遊びモードでした。
ビジネスマンもあまり歩いていなかったのです。
チラシのリピーターは確実に増えてるようで、
今日も「一部ください」と取りに来てくれた人が数人いましたが
それにしてもこれだけ受け取ってもらえていたとは感触としてなかったのでびっくりしました。
冒頭にも書きましたが、今日のテーマがエネルギー基本計画という地味な話題。
やっぱりいつもに比べれば、反応・手ごたえは薄かったのが実際です。
でも、終わってみればチラシはほぼいつも通りはけました。
いったい、だれが受け取っているのか…

じゃけえさんとKさんによると、最近は中高生が積極的に受け取っているようです。

以上ご報告いたします。