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第45回広島2人デモ 4月19日報告

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みなさま

毎度毎週お騒がせしております。
広島2人デモのご報告をいたします。

今日は5人の参加でした。
哲野、網野、じゃけえさん、大歳さん、そして初参加、タンさん。

事前にツナさんからは参加できないとのご連絡がありました。
Kさんは仕事で来れなかったようです。
4月に入って、みなさん新年度モードで金曜日の夕方がなかなか難しいみたいです。

集合場所に行って待っておりました。

今日も寒かったです。
待っていると、ご年配の男性が近づいて来られました。
哲野「チラシをお読みになりますか?」
男性「いえ、今日は参加させていただこうと思います。」
それがタンさんでした。

タンさんは、2人デモのwebページを見て来ていただいた方だそうです。
哲野「参加者は全員スピーチしていただくことにしています。
   マイクを回しますので、ひとことお願いできますか?」
タン「じゃあ、最後に一言だけ・・・」

警察の方が登場。
指令書の確認をし、チラシをお渡しします。
網野「先週雪で今週も寒いですね」
警察「ほんと、寒いですよね」
今日から近くに見える市民球場跡地では第26回全国菓子博がはじまっています。
4年に1度の全国持ち回りイベントだそうです。
網野「菓子博関連もお忙しいんでしょうね・・・」
警察「今日はいいんですが、土日が心配ですね」
何事もないといいですね。

警察「今日は人数少ないですね?」
網野「2人ほど来れないと連絡いただきましたので・・・」

と言ってると音楽が鳴りました。
結局3人でスタートです。

スピーカーとプラカード1つを網野
タンさんにプラカード1枚持ってもらい
哲野がスピーチです。

▽チラシ
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20130419_A4.pdf

今日のチラシには不安がありました。
後で哲野に聞いてみると、
哲野「スピーチをはじめて気が付いた。大手マスコミ批判をしようと思ったんだけど
    こういうスピーチには全く向いていないことがわかった。
    チラシを読めばわかるんだけど、起承転結で説明しなきゃいけないから
    一言でなかなかわかってもらうようにならないんだね、この話は。
    とても重要なことなんだけど、難しい・・・・」
と言っていました。

哲野からスピーチがはじまりました。

哲野「毎度毎週お騒がせいたします・・・金曜恒例の広島2人デモです。
    現在唯一稼働している関西電力大飯原発再稼働に抗議して歩いています。
    2人デモですが、現在3人で歩いています・・・」

音声録音を途中までし忘れたので、哲野の最初のスピーチは詳細に書けませんが
チラシの特に大飯原発差し止め仮処分申し立て事件についてスピーチしました。

哲野「大阪地裁の大飯原発差し止め仮処分申立却下には正直驚きました。
    却下そのものよりも、却下理由です。
    大阪地裁は野田政権時代の暫定安全基準を今現在になっても根拠として認めているのです。
    今現在、規制委員会が全く違う考え方に基づいて規制基準を作成してほぼ出来上がっている今現在でも
    原発安全神話に基づいた野田政権時代の暫定基準を安全として全面的に認めた決定でした。
    今となってはどこを押してもこの基準は安全基準とすることは不可能です。
    裁判所も原発容認、原発推進、と見なさざるを得ません。・・・・」

というような話でした。    
しばらく歩いているとスピーチが途絶えたので、振り返ると
哲野「今チラシをお渡ししたよ」
どうも中年の男性で、ビジネスマン風の人がチラシを取りに来たようです。
哲野「スピーチしながらチラシまきは、あまりやったことないなぁ・・・」

