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伊方原発再稼働反対請願者を1万人に 相談会ご案内

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「結・広島」からの転載です。
http://hiroshima-net.org/yui/
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◆相談会の案内(PDF)
http://hiroshima-net.org/yui/pdf/20131222.pdf


当たり前の生活を守るために

伊方原発再稼働反対請願者を1万人に 相談会ご案内

2013年12月16日

 過日は、「四国電力伊方原発3号機再稼働に反対する広島市議会決議を求める請願」にご参加いただきまして、まことにありがとうございました。

 原発事故が、人々や子どもの健康、生命を奪うばかりではなく、何代にもわたって土づくりを続け、これから何百年でも稔りを約束してくれるはずだった農地や、先祖の墓所、ローンを組んでやっとの思いで手に入れた家、地域や仕事で築いてきたかけがえのない人間関係を含め、ありとあらゆるものを永久に奪い去ってしまうことは、福島原発事故が如実に示すとおりです。

 そして、福島原発事故以後、原発は、「苛酷事故を起こし得る」ということが前提となって規制基準が施行され、現在再稼働のための「規制基準適合性審査」が進み、絶対安全は理論上も実際上もあり得ないとされ、「苛酷事故」は確率の問題とされています。原子力規制委員会にとっては確率の問題かもしれませんが、福島原発事故並みの苛酷事故が伊方原発で発生することが「確率」の問題とされてはたまったものではありません。

 私たち広島市民から、健康も、財産も、あらゆるものを奪い去ってしまう可能性のある伊方原発再稼動の反対決議を求めることは、私たちの当たり前の生活を守るための、当たり前の要求です。

 この請願は、9月17日に広島市在住の1541名の方々の署名とともに広島市議会に提出いたしました。その後、追加の署名も提出し、現在の署名数は1739筆となっています。このことは、広島市在住の1739名の方々が「四国電力伊方原発3号機再稼働に反対する広島市議会決議を求める請願」の共同請願人となってくださっている―広島市民の当たり前の生活を守るための要求を、ともにしてくださっている―という意味を持っています。

広島市議会の「反対決議」の意味

 現在の法令では、原発の再稼動は次のような過程を経て行われます。

①電力会社が再稼動の申請を行う。
②原子力規制委員会が「規制基準」に基づいて「規制基準適合性審査」を行う。
 併せて「原子力災害対策指針」に合致しているかどうか(広域避難計画・訓練計画が策定されているか、など)の審査を行う。
③原子力規制委員会が「規制基準適合性」についての判断を下す。
④原子力規制委員会の判断を受けて、内閣が政治判断によって再稼動を決定する。

 以上のような流れになるので、広島市議会が伊方原発3号機再稼働に反対する決議を行っても、法的には、何の拘束力もありません。

 しかし、広島市が「反対決議」を可決することには大きな政治的・社会的意味があります。

 原子力規制委員会の規則では、地元(半径30km圏内のいわゆる「原子力災害重点区域」)の賛同がなければ、原発の再稼動はできません。広島市は、伊方原発の30km圏内にはありませんが、苛酷事故の場合は「一時移転」の対象となる可能性の高い「準地元」であり、118万の人口を持つ政令指定都市です。
 そして広島市は、人類史上、最初の被爆地です。

 この広島市の市議会が伊方原発再稼動に反対を表明すれば、その政治的・社会的影響力は日本国内でも、国際的にも大きいと考えられます。日本の原発推進勢力も決して無視はできません。

 直接の「反対決議」ではなく、地方自治法99条に基づく国への意見具申である「意見書提出」であれば、議員多数の賛成は得やすいと考えられます。しかしその場合、原発再稼動問題は必ず「エネルギー問題」として扱われます。これに対して「反対決議」は、生存権―当たり前に生活する権利―を侵すものとして原発再稼動問題をとらえるものです。


請願人「1万人」の意味

 しかし、現在の広島市議会は、容易に再稼動「反対決議」を上げるような態勢にはありません。原発維持を政策とする政党の議員が大半を占めるからです。しかし、その議員の中にも、広島市に近い原発の再稼動を心配している方は少なからずいらっしゃると考えられます。そうした議員の「ホンネ」を引き出し、党本部の意向とは異なる行動をとるための根拠を与え、市議会を動かす可能性があるのは、広島市民多数の意志表示以外にないと考えます。

 もし、約94万人の広島市の有権者の1%にあたる1万人の方々が「四国電力伊方原発3号機再稼働に反対する広島市議会決議を求める請願」の共同請願人となれば、それは、広島市民多数の意志表示として、市議会に対する一つの圧力となり得ると考えます。