本通りの電停の交差点を渡りしばらくするとじゃけえさんが合流。
じゃけえさんにはチラシまきに回ってくれました。

本通りは今日は寒い事もあって人通りがいつもより少なく感じました。
そういえば冬の経験で言うと、寒い時はあんまり反応がありませんし、チラシもはけませんでした。

次にじゃけえさんにマイクが渡ります。
じゃけえさんは
「多くの事実は隠されてはいません。
 ただ、知ろうとしなければ知れないのです。
 報道はされなくても公表はされています。
 あとになって「知らなかった」「誰も教えてくれなかった」では済まされません。
 めんどくさいのはよく解ります。自分もめんどくさがりなのです。
 でも命に関わるのでどうか、手間を惜しんででも
 インターネットを開いて検索して調べてみてください。
 疑問を感じたり気になる事があったのなら直接聞きに行ってください。
 電話して聞いてみてください。納得できるまで調べてください。
 そして自分なりの対処を考えてください。
 自分や家族の命の事まで人任せには出来ないです。」
そして
「原発は安全だと思っていたから受け入れて来たのではないですか?
 今は、原発は事故を起こす物だけど受け入れてください、とリスクを負わされています。
 事故を起こした責任を、まだ誰も取っていません。
 原発は危険であると説明しなかった責任も、まだ誰も取っていません。
 原子力を制御出来ないのに、稼働させてしまった責任を、まだ誰も取っていません。
 原発は危険だという誤った認識をしていた反省もなく、原発が再稼働されようとしています。
 原子力を制御する技術もなく、原発が再稼働されようとされています。
 原発を再稼働出来ないから過ちを認めようとしないのでしょうか?
 私たちは電気を使う為に命の危険に曝されて生きています。
 事故が起きたらおとなしく逃げなさいと言われています。
 病気になったらおとなしく入院しなさいと言われています。
 原発が稼働しなくても電気は足りています。
 発電手段が原子力である必要は全くありません。
 ましてや、存在するだけで人の命を危険に曝します。
 お金を回す為に命を捧げろと言われているのです。
 これは暴力です。私たちは緩やかな虐殺の中にいます。
 私たちは皆その渦中にいる当事者です。」
と訴えました。

次にまた哲野にマイクが渡ります。

哲野は原発は経済界にとって必要なのであって
電力として必要なわけでも原子力が必要なわけでもないことを説明しました。
また安価な発電手段ではないことも説明しました。

哲野「問題の本質は私たちの電気が足りているかどうかではありません。
   経済界にとって原発がおいしいビジネスであるかぎり、原発を手放さないでしょう。
   しかしそのために、私たちは地震や津波や放射能におびえて暮さなければならない。
   こんなバカな話はないと思います。
   残念ながら大阪地裁の決定を見る限り、司法は経済界の味方のようです。
   原発推進、原発容認、それが司法の在り方です。
   長いものにまかれろ、力を持った者に逆らうな、これは私たちが生きていくための生活の知恵ではあります。
   しかしそれも限度があります。命や健康、あなたがたの子どもや孫の健康を犠牲にしてまで
   長いものに巻かれるべきではありません。 
   私たちは私たちの生活を一番大切に考えるべきです。
   自分の命を犠牲にしてまで、子どもや孫の命を犠牲にしてまで長いものに巻かれてはいけません。
   最後の一線で私たちは踏みとどまって、力を持ったもの、長いものに立ち向かっていく局面もまた必要です。
  原発問題がまさにそうした問題です。」

と、スピーチしました。
ちょうどこの辺でしたでしょうか。
折り返して金座街を歩いていると、カートを引いている年配の女性が立ち止まってじっと凝視していました。

しばらく行くと、いつもはこんな風に出てこないのに、ホストの男の子たちが10数人、ずらりと
道を塞ぐように立っていました。
どうも流れを狭めて歩いてくる女の子に声をかけようという作戦(まるで梁漁のようだ)
他の歩行者も迷惑になるほどだったので警察の方がさすがに声をかけて道を空けるように言いました。
どうもホストの子たちの気分を害したようで、文句を言われていたようです。
後になって警察とこの件で話になったのですが
警察の方も「デモの参加者が声をかけて注意していると思われているかもしれない・・・」と気にされていました。
というのも、警察の方々は私たちのデモの意図を汲んで、私服で警備してくださっているのです。
ただ今回、私もこの子たちは他の歩行者にも迷惑をかけていたので警察の対応はやむを得ないと思いました。
ですが商店街を利用する人たちの楽しい気分を害する、或いは働いている方々の邪魔をするのは
私たちや警察警備課の本意ではないので
警備課の方と相談をして「私たちが避けるようにしよう」ということになりました。
(今まで実際にもそうしているんですが・・・)

次に網野にマイクが渡りました。
網野はICRPについて説明しました。

網野「ICRPの放射線防護の3原則をご存知でしょうか?
    最初が「正当化の原則」
    2番目が「最適化の原則」
    3つ目が「線量限度適用の原則」です。
    正当化の原則にはこうかかれてあります。
    「放射線被曝の状況を変化させるようなあらゆる決定は害よりも便益が大となるべきである」
    と書かれています。
    害つまり私たちの健康被害より、核利益共同体が得る利益を大とすべきである。という意味です。
    最適化の原則は
   「被曝の生じる可能性、被曝する人の数および彼らの個人線量の大きさはすべての経済的及び社会的要因を
    考慮に入れながら合理的に達成できる限り 低く保つべきである。」
    と書かれています。
    要するに、原発や核施設を存続させることを優先してその範囲で低く保つべきであると言っているのです。
    私たちの健康を中心に考えて放射線量を低く保つべきと言っているわけではありません。
    こんなものが放射線防護の原則だというのです。
    わたしたちの命を守ることが優先ではないのです。
    そんな防護体制を作り上げる根拠に私たち広島長崎の被爆者のデータが使われています。
    私たち広島や長崎の人間が利用されている気がしてなりません。」

そしてややアジテーションに捉えられたかもしれないと反省していますが
どうしても言いたかった事を言いました。

「今何が起こっているかをインターネットで調べてください。
 福島現地の人たちは自分のツールを使って、健康損傷が多くなっているとか
 自分たちは原発も嫌だし、放射能から逃げたいけどこういった声を聴いてくれないとか
 いろんな人が声を挙げているんですけど、マスコミがこれを報道しません。
 こういった声が聞こえて来ないので私たちは『もう安全なんだろう、もう大丈夫なんだろう』と勝手に思ってしまいます。
 でもそれは違います。インターネットでみなさん、調べましょう。
 じゃないと今私たちがどういった状態にいるかがわからなくなってきています。
 政府や東電、責任逃れしたい方々はこういったことを報道させないようにしますので
 是非みなさん、インターネットで調べてみてください」

多くの人が悲鳴を上げているのですが
大手マスコミから聞こえてくるのはさほどではないという印象ばかりです。
そして多くの人の悲鳴は決して取り上げられません。
多くの人が理不尽を訴えているのに、意図的に調べにいかないかぎり、私たちには全く届かないのです。
マスコミに対する無意識の「さすがにそこまではしないだろう」という信頼がまだ多くの人にあります。
しかし彼らはその最低限の信頼すら利用して本当に伝えるべきことを伝えません。
その姿勢も体制も、もはや報道機関ではありません。

そしてマイクは哲野に再び渡りました。
そこへ国際会議場で開かれていた小児学会の市民公開講座を聞きに行っていた大歳さんが合流。
小児学会のwebサイト:http://www2.convention.co.jp/116jps/
市民公開講座:http://www2.convention.co.jp/116jps/seminar.html

大歳さんに早速マイクが渡ります。
大歳「スピーチ用意してきてないですよ?」
哲野「いいよ、なんでも言って。」

大歳「さきほどですね、わたし国際会議場フェニックスホールで
   ICRP学派と言われる先生の方々の話を聞いてきたんですけど
   完全に放射能影響を低く見せかけて放射能はたいしたことないんだよという
   放射能安全神話を宣伝してくださっているわけです。
   どういう内容かといえば、100mSV以下では大丈夫とは言わないんですが
   非常に影響が小さくなって放射能の影響とはわからないほど小さな影響になるという
   よく言われることをおっしゃるんですが・・・
   チェルノブイリ事故の後、色々なヨーロッパの学者の方々が調べたら
   がんと白血病以外の健康損傷が見つかっています。
   特に心臓疾患系ががんや白血病より多く見られているんですが
   こういったことは一切無視というか
   放射能の影響とは考えられないときっぱり切り捨てるような説明をされます。
   こういうのは全く科学的な根拠がないとか言うんですが
   それを言っている本人の科学的根拠もないんです。」