 また、1万人という数を目指すということは、この請願署名運動を、原発維持を政策とする政党の支持者や、原発一般には賛成だが広島に近い伊方原発の再稼動は困るという人たちも含めた、幅広い市民層にまで浸透させていくことを目指すということです。新しい、開かれた脱原発運動を展望したいと考えます。

展望をひらくために
 しかし、「結・広島」という単独の市民グループを母体とした運動では、これ以上の大きな展開は望めないと考えます。大きな展望を描くには、「結・広島」もその構成員の一つであるような、もっと幅広い活動母体が必要だと考えます。

 そのためのお知恵を、ぜひ、皆様からお借りし、また、私たちが考えていることの相談にも乗っていただきたいと存じます。そして、できれば、新しい活動母体の推進力となっていただきたいと考えています。

 そこで、甚だ勝手ではございますが、次の会場・日時で、相談会を行いたいと思います。相談会とは言うものの、新しい活動母体の準備会ともなれば、と考えています。

 新年に向け、年の瀬のこの時期に恐縮ではございますが、ご参加いただけますと幸甚です。


【相談会 会場・日時】
日時:12月22日(日)14:00~17:00
会場:広島市中央公民会 3階 研修室1
   (広島市中区西白島町24番36号 アストラムライン城北駅から徒歩3分)

第78回広島2人デモ 12月13日報告

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みなさま

毎度お騒がせしております。
第78回広島2人デモ、12月13日の報告です。

今日は日曜日の夜の、哲野と網野の会話から。
網野「広島2人デモいつ終わるんだろうね。」
哲野「いつ終わるかじゃなくて、いつ終わらせるかだろうね。
    今1年半?」
網野「ま、それくらい。」
哲野「2年で終わらせるか、3年で終わらせるか・・・」
網野「石の上にも3年て言うよね。」
哲野「そうだろうね。3年やって目立った成果がなければ
    やり方を間違えていたというべきだろうね。」
網野「成果とはなんだろうかね?」
哲野「2012年夏の首相官邸デモの大きな盛り上がりの失敗を
    どう評価するかだろうね。」
網野「あれは失敗だったのだろうか」
哲野「あの盛り上がりが原発に止めを刺すことを目的としてたなら
    やはり失敗と評価しなければいけない。
    ただし、偉大な失敗だけども。
    あそこに一番多い時で20万人集まった。
    そのうち何人が衆議院選挙で自民党に入れ
    都議会選挙で猪瀬に入れたか。
    データがないから何とも言えないが、
    一つはっきりしていることは
    アベノミクス、経済成長と言われると
    すぐに矛先が変わって自民党が大勝してしまった。
    基本的に人間らしい生活を取り戻す生存権運動ではなかった。
    それが恐らくは失敗の原因だったんだろう。
    繰り返すけど、偉大な失敗だった。
    要はこの失敗から僕たちが何を学ぶかだよね。
    同じことを同じレベルで繰り返していたのでは山は動かない」
網野「質問に答えていないよね。
    この場合の成果とは何か、ということだけど
    例えば2人デモでチラシのリピーターは増えたし
    始めたころに比べれば認知度は上がった。
    googleで広島デモで検索すると
    広島2人デモがトップに来る。
    googleでもツイッターでも広島2人デモは確実に知られるようになった
    色んな人のブログを見ると、毎回のチラシも結構評価が高い。」
哲野「目的は広島2人デモの認知度を上げることではないし
    広島2人デモが知られることではない
    広島2人デモで訴えている中身を共有し被曝・原発問題を深いところから
    理解していくことにある。
    でなければ本当の力にはならない。
    経済成長だ、オリンピックだ、と目先を変えられれば
    またわっとそっちへ流れるし、新聞に煽られればまたそっちへ流れる。
    これでは過去の繰り返しだ。」
網野「だから現在の成果は、目的からするとまだまだ程遠い、ということかな」
哲野「うーん。限界もあるしね。
    高望みも禁物だけど、ま、広島市民1万人が深い理解をすれば
    もう簡単には騙されないだろうね。
    それが目立った成果というべきではないか」
網野「1週間に1回、1時間歩いていてもねえ・・・・
    新聞に取り上げられれば知名度も上がって見る人は増えるかもしれないけど
    取材はこっちから断ってるからね。」
哲野「当たり前さぁ。新聞が変に取りあげて誤った理解が広まるよりも
    取り上げてくれないほうがいい。」
網野「新聞やマスコミが2人デモの意図を理解するとは思えない。
    結局街の話題程度でチョン、でしょ。
    それだったら地道にweb上で確実な理解と共感を得たほうがはるかに得策。」