このスピーチを聞いた私と哲野は大爆笑。
あと大歳さんは「自民党には票を入れないようにしましょう!」とスピーチしました。
最後に初参加のタンさんにマイクが渡りました。

タン「原発が動けばその廃棄物、プルトニウムが出てきます。それも再利用できるというようなことを
   まことしやかに言ってる人がいますが、どうもそれも・・・・まったくの作り話のようで
   本当に物理の事を勉強している人に聞けば、
   『人間が核の、原子核の力を使い分けることは不可能だ』って
   ちょっと物理をちゃんと齧っているひとは、みんなそう言いますね。
   これは遺伝子組み換えの作物のことと非常によく似ていると思うんですけども
   いままでスピーチされていたひとがおっしゃっていたように
   それで儲けようと言うひとたちはどんな理屈を捻じ曲げてでも安全だと言いたがります。
   どうかここで配られているビラをお読みになって、ご自分で判断していただければ幸いだと思います。」

そしてここでデモ終了。

警察にお礼を言ってお別れし、立ち話に。
話題は市民公開講座の内容になりました。
大歳「思った通りというか予想通りというか。
    配布資料はないし、おかしいなと思うような話をするし
    質疑はほとんどないし
    プレゼンテーションでスライドを見せるんですけど
    次々にパッパッと変わってほとんど内容は見れないし
    なんか話を聞かせて印象だけ植え付けるような感じですよ」
後日原田さんもこの公開講座を聞きに行ったらしく感想を頂いたのですが
ほとんど人は入っていなかった、とのことでした。
タンさんからはシーベルトという単位概念について質問があり
哲野が詳しく説明をしていました。

タン「シーベルトというのは、放射線の人体に与える影響を数値化したものらしい。
   が、これは科学の原理原則からしておかしな概念だ。
   というのは、放射能の強さや大きさは客観的に数値化できるが、
   それから人が受ける影響を客観的に数値化することは出来ない。
   それをするためには人みな等しく、放射線の影響が同じだと前提しなければならない。
   そんなことはありえない。
   あるものから人が受ける影響は人によって違う。
   これは科学の常識だ。」

と科学者らしい感想を述べていたのを哲野が聞いてそのとおりだ、と唸っていました。

今日は反応が悪かったようです。いつもなくなるチラシが今日は残りました。
チラシのテーマの立て方、データの取り上げた方には
これから工夫がさらに必要になると思います。

以上ご報告いたします。

===以下各人のスピーチです。===

◆じゃけえさん
「今、日本で稼働している唯一の原子力発電所である大飯原発を止めようと
 『おおい原発止めよう裁判の会」という市民グループが裁判所に申し立てをしました。
 4月16日、大阪地裁は運転差し止めの申し立てを却下しました。
 大阪地裁は大飯原発を止めないと判断した ということです。
 市民グループが原発の危険性について訴えているのに対し
 大阪地裁は今動いている大飯原発は安全上の基準を満たしており危険は無いとしています。
 理由は大飯原発は『暫定基準』を満たしているからだそうです。
 その『暫定基準』は、原発は事故を起こさないとする
 『原発安全神話』に基づいて作られたものです。
 福島第一原発で人類史上最悪の過酷事故が起こってしまった今、
 「原発安全神話」が崩れてしまった今、
 その「暫定基準」を満たしても安全ではない事は誰の目から見ても明らかです。

 チラシに詳しく正確に書かれています。気になった方は是非手に取ってみてください。
 インターネットでもご覧頂けます「広島2人デモ」で検索してみてください。
 「おおい原発止めよう裁判の会」のホームページもございますので是非検索してみてください。

 デモのスピーチで皆さんにお伝えしたい事の一つに、
 テレビ・新聞など大手マスコミの報道問題があります。

 大手マスコミは福島第一原発の現状がいかに危険か報道していません。
 事故を過小評価した報道をしています。
 技術大国日本が脅威の原子力に対して出来る対処はただ水をかける事だけです。
 原発事故作業員の方々は健康を犠牲にし命を削りながら事故の悪化を食い止めてくれています。
 いつまた第一事故以上の第二事故が起こるかわからない状態です。
 そして第二事故が起こってしまったら、東京を含む東日本には人は住めなくなります。