みたいな会話をしておりました。

さて、78回の報告に入ります。
参加者は5人。哲野、網野、Kさん、じゃけえさん、Sさんでした。
KさんとSさんは互い違いだったので、初顔合わせです。

Kさんはチラシの手伝いに来てくれましたので3人で一緒に集合場所に向かいます。
準備にバタバタで、しかも町は異常な混み方。師走突入です。
集合場所になんとか遅れずについてみると、すでにじゃけえさんが来ていました。
4人でプラカードの準備をしていると、人混みをかき分けるようにしてSさんが登場。

警察の方とも指令書の確認をして、おしゃべりしていると
音楽が鳴りました。出発です。

▼第78回チラシA4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131213_A4.pdf
▼第78回チラシA3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131213.pdf

トップバッターはじゃけえさんです。

じゃけえさんは伊方原発が広島から100kmの位置にあり
再稼働最有力候補であること
これを黙って見過ごせば、広島市民も容認したことになります。
広島市議会に反対決議の請願を出しております。
みなさん、参加して下さいと呼びかけました。

次に哲野です。
哲野は福島原発事故に伴う放射能防護の考え方は
日本政府は全面的にICRPの勧告やリスクモデルを取りいれています、
みなさんがICRPという言葉を知っていようがいまいが、
私たちは現実にはICRPのリスクモデルと勧告に取り囲まれています
ではICRPのリスクモデルや勧告は正しいのかどうか、と
問題提起して、チラシの内容に沿って説明しました。

街の反応は、思わず網野が「えっ?」と思うほどでした。
Kさんのところに高校生のグループがまず、チラシを取りに来ました。
プラカードを凝視する初老の男性がいて、
哲野が黙ってチラシを差し出すと、意外な顔をしながら受け取りました。
そして一瞥して「これはどこがやってるの?」
哲野「どこがと言われましても、僕たちここにいる5人がやってるんです。」
男の人は、納得いかない顔で「ふーん」と言ってチラシを読みはじめました。
哲野がKさんにその話をすると、
Kさん「個人がこうやって訴えて歩くということが、なかなか理解できないんだよね、きっと」
哲野「どこの労組か、政党の回し者か、宗教団体か、黒幕は誰かという目でどうしても見ちゃうんだよね。
    実際広島は、そういう形の運動がこれまで多かったからね。
    Kさんの言うとおりだろうね。」
網野「ま、実際私たちも、他の団体を見るときにそういう目で見てるからね。
    じゃないと身を守れないし。人の事はいえない。」

網野が見ていると、往路のアンデルセン近くで
チラシを持って歩く、若い男性や女性、中年の人が目につきました。
ビジネスマンは見てるとプラカードは見るのですが、
チラシまでには手が出ません。

次にKさんのスピーチです。
Kさんは東北や関東で311以後、明らかに異常を感じるほど
体調不良や病気の人が増えていることを訴えました。

次にマイクは再びじゃけえさんへ。
じゃけえさんは、内部被曝と外部被曝の違い、
内部被曝は慢性被曝になること、
だから少ない線量でも内部被曝は大きな危険を伴うこと
内部被曝を避けるには、放射線源から出来るだけ避けるしか方法がないこと
などを知らせました。

次に哲野にマイクが渡り
日本時間で12月10日に起こった、アメリカのアーカンソー・ニュークリア・ワン原発の事故について触れ
またその所有運営会社が全米2位の電力会社で
所有または運営する原発が10か所あること、
しょっちゅう事故を起こしていること、
中にはニューヨーク州のインディアン・ポイント原発のように
悪名高い原発もあること
アメリカは規制委員会が厳しいので原発は事故をあまり起こしていないような
印象を持っているかもしれませんが、事実はそうではなく、
安全文化が欠如した電力会社が事故を起こすのはむしろ当然と考えておかねばならないこと
広島も四国電力伊方原発の再稼働が近いですが
安全文化の欠如した四国電力がいつかは事故を起こす、と
覚悟しておかなければならないとスピーチしました。

この時は、さすがにビジネスマンの反応が凄かった。
こちらを見て聞き耳を立てていました。
哲野は気が付いてませんが、一斉にビジネスマンの注目を浴びたという格好です。