 報道問題は事故の事だけではありません。
 放射能の危険を正しく市民に伝えていません。
 放射能汚染された食品を安全と伝えています。根拠は基準値以内だからです。
 「基準値以内」だけで安心しないでください。
 放射線被爆に安全量はありません。どんなに微量でも絶対に安全とは言えません。
 生きるには少しでも放射能をさける事が必要です。
 原発を初めとする核産業界の利益を守るために
 都合の悪い事は報道しません。
 重要な事を報道しないだけでなく 都合のいいように思想誘導しています。
 そして、多くの事実は隠されては いません。
 ただ、知ろうとしなければ知れないのです。
 報道はされなくても公表はされています。
 あとになって「知らなかった」「誰も教えてくれなかった」では済まされません。
 めんどくさいのはよく解ります。自分もめんどくさがりなのです。
 でも命に関わるのでどうか、手間を惜しんででも
 インターネットを開いて検索して調べてみてください。
 疑問を感じたり気になる事があったのなら直接聞きに行ってください。
 電話して聞いてみてください。納得できるまで調べてください。
 そして自分なりの対処を考えてください。
 自分や家族の命の事まで人任せには出来ないです。

 3.11以降新聞が何を報じて来たか検証した記事がチラシに書かれています。
 詳しく正確に知りたい方は是非、手に取ってみてください。

 原発は安全だから、と原発を日本に建て稼働させました。
 でも、原発事故は起きました。
 原発は安全ではないとわかりました。
 そいて今現在、原発事故は収束していません。
 収束する目処も立っていません。
 事故の後、原発の規制基準が見直されました。
 原発が大きな事故を起こしたので、原発は事故を起こす物、という前提で規制基準が作られました。
 原発は安全だと思っていたから受け入れて来たのではないですか?
 今は、原発は事故を起こす物だけど受け入れてください、とリスクを負わされています。
 事故を起こした責任を、まだ誰も取っていません。
 原発は危険であると説明しなかった責任も、まだ誰も取っていません。
 原子力を制御出来ないのに、稼働させてしまた責任を、まだ誰も取っていません。
 原発は危険だという誤った認識をしていた反省もなく、原発が再稼働されようとしています。
 原子力を制御する技術もなく、原発が再稼働されようとされています。
 原発を再稼働出来ないから過ちを認めようとしないのでしょうか?
 私たちは電気を使う為に命の危険に曝されて生きています。
 事故が起きたらおとなしく逃げなさいと言われています。
 病気になったらおとなしく入院しなさいと言われています。
 原発が稼働しなくても電気は足りています。
 発電手段が原子力である必要は全くありません。
 ましてや、存在するだけで人の命を危険に曝します。
 お金を回す為に命を捧げろと言われているのです。
 これは暴力です。私たちは緩やかな虐殺の中にいます。
 私たちは皆その渦中にいる当事者です。」

◆哲野
「2011年3月福島原発事故が起りました。
 大量に放射能が出ました。
 色んな数え方がありますがヨウ素131換算で70京ベクレルが出た・・・ちょっと見当がつきませんね。
 この福島原発事故で日本の原発は止まるんだと私は思いました。
 しかし止まりませんでした。
 新しい再稼働のために新基準がこの7月から施行されます。なぜ止まらないのか?
 ひとつの説は「原発は日本の経済にとって必要だからだ」この説明は一面当たっています。
 それは原発の電気が安いからでも、原発が電力として必要だからでもありません。
 原発は経済界にとって必要なんです。
 経済界にとって原発、どうしてもおいしいビジネスだから原発が続いているんです。
 中国電力に例を取ってみましょう。
 中国電力は今2つの原子炉を持っていますが、3つ目、3号機がやっと完成しました。
 様々な数字の取り方があるんですが中国電力の有価証券報告書を分析すると
 このたった1個の原子炉に中国電力は約5000億円のお金を使っています。
 137万kWの発電設備に5000億円ですよ?
 今、140万キロワットの発電設備、石炭発電だと2000億円で2年間で出来てしまいます。
 なぜ5000億円もかかるのか?
 それは半分は安全コストです。放射能を常に出します。放射能を少なくしなければなりません。
 事故が起る可能性を潰さなくてはなりません。
 13か月に1回は必ず定期点検で2か月以上停めなければなりません。
 高レベル放射能だけでなく、低レベル放射能がしょっちゅう出てきます。
 例えば手袋とかマスクとかそういうものも含めて廃棄処分にしなければなりません。
 原発は非常にコストのかかる発電手段なんです。
 このことが経済界にとって必要なわけです。
 今街をお歩きになっているビジネスマンの方。
 一発の契約で5000億円の売り上げがあるとなれば
 ビジネスマンの人だったら誰でも飛びつくでしょう。
 原発のメーカーである東芝、三菱重工、日立製作所にとってはどうしても、これはおいしい仕事なんです。
 しかも独占です。というのは原発ビジネスというのはどのメーカーでも出来るビジネスではありません。
 非常に高度な特許技術に守られていますので3万件くらいの高度な特許技術を利用できるところしかできません。
 原発は独占ビジネスです。その上、定期的に点検が入ります。部品交換が入ります。
 10年間で約5000億円の売り上げが期待できます。
 つまり経済界にとってはどうしても必要なビジネスなんです。
 いかにコストが高かろうが、いや高いからこそ経済界にとっておいしいビジネスなんです。
 だから原発はなくならない、経済界は原発を推進したい。
 しかし、それは経済界の事情です。私たちの事情ではありません。
 経済界の事情のために、地震や津波やあるいは火災や天災で、なぜ我々はビクビクした生活を送らなければならないのか。
 なぜ、放射能入りの食品を安全だと信じて食べないといけないのか。
 経済界は私たちのためにあるのでしょうか?
 私たちが経済界のために生きているんでしょうか?
 現実は私たちが経済界のために生きているんですけど、原発問題は私たちのそうした今の社会の『主客転倒』状態を象徴した問題です。
 私たち生活者が主人公でなければならない(これが民主主義社会です)のに
 経済界が、しかも一部独占的な企業が主人公で私たちがそれに奉仕している、こういう主客転倒状態ですね。
 これを端的に表してるのが原発問題です。
 地震や津波や、停電や、或いはネズミ一匹に、ビクビク、オドオドと暮らすようなそういう生活は私たちは望みません。
 私たちがそういう生活を強いられているのは、電気が足りないためではありません。
 申し上げたように、原発ビジネスが非常においしい仕事だからです。

 2011年の関電の有価証券報告書を調べてみますと関電はわずか2か月しか原発を動かしていませんでした。
 しかし1年間の原発運営コストは約4000億円でした。
 中国電力3号機は建設費約5000億円かかりました。
 これでは済みません。これから追加コストとして約1000億円くらいかけてベント装置を付けなければなりません。
 さらに500億円を投じて緊急免震重要棟をつくらねばなりません。
 もう原発一基をつくるのは、5000億円、6000億円、7000億円の仕事なんです。
 問題の本質は私たちの電気が足りているかどうかではありません。
 経済界にとって原発がおいしいビジネスであるかぎり、原発を手放さないでしょう。
 しかしそのために、私たちは地震や津波や放射能におびえて暮さなければならない。
 こんなバカな話はないと思います。

 残念ながら大阪地裁の決定を見る限り、司法は経済界の味方のようです。
 原発推進、原発容認、それが司法の在り方です。
 長いものにまかれろ、力を持った者に逆らうな、これは私たちが生きていくための生活の知恵ではあります。
 しかしそれも限度があります。命や健康、あなたがたの子どもや孫の健康を犠牲にしてまで
 長いものに巻かれるべきではありません。 

 私たちは私たちの生活を一番大切に考えるべきです。
 自分の命を犠牲にしてまで、子どもや孫の命を犠牲にしてまで長いものに巻かれてはいけません。
 最後の一線で私たちは踏みとどまって、力を持ったもの、長いものに立ち向かっていく局面もまた必要です。
 原発問題がまさにそうした問題です。」