次にマイクが網野に渡ります。
網野は繰り返し、今行われている審査は
テレビ・新聞が報道するように「安全審査」ではないことを説明しました。
現在の規制基準の組み立て方では、安全かどうかは
直接審査できないのです。
安全性は各事業者が目標を立てて通常運転の中で安全文化を育てていくしか
方法がないこと、規制委の田中委員長も絶対のリスクゼロはないと明言していること
一方で、コストと安全は対立関係にあり、
電力会社は結局コストを選択せざるを得ないこと
などを説明しました。

元安橋に帰ってデモ終了。
チラシは終わる前、本通り電停を渡るまでに全てなくなってしまいました。
立ち話は寒いので、近くのコーヒーショップに入って
1時間くらい原発問題、被曝問題、今日の反応、
初顔合わせのSさんの話など、色々おしゃべりをしました。

以上ご報告いたします。

▼以下、各人スピーチです▼

◆じゃけえ

ご通行中のみなさま、商店街のみなさま、毎度お騒がせしております。
毎週金曜日恒例の広島2人デモです。
みなさんに知っていただきたいことをスピーチしながら歩いております。
毎週チラシを作成し、お配りしております。
原発問題、社会問題について考える際、是非参考にしてみてください。

日本の原発は事故を起こさないということが前提で稼働してきましたが
福島で苛酷事故は起ってしまいました。

福島で事故が起こってからの日本では
苛酷事故が起ることが充分にあり得るということが前提で再稼働されます。
いま日本の原発は全て停まっていますが、電気は足りています。
日本の原発は今全て停まっていますが、再稼働申請は次々と出されています。
今全て停まっている原発の中で再稼働最有力候補となっているのが
私たちの広島から一番近いところにある、四国にある愛媛の伊方原子力発電所が
再稼働最有力候補となっています。

伊方原発で福島並みの苛酷事故が起これば
私たちは広島には住めなくなってしまいます。

反対の声を挙げなければ伊方原発は再稼働されてしまいます。
伊方原発の再稼働を容認するということは
私たちの住む広島から一番近い原発で、事故が起こってもかまわない
事故が起これば広島で築き上げたものすべてを捨てて避難しても構わない
と言っているのと変わりません。

伊方原発再稼働反対の決議を求める請願を広島市議会に提出しました。
賛同署名を募りました。
1739筆の署名が集まりました。
署名は追加で提出することが可能です。

ご賛同いただけましたら、署名のご協力を宜しくお願いいたします。
結・広島で検索してみてください。

◆2回目

私たちは原発に反対しています。
なぜ反対しているのかというと
原発から出てくる放射性物質で被曝するのがいやだから反対しています。

被曝とは放射性物質が発する放射線に細胞が当たることを言います。
被曝には外部被曝と内部被曝があります。
外部被曝とは放射線源が身体の外にあって
放射線に1回当たることを外部被曝といいます。
内部被曝は放射線源が身体の中に入り、
身体の中で放射線が発せられ、身体の内側で細胞が被曝することを言います。

外部被曝は1回きりですが
内部被曝は放射線源が身体の中にあるので
身体の中にある限り放射線を発し続けます。

放射線に身体の中の細胞が当たってしまうと
1個の細胞に当たっただけでも周りの細胞に悪影響が出て
外部被曝の1回きりの被曝と違って桁違いに危険です

身体の中に放射性物質がとどまりつづける限り
身体の中で被曝し続けます。
これを慢性被曝と言います。

放射性物質が身体の中に入る主な原因は
経口摂取、口の中から放射線源を摂りこんでしまい、起ります。
放射性物質はいろんな種類があります。
目に見えないほど小さくて、完全に除去することは不可能です。
出来る限り放射性物質を避け続けることしか
私たちには出来ません。

放射性物質による被曝の影響が出るのが個人によって様々で
慢性的な被曝によって起こり得る病気は
がんや白血病だけではありません。

少しでも被曝を抑えることしか
被曝による体調不良を予防することは出来ないのです。

日本政府が採用しているICRPの勧告では
100mSv以下の被曝で身体に悪影響が及ぶという証拠はないと言っていますが
100mSv以下なら安全とは決して言っていません。
被曝に安全値はありません。
この人はこれだけしか被曝してなかったから大丈夫とは決して言えません。
人によって影響の出方は様々です。
福島第一原発事故はまだ収束していません。
放射性物質はいまだに出続けています。
放射性物質を完全に除去することはできません。
出来る限り封じ込めることしか
少しでも防ぐ手段はありません。

◆哲野

毎週金曜日この時間、原発や被曝問題を扱って歩いております
2人デモです。2人ですが今は5人で歩いております。

原子力規制委員会、厚労省、環境省、原子力災害対策本部、
原発と被曝の問題に関係した日本の官庁、省庁が
全員一致して採用している被曝防護のリスクモデルがあります。
被曝防護の考え方で世界的に採用されているのが
国際放射線防護委員会、頭文字をとってICRP
このICRPの放射線防護リスクモデル、そして勧告が
日本で100%採用されています。

福島原発事故の避難基準や汚染食品の基準とか
専門的に言えば原子炉施設で働く技術者や専門家の防護基準とか
これらがすべてICRPのリスクモデルと勧告に基づいて行われております。

みなさんお聴きになったことないかもしれませんが
我々の生活はこうした考え方で規制されています。

今このスピーチで考えてみたいことは
国際放射線防護基準で考えられていることが
正しいのかということです。

プラカードに掲げてありますけども
ICRPの学説は信頼できるのか
これが信頼できるのであれば
私たちは政府の言う事に従っていればほぼ大丈夫でしょう

もしこの国際放射線防護委員会の放射線防護に関する学説が
根本的に間違っているとしたら、
もしかして私たちはとんでもない世界に生きているのかもしれません。

このスピーチでは3つだけ上げます。

100mSv以下の被曝では健康損傷があるという科学的証拠はない
これがICRP学説のひとつの柱です。
100mSvのSv(シーベルト)というのはおかしな単位で
人間が放射線から受ける影響の大きさ、実効線量の単位と言います。
影響の大きさが数値化できるのかというとこれは疑問ですが
100mSv以下では健康影響が本当にないのかというと
例えばチェルノブイリ事故では100mSvどころか
1mSv以下で健康被害がおこっているのが現状です。

その健康被害というのは決してがんという形で表れているのではありません。
ベラルーシのマルコと言う研究者の疫学研究を
チラシでお示ししていますが
放射能で汚染された地区に住んでいる18歳以上の成人で
明らかに、抵抗力が問題になるような病気、
風邪を引きやすいとか伝染病にかかりやすいとか、そういうことが起こっている。
これは100mSv以下で起こっています。
場合によっては1mSv以下の被曝で起こっています。
ですから100mSv以下では健康に損傷がある
がんが出る、という科学的証拠はないといういい方は
少なくとも様々な疫学的研究や病理学的研究
つまり事実とは離れています。

なぜ伝染病にかかりやすくなるのか
その人の免疫機能が低下するのか
以前はこの理由は説明できませんでした。
しかし今は細胞に関する医科学研究が発達した今では
説明がつくようになっています。

少ない、小さい放射能で細胞が損傷をする
細胞同士はコミュニケーションしながら免疫機能をつくっていますが
コミュニケーションそのものが破壊される
言ってみれば細胞がチームプレーで
免疫機能を作り出しているのにそのチームプレー、ネットワークを壊す
これが放射能の影響、特に内部被曝の影響
内部被曝は免疫機能を低下される
だから免疫機能低下の病気が圧倒的に増えている
そのデータをチラシに引用しています。

100mSv以下の健康損傷は起きています。
がんばかりではない、むしろがん以外が圧倒的に多い
最も多いのは心臓系統の病気です。
現実にそういった疫学的データが出ています。

ICRP、国際放射線防護委員会は内部被曝も外部被曝も
そのリスクは同じだと説明しています。
これは本当でしょうか?
1mSvの被曝は外部も内部も同じだ、
これが政府の採用しているリスクモデルの重要な1部になっています。

現実は細胞に関する研究が進むにつれて
外部と内部は決して同じではないことがわかってきました。
同じ線量でも内部被曝はどうしても慢性被曝にならざるを得ない
細胞に例を取ってみると、細胞は複製モードと非複製モードがあるそうです
細胞は複製モードにあるとき放射線被曝を受けると
放射線感受性が動物実験だと600倍という数字が出ていますけど
感受性が数百倍高くなる。

こういうことがはっきり確認できています。
細胞が非複製モードにある時、受けた1mSvと
複製モードにある時、受けた1mSvは
細胞に対する損傷という意味では全く違う。
先ほどの動物実験を引用すれば600倍も違うということになります。

つまり1mSvではなく600mSvの影響を受けるということになります。
ですからICRPがいう内部も外部もリスクは同じというのは
どうも違うんじゃないか
内部被曝のほうが圧倒的に被害をもたらす、これが事実ではないか
日本政府が全面的に取り入れているICRPリスクモデルは誤っているのではないかと
疑いを持たざるを得ません。