◆網野
「毎度毎週、お騒がせしております。
 金曜日恒例の広島2人デモです。私たちは団体ではありません。
 原発・被曝問題に関し個人の政治意思を示そうと、集まっている人間です。

 今日お配りしているチラシにまとめてありますのは
 新聞で報じられた4月16日の関電大飯原発差し止め仮処分申し立ての件却下決定と
 3.11以降のマスコミ報道の件についてです。

 新聞は申し立て却下決定の裁判所の理由について大事な要点を外して報道しています。
 詳しくはチラシをご覧ください。
 また、広島人としては赦せないことがあります。
 今国が出している放射線防護体制、これはICRP国際放射線防護委員会の
 出しているリスク勧告に基づいて作られていますが
 これは広島・長崎の原爆生存者寿命調査のデータを元にして作られています。
 外部被曝一回きり、中性子線とガンマ線の影響を調べたデータ
 しかも原爆が投下されてから約5年後に始まっています。
 約5年後以降から調査されたデータを元に使って私たちに言っているのは
 5年以内では放射線の影響は出ない、こうすり替えて私たちに伝えています。
 違います。約5年後以降から調査したものを使っているんです。
 しかも外部被曝1回きりのデータです。
 内部被曝で調査したものを使っているわけではありません。
 そのデータを元にしてリスクモデルがつくられ、放射線防護の勧告が出来上がり、
 日本の、世界中の放射線防護体制がつくられています。
 赦せないのは被爆者のデータ、外部被曝一回きり、5年後以降から調べたデータを使って
 それを内部被曝と外部被曝のリスクは同じだと言う「仮説」をたてていることです。
 この仮説はいまだ検証されていません。

 そして放射線防護体制をつくっていることです。
 チェルノブイリ事故後世界中で内部被曝の研究は進められ
 研究論文も調査も出されていますが、一切使われていません。
 疫学調査も、病理解剖調査も行われました。
 しかし一切使われません。無視されたままです。

 本来私たちの命を守るべき放射線防護体制ですが
 しかし実際は私たちの命は守られていません。
 核推進側を守るための放射線防護体制になっています。

 ICRPの放射線防護の3原則を見ればわかります。
 最初が「正当化の原則」
 2番目が「最適化の原則」
 3つ目が「線量限度適用の原則」です。
 正当化の原則にはこうかかれてあります。
 「放射線被曝の状況を変化させるようなあらゆる決定は害よりも便益が大となるべきである」
 と書かれています。
 害つまり私たちの健康被害より、核利益共同体が得る利益を大とすべきである。という意味です。
 最適化の原則は
 「被曝の生じる可能性、被曝する人の数および彼らの個人線量の大きさはすべての経済的及び社会的要因を
 考慮に入れながら合理的に達成できる限り 低く保つべきである。」
 と書かれています。
 要するに、原発や核施設を存続させることを優先してその範囲で低く保つべきであると言っているのです。
 私たちの健康を中心に考えて放射線量を低く保つべきと言っているわけではありません。
 こんなものが放射線防護の原則だというのです。
 わたしたちの命を守ることが優先ではないのです。

 そんな防護体制を作り上げる根拠に私たち広島長崎の被爆者のデータが使われています。
 私たち広島や長崎の人間が利用されている気がしてなりません。

 また、今日もお伝えしてますがいろんなマスコミが3.11以降何を言ってきたか
 検証してみましたので、よかったら見てください。

 放射線は基準値以内なら安全と言われていますけど、違います。
 世界の放射線科学者の共通認識、共通見解はどんなに微量であっても『放射線被曝に安全量はない』が
 これはもう共通見解です。
 基準値以内なら安全というのは絶対に言えません。
 世界中の医科学者が認めていることです。
 基準値以内なら安全ということが政府等から言われていますが、これは絶対に信じないでください。
 特に内部被曝であれば微量であっても健康損傷をすることがわかっております。