そういう目でICRPの学説を眺めてみると
一つのことが見えてきます。
その特徴は、我々の健康を守る事よりも
原子力産業とか核産業とか、放射線を扱って利益を上げる人たちに
どうも都合のいいことばかり言っている、
そういう風に見えてきます。

例えばICRPの1つの原則で
放射線は社会的・経済的便益を考慮しながら
被曝線量を決めなければならないと言っています。
要は、放射線防護をあまり厳しくすると原子力産業が持たなくなるので
原子力産業が維持できる程度に規制を強めなさい、と
こういう風に読めます。

もし国際放射線防護委員会のリスクモデルが
普通に暮らす私たちにとって都合のいいものではなく
原発や核施設を扱って利益を上げる人たちにとって
都合のいい学説だとすれば
私たちはこの学説を信用するわけにいかないということになります。
そしてこの学説に基づいて行われている
様々な規制、避難基準、防護政策、これも信用するわけに
いかないということになります。

あまり耳慣れない言葉が並びますが
しかし彼らが扱っていること、私がここでお話していることが
実は、私たちの健康や、みなさんのお子さんの命に
密接に関係した事柄なんだということがわかってきます。

放射線の話は難しい、放射能のことはよくわからない
こうしていると全て政府にお任せになってしまいます
そして私たちは、私たちの子どもの命や健康
家族の命や健康を守ることではなくて
その逆の方向にどんどん引き込まれていくことになります。

これはもしかして、原子力産業を前に進めて
私たちの被曝はたいしたものではないと
思い込ませたい人たちにとって都合のいい事かもしれません

どうも私たちは放射能や放射線、防護基準など
難しい事をどうしても理解していかないと
済まない時代に暮らしているのだと思います。

私たちも出来るだけこのややこしい話を
わかりやすく、出来るだけ皆さんに理解しやすくしようとはしていますが
限界があります。

チラシをお配りしております。
お手にとって読んでいただければ幸いです。

◆2回目

伊方原発再稼働の話が出ております。
12月9日、日本時間では12月10日
アメリカのアーカンソー・ニュークリア・ワンという原発が
爆発事故を起こしました。
変電装置の爆発事故ですから直接放射能は漏れていないという説明です。
恐らくそうでしょう。
この原発は今年の3月にも事故を起こしています。
1人が死に、4人が重傷、合計8人の被害者が出ています。

同じくこの会社、エンタージーという会社で
エクセロンという会社に続いて
アメリカで第二位の発電量を持っている
運営経営しています。
エンタージーはアメリカで10か所の原発を保有するか
あるいは深く経営事業に関わっています。

このエンタージーがニューヨーク州に持っているのが
悪名高いインディアン・ポイント原発です。
このインディアン・ポイント原発は2000年代に入っても
しょっちゅう事故を起こしている
そのエンタージー社が経営するアーカンソー・ニュークリア・ワン原発が
変電装置爆発事故を起こしている

私たちは、アメリカの原子力規制委員会は
非常に厳しい規制を行っているので
アメリカでは大きな事故は起らないと
なんとなく思っていますが
実際には事故だらけです。

大きな事故にならなかったのは単に運が良かっただけです。
エンタージーは日本で言えば関西電力みたいなものですが
この会社はしょっちゅう事故を起こす
なぜか?

安全文化が欠落しているからです。
しかし安全文化はコストの大敵です
安全とコストは常に対立関係にあります。
コスト優先は安全を犠牲に
安全を大切にしようとすれば
金食い虫になって儲からなくなる
安全とコストは常に敵同士です。

そういうエンタージー社が
安全文化が欠落し事故が起こるのも
ある意味やむを得ないかもしれません

遠いアメリカの話ではありません
広島から一番近い四国の伊方原子力発電所
ここが安全文化が欠落しているんだと考えてみてください
遠いアメリカの話がとたんに100km先の話になります

いま四国の伊方原発は再稼働に最も近いところにあります。
来年1月か2月くらいに原子力規制委員会から
合格がでるかもしれません。

その四国電力に安全文化が欠落しているとすれば
・・・しているんですけども
四国電力伊方原発が苛酷事故を起こすことは
私たちは覚悟しておかねばなりません

安全は装置や機械や仕様などによって守られません
安全は安全文化によってのみ達成できます。
その安全文化が欠落しているとすれば
四国電力伊方原発の再稼働を認めるべきではありません

◆Kさん

毎週お騒がせしております。
広島2人デモです。
毎週原発に反対して歩いております。
みなさんに考えてほしいことがあります。

福島原発から今も空気中や海中に放射能が漏れ続けています。

もしも自分の住んでいる近くで、もし工場のようなものが爆発して
目には見えない何か化学物質のようなものが出たとしたら
そしてニュースや政治家や医師が
すぐに健康に被害が起きる量ではありません、問題はありませんと言われて、
なにもない、大丈夫だと安心することは出来るでしょうか?

知らない間に空気や水の中に混ざり、雨と一緒に土にしみこみ
自分達の食べ物の中に、そういう得体のしれないものが入っている
それでも毎日毎日空気を吸い、水を飲み、食事をしないわけにはいきません

そして数か月、数年経って、自分だけではなく
家族や周りに住んでいる友人知人が
どんどん、最初は軽い症状かもしれませんが
病気になっていったときに
もしかして、と思っても
調べても何の関連もありませんと言われて納得することができますか?

今、東北や関東で起きていることはそういうことです

明らかに震災以前に比べ
白内障、緑内障、心臓病、脳梗塞、口内炎、じんましん、
皮膚疾患、鼻血、気管支炎、様々ながん。

今までであれば病院で薬を貰ってすぐに治ったものが
薬を飲んでも治りにくくなっている
そんな話を聞いたことはありませんか?

ごく身近な人たちや自分もなったことのある軽い病気や症状かもしれませんが
常に体調不良に見舞われる人が増えています。

テレビをみていておかしいと思いませんか?
今年になって今まで聞いたことのない
無菌性髄膜炎やアトピー性白内障などいう新しい病名を耳にしていませんか

今東北や関東のことを考えるということは
自分の身を守るために必要なことです。

自分の命や家族の命、これから先に生まれてくる子どもたちのために
今どうしても皆さんに考えて欲しいです。

色んな報道の中で放射能が漏れたことと
そのことと健康被害を結びつけることはありません。
それなのに原発事故以降病気が増えてきています。

考えてみて下さい。
放射能はにおいもなく味もなく、何年も何年も
少しずつ身体の中に摂り込むことによって
取り返しがつかないことになっているかもしれません

どうかよく考えてみてください。

宜しくお願いします。

◆網野

毎度毎週お騒がせしております。
皆様にお伝えしたいことがあります。

今新聞、テレビなどで「安全審査」という言葉を使っていますが
「安全審査」ではありません。
「規制基準適合性審査」です。

原発が事故を起こさないように作られた基準ではないからです。
今の規制基準は「重大事故は起る可能性がある」ということが前提です。
重大事故が起こった時にせめて苛酷事故に発展しないよう
設備を整えておきましょうという、設備の性能審査です。

原子力規制委員長の田中俊一氏も4月3日の名称変更の際に言っています。
「皆さんに安全だと誤解を招く」ということで
わざわざ名称を安全基準から規制基準に変えています。

誰も安全を審査していません。
誰も安全を担保できません。

騙されないようにしてください

最終的に政府の政治判断で再稼働が決定されますが
稼働決定要件は「安全性が担保」されたことです。

しかしその安全の担保・安全審査はどこにも存在しません。
これを皆さんに知られたくなくて
規制基準適合性審査をわざわざ安全審査と言い換えて
刷り込みが行われています。

では安全はどうやって達成するのか
田中俊一氏が言うように、安全というのは
それぞれの企業が育み育てていく安全文化よってよみ担保できる。
発展はさせられるけれども絶対安全はない、ゼロリスクはない
これが原子力規制委員長は言っていることですし
その通りだと思います。

どの企業もそうです。皆様が働かれている場でもそうでしょう
絶対にトラブルや事故が起こらないということはありません。
当然です。
限りなくゼロに近づけていこう、こういった取組、考え方、
経験し改善していくことによってのみ安全というものが担保されていく。

しかし原発問題に関して言えば安全文化は育てられていない
それは今まで原発が絶対事故は起らさないという考え方で
建設され、運営されてきたからです。
事故を起こすと言う考え方そのものがなかった。

そして安全はコストの大敵です。
安全を確保しようと思えばコストがかかる
コストがかかれば儲からなくなる
コストをかけないようにしようと思えば
安全がおろそかになる
安全とコストは常に対立関係にあります

原発は事故を起こさないという考え方で
如実に現れたのが福島原発事故です。

これが311以降私たちが知ったことです
よくよく見てみれば、原発は今まで様々な事故やトラブルを起こしておりました。
大騒ぎされなかっただけで結構ありました。

JCO事故もそうでした。
バケツで燃料を容量以上に合わせて臨界を起こしたという
情けないお話なんですけれども
当時の所長が臨界と言う言葉すら知りませんでした。

中国電力もそうです。
縦割りすぎて原発や放射能のことを
社員の多くの方々が知らなくて
311以降勉強しはじめています。

第78回広島2人デモ 12月13日告知

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▼第78回チラシA4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131213_A4.pdf
▼第78回チラシA3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131213.pdf