 インターネットで調べてみてください。
 栃木、群馬、神奈川などに健康損傷を起こされ、突然死される方が増えてきております。
 酷いところではお父さんが突然倒れられてその葬儀中に息子さんも突然倒れて亡くなるということも伝えられています。
 お葬式があまりにも多すぎて順番待ちの状態だそうです。
 マスコミはこういったことを報道しません。
 今何が起こっているかをインターネットで調べてください。
 福島現地の人たちは自分のツールを使って、健康損傷が多くなっているとか
 自分たちは原発も嫌だし、放射能から逃げたいけどこういった声を聴いてくれないとか
 いろんな人が声を挙げているんですけど、マスコミがこれを報道しません。
 こういった声が聞こえて来ないので私たちは『もう安全なんだろう、もう大丈夫なんだろう』と勝手に思ってしまいます。
 でもそれは違います。インターネットでみなさん、調べましょう。
 じゃないと今私たちがどういった状態にいるかがわからなくなってきています。
 政府や東電、責任逃れしたい方々はこういったことを報道させないようにしますので
 是非みなさん、インターネットで調べてみてください。
 大手の新聞やテレビは原発・放射線被曝問題に関して、全く信頼できません。」

◆大歳
「さきほどですね、わたし国際会議場フェニックスホールで
 ICRP学派と言われる先生の方々の話を聞いてきたんですけど
 完全に放射能影響を低く見せかけて放射能はたいしたことないんだよという
 放射能安全神話を宣伝してくださっているわけです。
 どういう内容かといえば、100mSV以下では大丈夫とは言わないんですが
 非常に影響が小さくなって放射能の影響とはわからないほど小さな影響になるという
 よく言われることをおっしゃるんですが・・・
 チェルノブイリ事故の後、色々なヨーロッパの学者の方々が調べたら
 がんと白血病以外の健康損傷が見つかっています。
 特に心臓疾患系ががんや白血病より多く見られているんですが
 こういったことは一切無視というか
 放射能の影響とは考えられないときっぱり切り捨てるような説明をされます。
 こういうのは全く科学的な根拠がないとか言うんですが
 それを言っている本人の科学的根拠もないんです。
 (哲野・網野、爆笑)
 ま、水掛け論みたいになるんですが・・・・

 残り少ないので7月の選挙の話を。
 この地震だらけの日本において、今日も大きな地震があったみたいですが
 今は50基ですが54基の原発だらけにしたのは、どういう政党が推進してきたか、
 と言えばこれは自由民主党なんです。
 歴史的に強くプッシュしてきたのは正力松太郎氏、中曽根康弘氏、
 後たくさん有力筋・・・自民党中枢の人間とかもうほとんど原発推進派だったわけです。
 こういう原発A級戦犯政党に票をいれたら絶対に脱原発みたいなこともできません。
 最低限何をすればいいか、ということですが
 これはキッパリ自民党に投票するのはやめることです。
 7月参議院選で自民党から立つのは溝手さんです。
 溝手さんには票を入れないようにしましょう。
 きっぱり自民党に票をいれないということが大事になります。
 ネガティブなキャンペーンになるんですが、大事な事なんではっきり言っておきます。
 もう金輪際、自民党には票を入れない。
 絶対裏切りますから。口で何を言っても絶対裏切ります。自民党は。
 TPPしかり、なんでもですが、口ばっかり綺麗ごと言って、当選したら掌返します。
 もうはっきりしてます。もう何言っても無駄。
 アベノミクスで支持率上がっているというのもマスコミがでっち上げた嘘ですから。
 全く私たちの生活のためになりません。
 自民党には金輪際、票を入れるのは止めてください。」

◆タンさん
「原発が動けばその廃棄物、プルトニウムが出てきます。それも再利用できるというようなことを
 まことしやかに言ってる人がいますが、どうもそれも・・・・まったくの作り話のようで
 本当に物理の事を勉強している人に聞けば、
 『人間が核の、原子核の力を使い分けることは不可能だ』って
 ちょっと物理をちゃんと齧っているひとは、みんなそう言いますね。
 これは遺伝子組み換えの作物のことと非常によく似ていると思うんですけども
 いままでスピーチされていたひとがおっしゃっていたように
 それで儲けようと言うひとたちはどんな理屈を捻じ曲げてでも安全だと言いたがります。
 どうかここで配られているビラをお読みになって、ご自分で判断していただければ幸いだと思います。」