みなさま

第78回広島2人デモ12月13日の告知をさせていただきます。
18時~元安橋東詰を出発して歩いて参ります。

チラシが出来ましたのでご覧ください。

第77回広島2人デモ 12月6日報告

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みなさま

第77回広島2人デモ 12月6日の報告です。
なお、チラシに誤植やレイアウトミスがありましたので
もしご利用の方は再度ご覧ください。

▼第77回A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131206_A4.pdf
▼第77回A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131206.pdf

参加者は4人
哲野、網野、じゃけえさん、Sさんでした。

じゃけえさんが出発直前に手伝いに来てくれました。

チラシは30部用意していきました。
8Pだし、テーマは低線量内部被曝ですが、
中身がかなりややこしく、一般受けしないので
あまり売れないだろうと思っていたら
予想外に反応がよく、24部は取ってもらえました。

といっても、哲野もSさんも取りに来たら差し出す、という感じで
あまり積極的に渡そうとはしていなかったようです。
それでもSさんは「僕は19部渡したよ」と言っていました。

Sさんの感想によると
差し向けたら自然に取る感じで
あまり興味がないけど受け取った、と言う感じは全く無かったそうです。
Sさん「だから無理して配ってない」

哲野は常連さんに渡しにいったようです。

最終的にみんなの感想は「やっぱり被曝問題に関心がある」という結論になりました。
また、網野の感触では、ネクタイを締めた勤め帰りのビジネスマンも
無関心ではない、という感じでした。
チラシを取るわけではないのですが、明らかにプラカードをみていたり
話を聞きながら歩いているなとわかる人が結構いました。

仕事の関係でこういう「情緒的で非科学的な市民連中の言う事には耳を貸さない」という感じが
全くありませんでした。
(ネクタイを締めたビジネスマンの人は、これまで「バカなことを言っている・・・」という
 態度をあからさまに見せるひとも、今までは少なからずいたのですが)

今回はスピーチ文は割愛します。

哲野がチラシの内容を説明し
じゃけえさんが内部被曝のこと、伊方原発のことをスピーチしました。
網野は最後にチラシの内容を少し紹介しました。

デモ終了後に4人で寒い中ですが、ベンチに座って
小一時間ほど色んな話をしました。
哲野「じゃけえさん、3時間ほど時間取れる?」
じゃけえ「早い方がいいんでしょうか?」
哲野「出来るだけ早い方がいい」
じゃけえ「月曜日なら時間が取れます。」
哲野「よし!特訓だ!」
じゃけえ「えっ?特訓ですか?」
哲野「今日、じゃけえさんのスピーチを聞いていて、間違いではないけど
    やはりまだ内部被曝について理解が浅いと思う。
    いままではじゃけえさんの特徴である直感的に物事の本質を掴む
    というやり方でここまで理解を深めてきたけど、もう一段、理解を深めてほしい。
    きっとこれからいろんなことを見聞きしても
    深いところからわかっていくことになると思うよ。」
Sさん「僕も一緒に聞いていいですか?」
哲野「じゃもう、時間決めておこうよ」

ということで時間を決めて、月曜日に今回のチラシをテキストに
被曝とはどういうことか、内部被曝と外部被曝はどう違うか、
ICRPの被曝観、その非科学性、時代錯誤性などについて
勉強しました。

最初に
哲野「じゃけえさん。絶対誰の言う事も頭から鵜呑みにしてはいけない。
    僕の言う事ですら、疑ってかからなきゃいけない。
    自分の頭で考えて、自分の納得することだけを頼りに
    理解を進めて行ってほしい。
    誤った理解をしていても、その方法でやれば必ず自分の誤りに気が付くから
    その時訂正すればいい。
    どんな偉い人が言う事も、頭から鵜呑みにしない、これをルールにしてください」
ということで、3時間半ぶっ通しでやったのですがじゃけえさんの感想は
「…あっという間だった」

以上ご報告いたします。

第77回広島2人デモ チラシ修正のお知らせ


第77回の作成チラシに誤植やレイアウトの間違いがありました。
修正をかけて再アップしております。

すでにチラシPDFは、修正をかけておりますが
今後はこちらをご覧ください。

▼第77回A4版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131206_A4.pdf
▼第77回A3版
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20131206.pdf